子どもの頃はお世話になっていた文房具。大人になるにつれて遠ざかり「メモや予定はデータ管理が中心」という人も多いのでは? しかし、文房具も日々進化を遂げていて、使い方一つで毎日の仕事の強い味方になってくれます。
文具プランナーでウェブマガジン「毎日、文房具。」副編集長の福島槙子(ふくしま・まきこ)さんに「気分も上がって仕事もはかどる」文房具を紹介していただきます。
この時期になるとお店に「手帳」がズラーッと並びますが、これだけ種類があっても満足できる一冊に巡り合ったことがないという人も少なくないのでは? 前々回、前回と「手帳」をご紹介してきました。第23回目の今回は、テーマ性を追求した「コンセプト手帳」です。
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江戸の文化が学べる「江戸帖」
江戸の人々が培ってきた「暮らしの美学」を現在のライフスタイルに生かす活動をしている「江戸美学研究会」が毎年発売している「江戸帖」。 旧暦や節気、月齢、季節の行事のほか、江戸の豆知識や、現代に技を継承する伝統工芸の紹介などを掲載。チケットやメモなどちょっとしたものをしのばせておくことができる「隠しポケット」など”粋”な計らいも……。
2018年版は、江戸料理のレシピ、ふろしき包みの基本、江戸時代のサイズ(尺貫法)、江戸文化年表などの実用ページが充実。カバーは、江戸から続く染呉服の老舗「竺仙」の浴衣の柄で、2018年版は「環つなぎ」「春のおとずれ」「流水に撫子」の3柄に加え、オンラインショップ限定で「束ね熨斗」「波に千鳥」「矢鱈格子」の3柄が登場しました。
”読み物”として読んだり、眺めたりするだけでも楽しい「江戸帖」。値段も手頃なので、サブ手帳として持っておくのもオススメです。
商品名:2018年版江戸帖(B6サイズ、208ページ、江戸美学研究会)
価格:1500円(税抜き)
今年も絶景が手帳に!
2015年から毎年発売され、人気を博しているのが「絶景手帳」です。鮮やかで見ているだけでどこかにトリップしてしまいそうな12の絶景写真をマンスリースケジュールと交互に掲載。ウィークリーページには毎週、旅先やSNSで使えるトラベルイングリッシュを記載しています。
今年は「世界」版のほかに日本人に人気の高い「ハワイ版」を発売。トロピカルな絶景を1年中楽しみたいなら「ハワイ」を手に取ってみてはいかがでしょうか。
背表紙には世界地図と「LIFE IS A JOURNEY」の刻印。「SAY YES TO NEW ADVENTURE」のメッセージには「悩む前にまず挑戦してみよう!」という意味が込められています。
商品名:絶景手帳(B6サイズ、6色、TABIPPO)
価格:2400円(税抜き)
その日の気分や体調を書き込んで
変わり種でご紹介したいのが、“月の満ち欠けのリズム”をもとに作られている「ムーンプランナー」です。一般の会社員の女性2人が作った手帳で、見開きは、新月から始まり満月の前日で終わる、次のページは満月からスタートし新月の前日で終わる、という流れの繰り返しになっています。
見開き1ページが14日の場合もあれば16日の場合もあります。約2週間の予定が見渡せ、春夏と秋冬で1冊半年分です。その日の気分や体調を書き込んで、自分のリズムをつかむのにぴったりです。新しい時間軸で物事を見つめるのにも役立ちそう。
商品名:ムーンプランナー【2018春夏】(B6サイズ、ムーンプランナー)
価格:900円(税抜き)
朝がんばりたい人に
朝に勉強したり、読書をしたりする「朝活」をしている人も多いのでは? そんな人にオススメなのが、「朝活手帳」です。特徴的なのは、ウィークリー欄が朝4時からスタートしていること。午前9時までのスペースを広くとってあるので、その日にやるべきことや目標などたっぷり書き込めます。巻末コラム「早起きのコツ」も収録しています。
商品名:朝活手帳2018(B6、ディスカヴァー・トゥエンティワン)
著者名:池田千恵
価格:1620円(税込み)
まきの一言メモ
今回は、自分の趣味と直結したユニークな手帳を紹介しました。自分の気合いやモチベーションを上げるため、癒しが欲しい、などスケジュール管理だけない手帳がここ最近、増えてきました。江戸、旅、朝活……自分は何が好きでどんな生活をしたいかを考えて選んでみてはいかがでしょうか?