荒川和久さんインタビュー第1回

いつの時代も「恋してる男女」は3割だけ。独身研究家に聞く「私たちの恋愛がうまくいかない理由」

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いつの時代も「恋してる男女」は3割だけ。独身研究家に聞く「私たちの恋愛がうまくいかない理由」

仕事は順調、それなりに毎日充実もしている。
だけど、「恋愛だけはうまくいかない……」そうお悩みの女子は多いよう。

恋したい、彼氏が欲しい、結婚にこだわらずともパートナーが欲しい……。

どれだけ仕事が充実していたって、恋愛面で満たされる感情はまた別物。

そもそも、私たちの恋愛がうまくいかない理由はなぜなんだ……?

そこでウートピ編集部では、独身研究家で『超ソロ社会「独身大国・日本」の衝撃』(PHP新書)の著書もある、荒川和久(あらかわ・かずひさ)さんに、聞いてみることにしました。

恋愛をしている人は3割

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——普段独身を研究なさっている荒川さんなら、世の男女の恋愛傾向もご存知だろうと、取材を申し込ませていただきました。まずは、最近の恋愛傾向を教えてください。

荒川和久さん(以下、荒川): そもそもみなさん恋愛ってしているんですか?

——え。あ、ハイ? 

荒川:ホントにしてます? まわりの友だちとか。「タラレバ娘」みたいに女子だけで居酒屋に集まっておしゃべりしてるんじゃないですか?

——女子会はやりますよ!

荒川:女子会をやるってことは、相手がいないってことですよね。パートナーがいたら相手と遊びますよね?

——そ、そうですね……。でもパートナーがいても、女子会しますよ!

荒川:なるほど。なぜこんなこと言うかといいますと、男も含めて世の中に恋人やパートナーがいる人はそもそもそんなにいないんですよ。国立社会保障・人口問題研究所の出生動向基本調査*にもありますけど、だいたい世の中に恋人がいる人は全体の3割しかいないんです。交際している男は約20%、女は約30%なんです。

*『現代日本の結婚と出産:第15回出生動向基本調査(独身者調査ならびに夫婦調査)報告書』より

——デートを楽しんでるオトナ女子は多いんですよ。でも、付き合うに至らなかったり、付き合っても結局うまくいかなかったりと、悩んでる女子が多いんです。その謎を解き明かしたいんです!

荒川:何をもって「交際」っていうかは人それぞれですけど、一回や二回のデートだけでは「交際」とは言わないですよね。

——(ギクッ)

荒川:圧倒的に、パートナーがいないほうがマジョリティーなんだから「恋愛してない私がダメ」なんじゃなくて、むしろ「恋愛してるほうが特殊だよね」っていう話なんですよ。

——えっ。そうなんですか?

荒川:数字で見てもそうじゃないですか。例えばですけど、言い寄ってきてデートする相手はいても「好みじゃない」とかね。「そもそも出会いもないんだけど」という人もいるだろうし。

——(確かにデートしても、「この人じゃない問題」は女子会で話題になるな……。)

「男は肉食系」は幻想です

——じゃあ、今ドキ男女の恋愛傾向ってどうなんですか? そこがわかればうまくいく気がします!

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荒川:さっきも言ったように、交際相手のいる男女はいつの時代も3割程度しかいません。50歳までに1回も結婚しない人をさす、生涯未婚率**も右肩あがりで、男性は23%、女性も14%を超えていますね。

**2015年「国勢調査確定値」より

——それってなぜでしょうか?

荒川:ひとつは、仕事が楽しいからという要因があります。中でも、いわゆる専門職とか、「手に職系」の人は誰にでもできる仕事をしているわけではないし、自分がやりたくてやっている仕事だから楽しいわけですよ。「気が付いたら50歳になっていた」という人もいるだろうし。

特に女性は、せっかく好きなことをしているのに結婚して出産して、それで自分の好きなことを続けられるのかっていう葛藤もあるでしょう。せっかくつかんだキャリアを結婚や恋愛で犠牲にしたくない、中断はしたくない……って考えちゃうとかね。

——確かに将来を考えた時に「結婚や出産が不安」って考えることはありますけれど、私たちは「仕事辞める」って言ってるわけじゃないんですよ! そもそも私たちの恋愛がうまくいかないのは、男性の恋愛傾向も影響しているんじゃないですか!?

荒川:恋愛傾向?

——今は男性も女性に経済力を求める。そもそも「好き」とかなかなか言わない人もいるし。

荒川:あ、男性が弱っちくなってるってこと?

——も、あるかなと。

荒川:いやいやいやいや!! あのね、昔からそうですから!! 男性が強かったことなんて一度もない! 

——えええ!

荒川:さっきの「恋人がいる人は3割」の話で言うと、女性は約30%のところ、男性は約20%台しかいないわけですよ。8割近く(恋人が)いないわけ。それは今とか2000年代に入ってからというよりも、1980年代や今の60歳近いおじさんが青春時代を送っていた時も変わらない。

最近の男子が草食化したわけではないんです。いつの時代も男はそんなもんです。いわゆる肉食系男子とか、モテたり恋愛できたりする男は3割もいないんです!

——じゃあ裏を返せば、7〜8割の独身男子は世の中に余ってるってことですよね?(チャーンス!)

荒川:8割余っているっていうよりも、受け身なんです、男が。

——ハッ!

荒川:「男が恋愛に能動的だ」っていうのは幻想でしかなくて、男は基本的に受け身です。受け身なのに、女子も受け身になってるから、お互い受け受けで睨み合っているだけで、「何してんの?」っていう話ですよ。

——(なんてこったい!)

待っていても恋人はできません

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荒川:それを明らかに勘違いしている人が多い。「男はアプローチしてきて当たり前でしょ!」って女子は思ってるから。

待ってる女がモテると思ってる人が多いけど、全然違います。大抵結婚している女性は自分からアプローチしてるんですよ。これちゃんと定量調査しました。

——えええ。じゃあ、巷にあふれている「モテテク♡」「愛されテク♡」は通じないってことですか?

荒川:いや、2、3割のオラオラ系ギラギラ肉食男子はいるんですよ。そういう人たちには効くんじゃないですか。そういう男たちに女からガシガシいったら「ウザい」って思うだろうし。

でも、残り8割の受け身男子を待ってても睨み合いになるだけだから、そこは相手を見極めなきゃダメですよね。

——見極めるっていうのは、草食系男子か肉食系男子かってことですか?

荒川:能動的男子か受動的男子かっていうことを見極める。自分からいくタイプなのか、待ってるタイプなのかってこと。

これね、仕事とは別人格だと思ったほうがいいですよ。仕事は「自分がやるから! 自分で仕事とりにいくから!」ってガツガツいくタイプでも、恋愛が能動的とは限らないです。

——ちなみに、そういう男性が多いんですかね?

荒川:「圧倒的に多い」と思ったほうがいいです。だって8割ですから。

——それ、知らない女性が多い気がします……。じゃぁそのギラギラ系2割に対しては、どうアプローチしたらいいんですか!?

荒川:どっちも攻撃的にいったら収集がつかなくなる。だって、攻撃的でアグレッシブなほうは、ディフェンシブな女子をどう攻略するかが楽しいんだと思うんですよ。

でもよく考えてください。そっちは2割しかいなんですから、競争倍率高いですよ。狙うなら多数派の8割のほうだと思いますけどね。

——はー、なるほど。でも女性は「やっぱ男性から来て欲しい♡」みたいな願望がわりとありますよ。

荒川:そういう方は、気がついたら未婚のまま50歳になってるってタイプかも。

——(ガーン)

わ、わかりました、荒川さん……。もう少しオトナ女子の悩みにおつきあいいただいてもよろしいでしょうか? 私たちが、「デートでつまづく理由」を解き明かしたいんです!

第2回に続く。

(ウートピ編集部・北村なりこ、写真:宇高尚弘/HEADS)

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