Winkの「淋しい熱帯魚」やアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』のオープニング曲「残酷な天使のテーゼ」などで知られる作詞家の及川眠子(おいかわ・ねこ)さんと、猫写真家の沖昌之(おき・まさゆき)さんによる、“猫詩”写真集『猫から目線』(KKベストセラーズ)が刊行されました。
しっぽを持った哲学者たち
これまでに4匹の猫を飼い、現在も猫と暮らしている及川さん。「人間のやっていることを眺めながら、猫たちはいったいどんな思いを抱いているのか」と思ったことが、今回“猫詩”を書くきっかけになったそう。
特別に本編から2篇、そしてウートピのために書き下ろしていただいた作品を紹介します。
ごめんね、うちでは飼えないのって
あの子は泣きながら背を向ける
いいんだよ気にしないで
優しさは充分に伝わってるよ
生き延びるか死んじゃうか
それは私の運だもの
知ってるの、生半可に受け入れるよりも
背を向ける方が苦しいってことを
(写真・詩『猫から目線』より)
ウートピ読者のために、特別な”猫詩”を公開
自分よりたくさんゴハンもらってたり
自分よりたくさん撫でられてたり
そりゃあヤキモチもやくさ
だけど幸せを比べたりしない
そんな知恵ならいらないよ
誰かと幸せを比べはじめたら
つまりは不幸の始まりだってこと
猫だってわかってるもんね
(写真・詩/特別撮り下ろし・書き下ろし)
声優・緒方恵美さんによる朗読もYouTubeで公開!
『猫から目線』(KKベストセラーズ)。96ページ、1800円(税別)