新しい仕事をするときやまだ知り合って日の浅い人とやりとりする際によく思うことなのですが、質問をすることに対して怖いと思ってしまっている自分がいます。他人のせいにするわけではないのですが、まだ新人のときに質問の仕方でいろいろ怒られたことがあって、質問しないで進められるならラッキーと思って進めてしまうところがあります。
この前、逆の立場になって新しい人に仕事をお願いしたことがあったのですが、その人はいろいろ質問してきてくれて、「質問をするのは悪いことじゃなくて必要なことなんだな」と思いました。自分も質問することに慣れていこうと思うのですが、相手によっては面倒くさそうな仕草(しぐさ)をする人もいるのでつい萎縮してしまいます。私が気にしすぎるのでしょうか?
「質問」=問題解決能力
「疑問」とは問題発見能力ですからね。
固定観念や一般論をただ盲信するだけでなく、ちゃんと疑問を持って理論で整理しておくことを習慣にしていると、あらゆる場面で問題を発見できる能力が身についてきます。
「質問」とは問題解決能力のひとつ。
自力で調べて問題を解決するよりも、誰かに聞いて問題を解決するのが最も簡単で早い方法ですから、質問力が高い人は誰よりも早く学習して問題解決ができる人になるのですよ。
疑問を持つ習慣を身につけること、そして質問をするスキルを磨くこと。
この二つの能力が備わっている人は例外なく学習能力が高い人です。
固定観念や一般論を盲信して、それにより壁にぶち当たっても誰かに聞くこともできず、「何がわからないのかもわからない」という学習不能状態に陥るとただただ底なしの沼に沈んでいくだけですからね。
常に疑問を持つこと、そして質問をすることは自身の存在価値を高めるために最も重要な能力だと思ってください。
批判にならない質問の仕方を身につけよう
ただし、質問と批判は紙一重の性質を持っています。
間違った質問ではその人を批判することにもなりかねないので注意が必要です。
「誰のせいなのか?」ではなく「事実はなんなのだろうか?」
「何が悪いのか?」ではなく「何が正しいのだろうか?」
「どうすれば自分が正しいと証明できるのだろうか?」ではなく「他にどんな選択肢があるだろうか?」
主観だけで質問をしないように、客観で疑問点を俯瞰(ふかん)した上で要点をまとめ、そして質問をするように心掛けてください。
仕事も人生も“迷惑”の掛け合いだから…
そして誰かに質問をすることは、基本的に他者にご迷惑を掛けることです。
多少なりとも「解答」という労力を頂戴することになりますからね。
当然の権利を行使するような態度で質問をしないように。
ウザがられて当然、答えてくれたら有難い、という謙虚な姿勢で質問をすること。
私たちは迷惑を掛け合いながら生きています。
だから感謝をし合いながら生きていけるのです。
「迷惑をかけたくない」と自分の疑問を引っ込めてしまうと、誰かに迷惑を掛けられることを決して許さない人になってしまいますからね。