作詞家・及川眠子『猫から目線』が発売。未発表の詩を特別公開

作詞家・及川眠子『猫から目線』が発売。未発表の詩を特別公開

Winkの「淋しい熱帯魚」やアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のオープニング曲「残酷な天使のテーゼ」などで知られる作詞家の及川眠子(おいかわ・ねこ)さんと、猫写真家の沖昌之(おき・まさゆき)さんによる、“猫詩”写真集『猫から目線』(KKベストセラーズ)が刊行されました。

しっぽを持った哲学者たち

これまでに4匹の猫を飼い、現在も猫と暮らしている及川さん。「人間のやっていることを眺めながら、猫たちはいったいどんな思いを抱いているのか」と思ったことが、今回“猫詩”を書くきっかけになったそう。

特別に本編から2篇、そしてウートピのために書き下ろしていただいた作品を紹介します。

『猫から目線』より

生きる
昨日は風にさらわれ
生きる
明日は闇の向こう
名前もなくあてもなく
ただ空を見上げるだけの日々でも
生きろ
今日の星はとても綺麗だ

(写真・詩『猫から目線』より)

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ごめんね、うちでは飼えないのって
あの子は泣きながら背を向ける
いいんだよ気にしないで
優しさは充分に伝わってるよ
生き延びるか死んじゃうか
それは私の運だもの
知ってるの、生半可に受け入れるよりも
背を向ける方が苦しいってことを

(写真・詩『猫から目線』より)

ウートピ読者のために、特別な”猫詩”を公開

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自分よりたくさんゴハンもらってたり
自分よりたくさん撫でられてたり
そりゃあヤキモチもやくさ
だけど幸せを比べたりしない
そんな知恵ならいらないよ
誰かと幸せを比べはじめたら
つまりは不幸の始まりだってこと
猫だってわかってるもんね
(写真・詩/特別撮り下ろし・書き下ろし)

声優・緒方恵美さんによる朗読もYouTubeで公開!

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猫から目線』(KKベストセラーズ)。96ページ、1800円(税別)

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