運動はめまいがするし、食事制限でも体調を崩してしまう。ダイエットが続かない自分に嫌気がさして自暴自棄になってしまう前に、自分の体質について理解していたか、振り返ってみてください。おそらくできてない人が多数のはずです。
中医体質学により人の体質を9つにわけて判定するダイエットアプローチ本『あなたが「やってはいけない」ダイエット』(小学館)の著者で、美容健康サロン「BHY」代表の尹 生花(いん・せいか)さんが、体質ごとの体との付き合い方を伝授。今回は「痰湿体質」です。チェックリストで当てはまるか見てみましょう。
なぜ体質が大事なの?
TYPE-A:バランスがいい平和体質って?
TYPE-B:頑張りすぎに注意したい気虚体質
TYPE-C:手足が冷えがちな陽虚体質
TYPE-D:陰虚体質は唾液ごっくんで乾燥防止
【この記事はココ!】TYPE-E:痰湿体質さんにハトムギ茶がオススメな理由
【7月25日公開予定】TYPE-F:プチ断食が向いてる湿熱体質
【7月26日公開予定】TYPE-G:イライラしがちな瘀血体質は休息を意識
【7月27日公開予定】TYPE-H:気郁体質にはスマイルを
【7月28日公開予定】TYPE-I:特禀体質は胃腸を大事に
痰湿(たんしつ)体質のチェックリスト
・脂肪のつき方がバランス悪く、太っている
・口の中がねばねばすることがある
・口の中が乾燥しても、あまり水を飲まない
・頭が重かったり、体がだるかったりしてスッキリしない
・お腹がふっくらとして、柔らかい
・なにかが胸につかえているような感じで、スッとしない
・めまいがしやすい、またはしょっちゅう吐き気がする
・梅雨の季節や湿度の高い環境が苦手
・甘いものや、こってりした味が好み
・肌タイプはオイリー
・性格は温和でがまん強い
9つの体質チェックでいちばんYESの多かったものが自分の体質ですが、体質は複数持っていることもあります。YESが4つ以上ついた場合、その体質を持っている可能性があるので見ておきましょう。
痰湿体質は「水分多めのふっくら体型」
【特徴】
体の中の水分の流れが悪いため、不要な水がどんどん蓄積し、ねばねばとした「痰」になります。これが脂肪につくと、ゆくゆくセルライトになり、内臓に溜まるとガンや心筋梗塞、脳梗塞などの病気の原因にも。痰湿体質の方は特にお腹周りに脂肪がつきやすく、太りやすい傾向があります。多湿な場所が苦手で常に口の中が粘つき、顔の脂っぽさが気になる人が多く見られます。よく眠り、性格は優しく忍耐強いおっとり気質です。
【不向きなダイエット】
体の中の水分が過剰な痰湿体質は、脾の働きが弱っていて水分代謝がうまくいっていない状態です。「ミネラルウォーターダイエット」や水分を多く摂る「一日一食ダイエット」は水太りを起こしてしまう危険があります。
汗をかいていらない水分を出すのが痰湿体質におすすめですが、運動でも気をつけたいダイエットも。「筋トレ」は痰が筋肉と一緒に固まり、セルライトを増やす恐れがあり、「スイミング」は苦手な多湿の環境にいることで不調を起こす可能性があるので、これら以外の運動でしっかりと汗を流しましょう。
また、十分な睡眠で体を整える「オーバーナイトダイエット」も、もともとよく眠る痰湿体質の方にはあまり効果が出ないかもしれません。
痰湿体質の働き女子は「とにかく動くようにする」
オフィスに長く座っていると脾が衰えて水分代謝が低下し、お腹周り、お尻周りに肉がついてきます。性格もおっとりだからこそ腰が重い人が多いので、こまめに動くように意識を持ちましょう。
座っていても脚を動かしてみたり、お尻を回してみたり。お手洗いに立つときも、ウエストをねじりながら大股で歩いてみたり。できるだけ階段を使うという技もありますね。可能ならジャンプなどの激しい運動も取り入れて、汗でいらない水分をどんどん外に出しましょう。飲み物は、体の水分の排出を促してくれるハトムギ茶がおすすめです。こってりしたもの、甘いものは食べ過ぎないようにしましょう。
※チェックシートは簡易化されたものです。より正確に自分の体質を知りたい方は、BHYホームページの「中医体質学に基づく09つの体質」をご参照ください。
(構成:薮田朋子)