日々の洗濯で何気なく使っている柔軟剤。なんとなく香りで選んでいる人も多いのではないでしょうか?
そこで、衣料用洗剤メーカー「NSファーファ・ジャパン株式会社」の研究員・池内祥子(いけうち・しょうこ)さんに柔軟剤の役割や選び方について伺いました。
「香り」だけじゃない! 柔軟剤の役割
——毎回の洗濯でなんとなく柔軟剤を入れています。柔軟剤の役割について教えてください。
池内祥子さん(以下、池内):その名の通り、衣類を柔らかく、ふんわりと仕上げてくれる役割があります。意外と知られていないのが、帯電防止機能があるので、特に冬場のニットの静電気を防ぐ効果もあります。また、花粉がつきにくくする効果や抗菌機能、消臭機能、シワ防止機能、摩擦軽減機能もあります。
——いろいろな効果があるんですね。
池内:CMなどで香りを楽しむというイメージが強いかもしれませんが、実はいろいろな機能があるので自分の嗜好やライフスタイルで選ぶのがいいかもしれません。
——柔軟剤を使わないほうがいい素材や衣類はありますか?
池内:特にないですね。基本的に使っていただいて問題ないと思います。
——洋服以外に実は柔軟剤が使えるアイテムはありますか?
池内:お洋服以外ですと、ぬいぐるみに適していると思います。もちろん洗濯機や手洗いできるかの表示を確認していただきたいのですが、静電気を防止する役割もあるので、ぬいぐるみをふわふわに仕上げたいときにおすすめです。
柔軟剤は適量を守る
——柔軟剤を使うときのポイントは?
池内:使用量が多すぎると水分や汗などを吸いにくくなってしまうので、適量を守るようにしてください。
——「香害」のように香りが強すぎるから柔軟剤が苦手という人もいます。
池内:香りがない洗剤や柔軟剤もあるので試してみてください。弊社でも無香料の柔軟剤を販売していますが、マスクを洗うのに使用する方も多いと聞いております。また、ペットの衣類やおもちゃに使用しているという方もいらっしゃいます。
——マスクを洗う時も柔軟剤を入れたほうが良いですか?
池内:マスクも肌に直接触れるものなので使ったほうが肌触りはよくなると思います。ただ鼻に近いので、香りが付くと具合が悪くなってしまう方もいます。そういう方には香りがないものが良いと思います。