これからパパになるあなたへ 育児は働き方を見直すチャンス!

これからパパになるあなたへ 育児は働き方を見直すチャンス!

先輩ママたちから“これからパパになる友だちの夫”に向けた言葉をまとめた『出産前の友だちよりも心配な友だちの夫に贈る100の言葉』(光文社)が7月7日に発売されました。

同書は女性ファッション誌『VERY』2019年10月号に掲載された同名の企画に加筆・修正し再編集して書籍化。同書に掲載された、大正大学心理社会学人間科学科准教授で男性学が専門の田中俊之さんのコラムを一部抜粋してご紹介します。
※ウートピへの掲載にあたり、見出しを一部編集しています。

■話を聞いたのは……

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田中俊之さん 大正大学心理社会学部准教授
1975年生まれ。2008年博士号(社会学)取得。男性学の第一人者として、新聞、雑誌、ラジオ、ネットメディア等で活躍している。2人の男の子のパパでもある。

突然の「ポンコツ化」を恐れずに

これから父親になるあなたと、母親になる女性に僕がアドバイスできることはひとつだけ。男は父親になる過程で一時的にポンコツ化する。でも、その姿は「情けない」ことではないということです。

今まで男性は自分で状況をコントロールすることで受験や仕事で成果を上げてきました。それが、これまでの男性の仕事だった。でも、妊娠・出産・育児はどう足搔(あが)いてもコントロールできません。泣きわめく赤子を前になす術(すべ)もなく、状況を制御できない自分に男性は無力を感じる。それまで男性を支えてきた「俺はできる」という有能感が目減りしていきます。

僕の話をすれば、出産前はかなり調べて知識をつけていたと思います。でも、実際には理論武装して、どうにかなるような甘いものではなかった。初めての子の時は「産褥(さんじょく)の6〜8週間を空けておけばいいんだな」と産後2カ月後から仕事量を戻していましたが、妻の回復に時間がかかり計画は破綻。仕事を減らしたにもかかわらず全く時間が足りず、仕事で何かを成し遂げたいという思いがそこまで強くない僕でさえ「こんなに仕事ができなくなるなんて」とショックを受けました。

でも、このポンコツ化は不可避なプロセスで、男性が自分にコントロールできないものがある、ということをしっかり受け止めないと、子育てにコミットする父親にはなれないと思います。この事実を知らずに子どもを支配・コントロールしようとする父親になってしまうほうが最悪なんじゃないでしょうか(最近、受験などにおいて子どもの成績を仕事同様に管理しようとするパパを“エクセルパパ”と呼ぶことを知りました。子どもや子どもの成績をコントロールできると思っている、なんて教育虐待にもつながる危険な価値観だと思います)。

正直、子育ては楽しいことばかりではなくてイライラすることも多い。でも、物事を思い通りに進めて、より良い成果を出すこととは違う価値があることを知るはず。解決策は自分が変わることです。育児は長期戦なので、その挫折は早ければ早いほうがいい。もし、あなたが仕事ができる男性ならなおさら、その落差は大きいかもしれない。でも、取り乱し慌てる余裕のないあなたは父親になろうと進化している姿だと思うのです。

さらに一言! いつか中年になる僕たちが今すべきは仕事より子育て!?

ところで、僕は今年45歳になります。この本を読むあなたが30代と仮定してちょっと先輩風を吹かすと、きっとあなたにも「中年の危機」はやってきます。元気なうちはピンとこないと思いますが体力も露骨に落ちます。身体的変化もさることながら頭の回転がどう考えても遅くなってくる。この衰えた肉体と頭脳であと20 年どうやって働いていこうかと考える、あぁ、これが「中年の危機」なのか、と思い知る。僕の場合、救いになったのはすでに妻と二人で育児・家事をしていくために働き方を見直していたことでした。出産は、今後の働き方を見直す絶好のチャンスなんです!

『出産前の友だちよりも心配な友だちの夫に贈る100の言葉』(光文社)

『出産前の友だちよりも心配な友だちの夫に贈る100の言葉』(光文社)

※田中先生のコラムは『出産前の友だちよりも心配な友だちの夫に贈る100の言葉』ですべてご覧いただけます。

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