『服と賢一』インタビュー・後編

僕が40歳から人生を“意図的”に楽しむようにした理由【滝藤賢一】

僕が40歳から人生を“意図的”に楽しむようにした理由【滝藤賢一】

芸能界1のオシャレ俳優としても知られる滝藤賢一(たきとう・けんいち)さんによる『服と賢一 滝藤賢一の「私服」着こなし218』(主婦と生活社)が9月24日(金)に発売されました。滝藤さんによる初のファッションブックで、編集者が滝藤さんに密着して撮影した173日間218の私服コーデが紹介されています。

周りの目が気になっちゃうときはどうすればいい? ファッションの面白さって? 滝藤さんにお話を伺いました。前後編。

持たない選択はできないけれど…

——最近はミニマリストや“持たない暮らし”も注目されていますが、滝藤さんはどんなふうに思っていますか?

滝藤賢一さん(以下、滝藤):僕は物欲の塊なので、物を持たないという選択ができないんです。ミニマリストや断捨離に憧れますよ。でも、どうしてもできないんです。欲しくなっちゃうんですよ。服や植物を集めることにある種のエクスタシーを感じてしまっているのかもしれません。

でも、ミニマリストのような生き方ができたら、とてもすてきだなと思います。スティーブ・ジョブズは、いつもラウンドの眼鏡にイッセイミヤケの黒ハイネック、リーバイス501、NBスニーカー。顔にボカシが入ってたって、ジョブズだって分かりますからね。めちゃくちゃカッコいいですよ。

——そんな風潮のせいにするわけではないのですが、いつの間にか服や欲しいものを買うことに対して「無駄なんじゃないか? 贅沢なんじゃないか?」と思うようになってしまって……。

滝藤:えっ? みんな、贅沢するために働いてるんじゃないですか? 欲しいものを買う。おいしいものを食べる。休みや趣味をめちゃくちゃ楽しむために働く。働くってそういうことでいい気がするんだけどなぁ。じゃないと、心も体もボロボロになりますよ。

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アクセサリーは意味を持たせる

——服だけではなく、お子さんのイニシャルを入れたリングなどアクセサリーもすてきでした。

滝藤:元々、アクセサリーにはまったく興味がなくて着けるようになったのはここ最近なんです。アクセサリーは、なるべく意味を持たせています。6人家族だから6連のリングを着けたり、子供のイニシャルを入れたり。

——すてきですね! でもあまり興味がなかったというのは意外です。

滝藤:正直、窮屈ですよ。家に帰ったらすぐに外してます。カッコいいのためには多少のやせ我慢は必要ですね。革靴なんて、デザインで選ぶと足に全く合ってなくて、痛くてしょうがないですよ。でも、どうしてもはきたい時は、家を出たらすぐ車に乗るとか、歩く時間がなるべく短い時を選んではいてます。

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正解のない世界で模索するから面白い

——巻頭のエッセイで「ファッションも芝居も、正解がないところが似ている」と書いてらっしゃいましたが、確かにそうだなと思いました。

滝藤:正解のない世界で模索し続けるから、面白いですよね。特にファッションは、自分の好きな格好をしていても、誰にも何も言われない。それに、生まれた時から一生涯楽しめる。そういうものって他にないですよね? ケガをすることもないし。

だから、ファッションは老若男女が楽しめるし、お金のあるなしも関係ない。楽しみ方は無限大です。デザインや色といったはやりもグルングルン回りますから、年を重ねたことによって似合う服とか、今みたいに革靴ばっかりはいちゃう時とか、そういうのを楽しんでいます。

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40歳くらいから人生を楽しむようにした

——お話を伺ってもっと自由に考えていいんだなって思いました。つい周りの目とか年齢とか気にしちゃうから……。40歳でミニスカートをはいていいのだろうか? とか。

滝藤:うちの奥様は、40歳からヒールはいてますよ。

——そうなのですね!

滝藤:40歳からヒールもミニスカートもはけばいい。うちは子供が4人いるのですが、全員小学生になったので、少し自由になる時間ができた。一緒にランチに行ったり、本屋に行ったり。そういう時にはいてデートを楽しんでいます。

——滝藤さんも、40歳くらいから人生が楽しくなったんですか?

滝藤:僕は意図的に、40歳くらいから人生を楽しむようにしました。それまでは、結構苦しくて……。お仕事をたくさんいただいてありがたかったんですけど、子供も小さかったし。怒濤の10年でしたね。めちゃくちゃきつかったです。だから、「何とか自分で楽しみを見つけないと。楽しい人生にしないと」と思って、いろいろ趣味を持つようになりました。植物が好きになったのもここ7~8年のことだし、格闘技も40歳から始めました。

——苦しかったというのは?

滝藤:一生懸命、寝る間も惜しんで働いてたら、心も体も疲れてしまって……。バランスが崩れてしまったんですね。今は家族とのんびり笑って生きることを何よりも優先しています。特に奥様には笑っていてほしい。でも、4人の子供と生活していると、やっぱりキーッてなることも多いですよ(笑)。

——そうなのですね(笑)。

滝藤:何にも言うこと聞かないし、めちゃくちゃですから。もうすごいからね……。でも、子供はそんなもんでしょ? 元気でハチャメチャなことほど、幸せなことはないですよ。そう思いながら、毎日を過ごしてます。

——いろいろなお話をお聞かせいただき、ありがとうございました。最後に、読者に向けてメッセージをお願いいたします。

滝藤:大変な時代ですからね。意識的に夢中になれるものを見つけたほうがいいと思います。

——いろんなことに挑戦したり、首を突っ込んだりして自分が夢中になれるものを探していこうと思いました。

滝藤:楽しみは自分で見つけないと、誰も持ってきてくれないですよ。自分が夢中になって、真剣に遊べるおもちゃを見つけないと。いろいろ挑戦してみて嫌だったらすぐにやめればいいし。好きなことに夢中になれる時間って、とても大事だと思います。

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★イベント情報
【イベント&オンライン配信(Zoom)】滝藤賢一さん私服スタイルブック『服と賢一』発売記念トークイベントが9月25日(土)午後6時から開催されます。
※受付締め切り: 2021年9月25日(土)15:00まで

(聞き手:ウートピ編集部・堀池沙知子、写真:宇高尚弘)

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