ちょっと意外な貢ぎ方。作家・森美樹さんインタビュー 第2回

私なら彼を変えられるかも…ヒモ男に貢いだ彼女の心理とは?

私なら彼を変えられるかも…ヒモ男に貢いだ彼女の心理とは?

9月21日に放送されたAbemaTV「Wの悲喜劇 〜日本一過激なオンナのニュース〜」の「私“ヒモ男養成”ギプスです」回に出演した作家の森美樹さん。10年前に付き合っていた男性に“2万円”を貢いだという、ちょっと特殊な貢ぎ経験の持ち主です。彼との出会いを伺った第1回に続き、今回は貢いでいるときの心理状態について、当時の経験を振り返りながら語っていただきました。

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お金を渡した瞬間は「愛されている」

——貢ぐという行為は、一般的に「金銭によって相手の気持ちをキープする」というイメージがあると思います。もちろん、「本心から相手に贈り物がしたかったんだ」という方もいるとは思いますが……。

森美樹(以下、森):そうですね。でもやっぱり、相手の気持ちをつなぐために貢ぐ人の方が多いと思いますよ。それは自信のなさの裏返しだとは思うのですが。安心感もあるでしょう。これだけ払っていたら別れるなんて言わないよね、というような。

——まるで「家賃は払っているから家を追い出されないよね」と言っているような。

森:相手は人間なのだから、そんなことはありえないんですけどね。

——森さんは一年間、相手のわがままをすべて受け入れてお付き合いをしていたわけですよね。会計のときに必ずいなくなる彼氏の分を含んだ食材費を払ったり……。そういうときってどのような心理状況なのでしょう。

森:これは大金を貢いでいる女性の方々にも通じるところはあると思うのですが、貢ぐというのは、「お金を渡したその瞬間」は確実に愛されているんですよね。

——その瞬間、ですか。

森:相手がお金に困っている。そこで自分がお金を渡す。もらった相手は「ありがとう」と感謝する。この、ありがとうと言っているときは、たしかに本心だと思うんですよ。必要とされている、と自分も感じることができる。

——なるほど。裏を返せば、普段何もしていないときは愛されていないと感じていることにもなりますが。

森:確実に愛されている、という実感が欲しいのかもしれません。そしてそこにはドラッグのような強烈な中毒性がある。その積み重ねが貢ぐという行為につながっているように感じます。言葉にすると、どうしても歪んだ愛情に思えてしまいますが。

「相手」ではなくて「形」から入る彼

——「ヒモ男」や「貢ぐ女」というのは、その人の性質なのか、それとも関係性の中に生まれてくるものなのか、というのは気になります。たとえば、その自信のなさというのは、もともと先生の性格からくるものでしたか?

森:相手が年下というのはもちろんありましたが、私の性格的な部分も大きかったと思いますよ。私は年上の男性に奢ってもらうと、なんだか内心「お礼にホテルに行った方がいいのかな」とか思ってしまうような自尊心の低いタイプということもあって……。

——逆に、相手はもともと恋愛関係などでもちゃっかりとした男性だったのでしょうか。

森:彼は結婚していたときは働いてお金も家に入れていたというので、貢がれた経験があったかどうかはわかりません。ただ、もしかすると彼は女性自体が好きではないのかもしれない、と思うことは多々ありました。

——女性自体ですか。

森:子どもの頃に母親に可愛がられなかったことがコンプレックスになっていたのか、私と付き合っているときも度々母親の悪口を言っていたんです。出て行った奥さんに対しても、「どうして出て行かれたのかわからない」とどこか他人事でした。でも、私にはなんとなく原因がわかるような気もしたんですよね。

というのも、奥さんの実家が事業を営んでいて、その仕事を継ぐのもいいかなと思って結婚した、と話されたことがありました。私と付き合っていたときも、私は小説家として書いていたのですが、彼自身もよく「本を書いてみたいんだよね」と言っていたんです。

それを聞いて、私自身を好きなのではなくて、小説家の彼女が欲しかったのかな、と思ってしまった。彼はなんでも形から入るタイプなんです。そういうのって、相手には伝わるものですよね。この人と一緒にいても、ずっと平行線だろうな、と感じてしまう。相手に自分自身の存在を愛されていない、というのは、なかなかしんどいものだし、奥さんもそういうことを感じる瞬間は多々あったのでは……と、これは私の憶測ですが。

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ダメ男に対して「私は特別」と思ってしまう

——お話を聞く限り、あまりいいお相手ではないように感じてしまうのですが、それでもすぐに別れなかった理由はなんですか?

森:まずは、相手が関係性を作るのがうまかった、というのがあります。たとえば、彼はゲームが上手で、よく私の家でやっていたんですね。私はとにかく下手なので、彼が教えてくれるわけです。そうすると「ダメだなあ、君は」なんて言われてしまう。自然と上から目線で接してくることが多かったから、そういう態度に弱気になってしまうところはありました。

——精神的な力関係ができあがっていたんですね。

森:あとは、女性嫌いな彼でも私だったら変えられるかもしれない、と思っていたところはあります。

——ああ……。

森:私、彼と付き合うまでそんな風に考えたことなかったんですよね。でも、母親の悪口や元奥さんの愚痴ばかり話す彼に対して、「私だったら彼を変えられるかもしれない」「私だったら彼にとって特別な女性になれるかもしれない」と思ってしまった。この感情がどうして湧いてくるのか、言語化できないけど、もしかしたら母性のようなものなのかな。

——そう考えると、別れようと決心できたのも「相手は変わらない」というのを察した絶望からとも思えます。

森:そういう部分もあったかもしれません。でもやっぱり、恋は盲目というか、視野が狭くなってしまっていたのかな。ちなみにお別れは、2万円を渡した日の翌日にメールで一方的に告げたのですが、速攻で電話がかかってきました。もちろん出ることはありませんでしたが、未練を感じてくれているのかもしれない、と感じて少しだけ嬉しかったですね。

■番組情報

shuroku

男子は見なくて結構!男子禁制・日本一過激なオンナのニュース番組がこの「Wの悲喜劇」。さまざまな体験をしたオンナたちを都内某所の「とある部屋」に呼び、MC・SHELLYとさまざまなゲストたちが毎回毎回「その時どうしたのか?オンナたちのリアルな行動とその本音」を徹底的に聴きだします。
#79「私“ヒモ男養成”ギプスです」
Abemaビデオで視聴する

(取材・文:園田菜々、撮影:青木勇太、編集:安次富陽子)

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