日本酒は苦手だけど、これなら飲めた。 「限りなく水に近い日本酒」5選

日本酒は苦手だけど、これなら飲めた。 「限りなく水に近い日本酒」5選

今、注目の日本酒をご紹介してきた本シリーズ、今回のテーマは、ズバリ「限りなく水に近いお酒」です。「日本酒が苦手」という方にもぜひトライしていただきたい銘柄たち。本当にスイスイいけちゃうので、お酒好きの人は飲み過ぎに注意かも!

「水みたいな酒」こそ、いいお酒

日本酒を飲んでみたいけど、あのツンとした特有の匂いや、もったりした味わいが苦手という女性は少なくありません。でも、実は、スッキリ爽やか、まるでミネラルウォーターのように飲める、水のような日本酒もあるのです。

実は、昔から日本では「水のごとし酒がいい酒」という考え方がありました。軽快でクリアな水のごとし酒は、すいすいと喉の奥に滑り込み、舌や胃を疲れさせず、料理の邪魔をしないばかりか料理の味を引き立ててくれます。

「伯楽星 純米吟醸」(新澤醸造店/宮城)

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宮城のお酒は、すっきり軽快でクセがなく飲み飽きしないタイプが多いといわれます。なかもで、この「伯楽星 純米吟醸」は、「究極の食中酒であること」をポリシーに、料理を引き立てるお酒として生み出されました。

その清らかな味わいに魅了されるファンは国内外であとを絶ちません。華やかで甘酸っぱい酒が入賞しやすいといわれる日本酒コンクールでも、必ず上位入賞を果たすこの銘柄は、プロからも認められる逸品。食前の最初の一杯ならこれ、そして最後の一杯もこれ。食事中ずっと飲み続けられる、まさに水のごときお酒です。

「越乃寒梅 純米吟醸 灑」(石本酒造/新潟)

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新潟の清酒は「水のごときお酒」の代表格。なかでも「幻の酒」ともいえるのがこの「越乃寒梅」。日本酒といえば「ベタッと甘くモタッと重い」ものが主流とされていた頃から、寒梅は「まるで水のようにクセがない、きれいな味わいですいすい飲める」と評判だったそう。

特に昨年45年ぶりにリニューアルした「純米吟醸 灑」はみずみずしさの極みです。「灑」には「水を注いで洗い清める」「さっぱりとしたさま」という意味が含まれています。昔からの愛好家のみならず、日本酒の魅力に気づいた若い世代をも魅了する、まさに幻の酒の底力を体感できます。

「出羽桜 桜花吟醸 本生」(出羽桜酒造/山形)

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「華やかさ」と「すがすがしさ」をあわせもつ山形の名酒です。米の旨味がずっしりと感じられるタイプのお酒が多い地域でありながら、この「出羽桜」は軽快に楽しめる銘柄です。

この季節ならではの生酒には、もぎたてリンゴのような華やかな香りがあります。嫌味がなく、みずみずしい味わいとキレのいい後味で、1980年のリリース以降、たくさんの方に愛されています。桜の季節にも楽しみたい一本なので、覚えておいてくださいね。

「八海山 特別本醸造」(八海醸造/新潟)

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最高の米と最高の水の郷といわれる新潟県・南魚沼市で生まれたお酒です。雪国らしい寒仕込み、ミネラルの少ない軟水仕込み、丁寧に磨き抜かれた酒米。この3つが、クリーンで透明感のある日本酒を生み出す最大のポイントなのですが、「八海山」はそのすべてを兼ね備えているんです。

雪山から解け出す春のせせらぎを思わせるような味わいは、国内はもとより海外でも注目されています。ヘビーユーザー(日本酒好きのおじさん)だけに飲ませておくのはもったいない! 日本酒初心者の女性にも断然おすすめです。

「上善如水 純米吟醸」(白瀧酒造/新潟)

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「水のようなお酒」というならば、やはりこの銘柄を挙げないわけにはいきません。なにしろ名前自体が「水の如し」なのですから。ちなみに「上善」とは、中国の思想家老子の思想とされる「もっとも理想的な生きかた」を指しています。つまり「最良の生きかた」とは、水のように生きることである、と。

白滝酒造は「限りなく水に近い酒が最良」という哲学に基づいて酒造りに邁進してきた酒蔵。ゆえにその軽快さ、繊細さ、みずみずしさ、透明感はダントツです。アルコールが苦手という方も、少しずつトライしてみてください。

いかがでしたか? 「水のような日本酒」、試してみたくなりましたか?
最近はさまざまなタイプの日本酒が生み出されていますが、今回ご紹介したものは、通から初心者までみんなが楽しめるお酒です。ぜひ、トライしてみてくださいね。

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