JKではなく“女子高生”だった私たちへ 映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の魅力

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JKではなく“女子高生”だった私たちへ 映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』の魅力

「自分たちが世界の中心だと思ってた」

平成最後の年。9月16日に引退する歌手の安室奈美恵さんの「SWEET 19 BLUES」「Don’t wanna cry」をはじめとした90年代のヒット曲がふんだんに使われ、ルーズソックスやプリクラ、ヒステリックグラマーのショッパーなど90年代に女子高生の間で大流行したモノが次々と登場し、90年代に青春時代を過ごした女子なら「懐かしい!」と悶絶するのは必至の映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』が公開中だ。

公開から2週間。「コギャルとはほど遠い高校生だったけど、懐かしかった」「ジェネレーションギャップはあるけど、いつの時代も青春のキラキラ感は変わらない」「ファッションはマネ出来なかったけど、音楽はいつも身近に感じてた」など、SNSでは世代を超えて話題に。映画の魅力をお届けする。

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『モテキ』で知られる大根仁監督が、2012年に公開されて日本でもヒットを記録した韓国映画『サニー 永遠の仲間たち』を、舞台を1990年代の日本に移してリメイク。音楽を担当したのは90年代の音楽シーンを席巻した小室哲哉さんで、自身最後となる映画音楽を手がけた。

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日本中の女子高生がルーズソックスを履き、コギャルブームに沸いた1990年代後半に青春を謳歌した女子高生の仲良し6人グループ「サニー」のメンバーは大人になり、それぞれ悩みや問題を抱えていた。

専業主婦の奈美(篠原涼子さん)はある日、母の見舞いで訪れた病院でかつての親友・芹香(板谷由夏さん)に再会するが、彼女は末期ガンに侵されていた。「死ぬ前にもう一度だけ、みんなに会いたい」という芹香の願いを叶えるため、奈美は“ある事件”以来、会っていなかったサニーのメンバー探しに乗り出す……。

奈美の女子高生時代を演じるのは広瀬すずさんで、阪神・淡路大震災で被災し、淡路島から転校してきた奈美の目を通して90年代のコギャルたちの姿が生き生きと描かれている。誰にも媚びることなく、本気で自分たちが世界の中心だと思っているコギャルたちが眩しい。

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“自分の物語の主役になる”ことを忘れていた女性の物語

一方、記者は彼女たちと同じく90年代後半に青春時代を過ごしたものの、ルーズソックスが禁止されていたため学校指定のハイソックスを履いて真面目に学校に通う地方の地味な高校生だった。

池田エライザさん扮する奈々が読者モデルとして登場するギャル誌『egg』も読んでおらず(どちらかと言うと『CUTiE』や『Olive』を愛読していた)、テレビのブラウン管を通して見るシブヤのコギャルたちはどこか遠い存在だった。

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しかし、劇場で映画を鑑賞しながらいつの間にか奈美に自分を重ね合わせ「これはウチらの物語だ」と確信した。

きっとそれは、大根監督がパンフレットのインタビューで「年齢を重ねて“自分の物語の主役になる”ことをいつしか忘れていた女性たちが、過去を思い出しながらその意識を取り戻して行く話」と語っていた通り、「箸が転んでもおかしい年頃」でいつも一緒に大笑いしていた仲間たちへの愛しさと、闘う術が“若さ”しかなかった青春時代の切なさと、自分の足で立って生きていくことの心強さを、改めて思い出させてくれたからかもしれない。

決して、若かったあの頃を懐かしむだけの「昔はよかった」「あの日に帰りたい」と感傷に浸るだけの映画ではない。

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女子高生だった奈美たちが「いい未来を生きていますか?」 とビデオレターで今の自分に問いかけてくるシーンがある。

「相変わらずいろいろ悩んでるし、しんどいことやめんどいことやムカつくこともあるけど、大人も悪くないし、今が一番楽しいよ!」かつて女子高生だった自分に、そんなふうに答えることができる自分でいたいな、と前向きになれる映画だった。

ちなみに映画を見る前は、「なぜギャルとは親和性がなさそうな小沢健二の『強い気持ち・強い愛』がサブタイトルになっているのかな?」と不思議に思っていたのだが、鑑賞したあとは「これ以上、この映画にふさわしい曲はない」と思った。ラストの時空を超えたダンスシーンをたっぷり堪能してほしい。

(ウートピ編集部・堀池沙知子)

■映画情報
『SUNNY 強い気持ち・強い愛』
全国東宝系公開中
配給:東宝
クレジット:(C)2018「SUNNY」製作委員会

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