『遅咲きも晩婚もHappyに変えて』発売記念インタビュー・最終回

「20年続けてやっと花が開いた」LiLiCoの仕事の流儀

「20年続けてやっと花が開いた」LiLiCoの仕事の流儀

映画コメンテーター、タレント、歌手、時にはプロレスラーまで。さまざまな仕事をパワフルにこなすLiLiCoさん。2017年には歌謡コーラス・グループ「純烈」のメンバーである小田井涼平さんと結婚し、LiLiCoさん47歳、小田井さん46歳という晩婚カップルの誕生も話題になりました。

「世の中はこうだから」「これがふつうだから」にとらわれず、自分らしく暮らしや仕事を楽しむLiLiCoさんの流儀とは? 3回にわたってお届けします。

20年続けてやっと花が開いた

——今年で芸能生活30周年だそうですね。映画コメンテーターとして注目され、ブレイクするまで、ホームレス生活を送るなど大変な下積み時代を経験してらっしゃいます。18歳で日本に来た当初は、日本語もままならなかったそうですね。

LiLiCoさん(以下、LiLiCo):今でも日本語はうまく話せないと思っているし、それが自分には不利だと思っているけれど、だからこそ「ら」は抜かないとか、言葉遣いにはとても気を付けています。

芸能生活を20年続けた末に、やっと何かが花開いた。今年で30周年を迎えて、やっとやりたかったことがいろいろできるようになったと感じています。もちろん、もっと早くやっても良かったわけだけど、そしたら今ほどのセンスも経験もない。タイミングも運のうちだと思います。

もし日本生まれのLiLiCoがいたら、とっくに売れていたかもしれないと思うことがあるんですよ。地球をぶるぶるっと戻して、日本生まれのLiLiCoを見てみたい。どういう違いが生まれていたのかなって、非常に興味があります。

でも、そうでなかったからスウェーデンで生まれ育って『北欧マインドの暮らし』という本も出せた。それは良かったと思っています。

9月に発売されたエッセイ『遅咲きも晩婚もHappyに変えて 北欧マインドの暮らし』(講談社)

9月に発売されたエッセイ『遅咲きも晩婚もHappyに変えて 北欧マインドの暮らし』(講談社)

仕事は人でつながっている

——「王様のブランチ」の映画コーナーも担当されて長いですよね。ほとんどの情報番組が、簡単な映画の内容とキャストのプライベートみたいなことしか取り上げない中、映画の背景や見どころなど、きちんと紹介してくださるので視聴者としても楽しみです。

LiLiCo:ベテランの映画評論家さんに「ちゃんと試写に来るんですね」と言われたこともありますが、ちゃんと映画は見て勉強しています。「王様のブランチ」は、ゴシップ抜きに映画をちゃんと紹介する番組として貴重な存在だと思います。やりがいもありますし、責任を感じています。

——LiLiCoさんが仕事で大事にしていることはどんなことですか?

LiLiCo:仕事は人でつながっているとつくづく思います。よく「ジョニー・デップやブラッド・ピットに会えていいよね」と言われるけど、私の仕事はむしろ宣伝マンとしゃべること。同時に複数本の宣伝を担当している方もいて、宣伝マンとしては全ての作品を平等に扱わないといけないのだろうけれど、こちらとしては「あれとそれも担当しているけど、この映画がホントにいいんですよ」という本音を聞きたいんですよね。

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——形式的なことではなく、一次情報や本音を聞くことを大事にしているということですか?

LiLiCo:過去にメイクのコンテストに出て1位を取ったことがあるんですけれど、5位や6位だったときも、周りは「あーあ」と自分の結果だけ聞いて帰っちゃうのね。「いやいや、優勝した人のメイクを見ようよ」と。何がすごかったのか、何が違ったのかを知りたい。

CM出演の選考などでいいところまで残ったけれど別の人が選ばれた場合なども、「私とこの人で選考に残っていたんだ。なるほど、私でもこの人を選ぶわ」って気付かされることがある。だから、私は全部聞きます。

あと、スケジュールの関係で断った仕事も「全部教えて下さい」と事務所に伝えています。依頼してくださった方に会ったとき、「この前はすみませんでした」と言えるから。

主人にも、誰と友達なのかも聞いています。「先日は地方の仕事でお世話になって……」とあいさつをできるし、そこから会話が生まれますよね。 “仕事は人でつながっている”というのは、そういうことでもあるんじゃないかな。

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——相手に質問をしたり、何か聞いたりするときって「これ聞いたらまずいかな?」と自分で勝手に忖度(そんたく)してしまうこともありますが、きちんと聞くことを大事にされているんですね。

LiLiCo:偉そうに聞こえるかもしれないですが、なぜか仕事で待たされているときは、「ゴメンね、これ何待ち?」って聞きます。すると「LiLiCoさんのマネージャーさんがいらっしゃらないので……」みたいな、「私にマネージャーはいないから待たないでいいよ。早く聞いてよ」ということもありますよね。

——LiLiCoさんのお話を聞いていて、結婚生活も仕事も「言いたいことはちゃんと伝えて、聞きたいことはちゃんと聞く」を徹底されているなと感じました。

LiLiCo:一つ一つ「知る」ということがすごく大事。それを皆、意外と気にしてないんですよね。

「人の時間を借りている」意識を大事に

——LiLiCoさんを見ているといつも楽しそうで、見ているこちら側もパワーをもらえる気がするのですが、気が乗らない仕事は断るなどのセオリーがあるのでしょうか?

LiLiCo:基本的に仕事は断らないですね。「好きな仕事しかしない」というわけではないです。もちろん中には「面倒くさい!」と思う仕事もあります。

例えば「夕焼けのきれいな映画を10本見て紹介する」みたいな企画があったら「ええー!夕焼け10本!?」ってなる(笑)。でも、それが記事やカタチになったときにすごいなと思えたりするから、基本的に仕事は断らないです。

——面倒だなと思う仕事のときは、どういう気持ちで臨むのですか?

LiLiCo:もちろん原稿執筆なら〆切があるから、それまでに原稿を渡さなかったら編集さんが困るじゃない。「人の時間を借りている」と意識するので、面倒という意識はなくなります。引き受けた以上は、能動的に取り組む。それは仕事であっても夫婦間であっても頭に入れておかないといけないと思っています。

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【第1回】LiLiCo、自ら望んで「主人」を支える「奥さん」になった。
【第2回】「知らない部分が多いからこそ会話が楽しい」LiLiCo流晩婚のススメ

(聞き手:新田理恵、写真:宇高尚弘)

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