こんにちは、アラフィフ作家のにらさわあきこです。
別人級のメイクテクを持つ二十歳の女子大生、姪のキョウカからノウハウを盗む(まなぶ)このコラム。美しいストレート太眉を実現させるために、キョウカはムダ部分を剃っているだけでなく、ハサミを使っていると知りました。
今回は、どんな道具をどう使い、眉を作り込んでいくかに迫ります。
キョウカから聞き出しました
早速、キョウカから聞き出しました。
まず、アイブロウメイクをして、「こうなりたい」という理想の形を濃いめに描きます。
その後、はみ出た部分を剃ります。
これで完成!
……なのですが、キョウカによると、このあとさらに「毛量調整をする」のだとか。つまり、「毛のある所」と「ない所」を自然につなげやすくするために、剃り残した毛をハサミで短くカットするというのです。
こんな感じです。
やり方は、「眉ブラシで毛を上に持っていき、長い部分をカット」します。
この行程を聞いているうちに、もしかしたらこの「毛量調整」こそが、ストレート太眉を美しく作る要なのかもしれないと思いました。
というのも、私の眉は濃いわりに幅が細いので、いつも太く描き足すのですが、自眉との「差」ができるせいか、どうもしっくりとこないのです。
「なぜ、うまく描けないのか?」と思い悩んでいたのですが、キョウカの方法を知って、自眉と肌の色に差があり過ぎるためにしっくりこないのかもしれないと、やっと思いいたりました。つまり、毛量を減らすのは、かなり「あり」なのかもしれません。
眉マスカラを上手に使う
ただし、毛量については減らし過ぎると「描いた感」が勝ってしまい、CGっぽくなると言いますか、「加工感」が出るような気もします。
そこで適量はどの程度なのか、ヘアメイク歴30年のベテランメイクアップアーティスト・藤岡ちせさんに教えてもらいました。
「私のメイクでは、今は毛量調整をすることはほとんどありません。眉毛は自然でふさふさ、ボーボーのほうがイマドキっぽいし、元気に見えますから。とはいえ、キョウカちゃんのように大胆に剃り上げていると、肌と眉毛のコントラストがあり過ぎるので、剃った部分が多い場合は、毛量調整したほうが違和感は減ると思います。
眉をカットする場合、短くし過ぎると、横から見て違和感が出るので注意が必要です。5分刈りの頭みたいにピンピンと毛が立ってしまうので、毛流れができる程度の長さはキープしましょう。具体的には、アイブロウメイクからはみ出る部分だけをカットするとうまくいきますよ」(藤岡ちせさん)
なるほど!
しかし毛量調整をしないとなると、どうやって理想の眉ラインを作ればいいのでしょうか?
プロの方法は?
「よく使う方法としては、カットするのではなくて、眉マスカラで地眉の色を明るくして、存在感を消すんです。こうすると、アイブロウメイク枠外に出た毛が目立たなくなりますし、はみ出た毛をコーミングして枠内に収めることもできます。マスカラは、明るい色のマスカラ、もしくは透明マスカラでOK。やり過ぎると違和感が出るので、そこは様子を見ながら、加減してやってみてくださいね」(同)
おお、眉マスカラで眉の色も形も自由自在に作っていくのがプロの方法なのですね。剃るのは勇気がいるだけに、まずは眉マスカラを使ってトライするのはいいかもしれません。
そしてうまくできるようになったら、キョウカ流を取り入れる手も……。
とはいえ、それもすべては「理想とする眉」がどんな形かによるのかも?
ということで、次回は理想の眉をどう形作るかについてです。
監修・藤岡ちせさん
Fujioka Chise:biography (chisefujioka.com)
1993年~ヘアー&メイクアップアーティストとして活動開始。人気タレントやミュージシャンなどを担当する他、女子アナにメイクを教える講師活動を行うなど幅広い分野で活躍中。Paja*Patiに所属。
●自己紹介
キョウカ
二十歳の女子大生で、にらさわの姪。専攻はメディア論だが、専門の勉強以上にメイクに時間と情熱を注いでいる。欲望にフタをしないタイプで、別人級のメイクを実現する。
にらさわあきこ
文筆家、時に美容研究家。美肌と美ボディ作りを追求していて、普段はノーメイク。著書は、『未婚当然時代』(ポプラ新書)、『婚活難民』(光文社)ほか多数。