休日をどちらかのおうちで過ごす「おこもりデート」。
20代後半から30代の女性を対象としたウートピのヒアリング調査では、おこもり派は実際に少なくないことが見えてきました。
ところで、おたがいに仕事が忙しくて予定が立てられず、何となく「結局、今週もおこもり……」という状況に、女性のみなさんは不満や課題を感じていないのでしょうか? リアルな声を聞いてみました。
「なんとなくテレビを見たりしてダラダラして過ごしているうちに、デート感や特別感がなくなっちゃうことは課題ですね。おうちでも、非日常感というかラグジュアリー感が持てたらいいのに」
「おたがいにだんだん扱いが家族っぽくなってしまう点は、ちょっと悲しいかな。おこもりデートの割合が増えると、男女の新鮮さみたいなものが薄れていくような気がします」
「土日とも特に何もしないまま過ごしてしまうと、日曜日の午後になって“なんかムダに過ごしちゃったな”とちょっぴり罪悪感を覚えちゃいますね」
うきうきする非日常感が失われてしまう。それが、オトナ女性のみなさんが感じているおこもりデートの課題といえそうです。
非日常感を演出してくれるアイテム
今週末も特に外出の予定は立てられてない……。そんな時にお手軽に“非日常感”を添えてくれるアイテムがあれば。
ということで、前回に引き続きおすすめしたいのが、ボトルワイン。ビールでも生活感がありすぎて、つまらない。だったら、普段はお店以外で飲むことがあまりないワインを、大切な人のために自分でセレクトしてみては?
とっておきの一本を、「これ、一緒に開けたくて」とふたりきりで楽しめば、マンネリの気配が忍び寄る時期にも、特別感が復活するかも。次の週末のために、ちょっと贅沢をして自分でボトルを選んでみませんか?
おこもりデートを彩る“緑のワイン”
今回、ご紹介するのも“緑のワイン”と呼ばれるポルトガル北部産のボトル3本。
・クルヴォス ロウレイロ2016(左)
・ヴァレ・ド・オーメン ヴィーニョ・ヴェルデ ブランコ2015(中央)
・ヴァルジア・ド・ミーニョ(赤) レゼルヴァ2011(右)
「ウートピ・ワインラボ」所長としてお馴染みの浮田さんによると、“緑のワイン”こと、ポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデは、まさに初夏のこの時期に楽しみたいとっておきのワインなのだそう。
浮田さんセレクトの3本をペアリングと一緒に見ていきましょう。
スナックと合わせられるワイン
「トルティーヤチップスのようなスナックとでもカジュアルに合わせられる一本がこれ」と浮田さんがおすすめするのが、「クルヴォス ロウレイロ2016」。撮影では完熟アボカドをディップしたものとペアリングしてみました。「白桃のコンポートと白い花の織りなすうっとりとするような香り。口の中ではグレープフルーツのような風味が広がります」と豊かな表情が魅力的な一本です。
フルーツ&チーズと一緒に
2本目はフルーツを使ったおつまみと楽しみたい「ヴァレ・ド・オーメン ヴィーニョ・ヴェルデ ブランコ2015」。春ならイチゴ、初夏なら桃もおすすめ。フレッシュ・チーズやヨーグルトと一緒にどうぞ。「白い花とハーブの爽やかな香り。フレッシュな柑橘の風味。後口も清々しくて初夏にはぴったりです」と浮田さん。
異国を感じるユニークな赤
今回おすすめするボトルの中では一番個性的なボトルがこちらの「ヴァルジア・ド・ミーニョ(赤) レゼルヴァ2011」。パッケージのデザインもどこか異国を感じさせます。浮田さんによると、「ラベルに描かれているのはフィリグラーナというポルトガル独特の精緻なアクセサリー。スミレやプラム、スパイスの香りがするでしょう。チーズの他にも煮込み料理との相性も◎」とのこと。今回はどこのスーパーでも手に入るトマトとモッツァレラチーズにオリーブオイルと塩をかけたカプレーゼと合わせてみました。
現地ポルトガルでの楽しみかた
“緑のワイン”、いかがでしたか? 次の週末に大切な人と開けてみたいボトルは見つかりましたか?
今回ご紹介したボトルやペアリングの他にも、実はポルトガルのヴィーニョ・ヴェルデにはたくさんの種類があります。
実際に現地のワイナリーを取材した浮田さんによると、「軽やかで爽やかなフローラル系の香りが特徴的な白やスパークリングは食前酒として。同じ白でもアルヴァリーニョというブドウ品種で造られたものは、比較的アルコール度も高く、味わいもしっかりしているので、シーフードや白身の肉の料理に合わせて楽しまれていた」のだそう。
また、エレガントな味わいの赤には、「月桂樹の枝に刺して焼く子山羊肉や羊肉のシチューといった郷土料理が合わされていました。牛肉よりは、豚肉やラム肉と合わせたほうがいいよう。赤にはスパイスのトーンを持つものが多いので、胡椒やクミン、黒オリーブ、ローズマリーなどを使うと一層リッチなペアリングになるでしょう」ということなので、週末ふたりで一緒に用意するおつまみを考える際のヒントにしてみてくださいね。
次のおこもりデートでは、“緑のワイン”で特別感を満喫してくださいね!
写真:竹内洋平
資料協力:ヴィーニョヴェルデ生産者協会