「令和の共働き婚」第12回

「1年は仕事しない!」休むことで見えた自分の原点【篠田真貴子】

「1年は仕事しない!」休むことで見えた自分の原点【篠田真貴子】

「川崎貴子の「令和の共働き婚」」
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婚活サイト「キャリ婚」を主宰する川崎貴子さんが「令和の共働き婚」をテーマに、それぞれの分野で活躍するプロと対談する連載。第4回のゲストは、ちょうど1年前に株式会社ほぼ日のCFOを50歳で退任し、現在は“ジョブレス”な日々を送っている篠田真貴子(しのだ・まきこ)さんです。全3回。

「1年は仕事しない!」休むことで見えた自分の原点

川崎貴子さん(以下、川崎):篠田さんは、昨年「ほぼ日」のCFOを退任されてから、ずっとお休みされていますよね。長期にわたって休みを取るというのは、なかなかできない経験だと思うのですが、休むことで見えてきたものはありますか?

篠田真貴子さん(以下、篠田):あります。昨年の11月に「ほぼ日」をやめて、せっかくの機会なので「1年仕事をしない」と決めたんです。

仕事に追われてなおざりにしてきたけれど、「なぜこんなに仕事を頑張っていたのか?」「自分にとって家族はどれほど大切なのか?」と振り返るゆとりができた。自分の原点を改めて感じることができて、すごくよかったです。

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——(ウートピ編集部)40代、50代の女性のキャリア女性は大学院に行ったり、新しい勉強を始めたりと、「学び直し」に関心が高いと聞くのですが、お休みの間に始めた勉強はありますか?

篠田:勉強は特にしていないですね。

川崎:でも、本はたくさん読まれていますよね。フェイスブックで拝見してまして(笑)。

篠田:仕事をしていないから、読書ぐらいしないと頭がおかしくなりそうで(笑)。もし何か探求したいテーマがあれば学校に行ったりしたかもしれないけれど、そうではなかったので、いろんな方にお会いしたり、本を読んだり、あと知り合いが先生をしているお花のお稽古や料理教室に行ったりしました。

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——働き盛りの20代、30代でも休むのはアリでしょうか?

川崎:いいんじゃないでしょうか。休みって大事ですよね。

篠田:お休みしている間、収入のある仕事は全くしていなかったのですが、社会との接点はずっとあったんですよね。こういう取材や人前でお話する機会があったり、プライベートでも年下の方のキャリアの相談に乗ったり。

「これがもし仕事だったらどうなるかな」という観点は持ち続けていたので、すっぱり仕事という文脈から離れたわけではないんです。

川崎:このSNS時代、結局人とつながり、情報が入ってくるので、全く休みになるということはないですね。

でも、篠田さんのように仕事もプライベートも走り続けていた人が、一度休んで歩きながら景色を見ると、新しい発見がいっぱいあると思うんです。私も乳がんになって2週間休んだことが、今すごく生きている。

あの期間があったからできた事業もあるし、何かをしながら考えることと、ちゃんと時間をとって考えることは全然違うと思います。

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不安を集めてしまう女性たち

——お話を伺いながら、我々の世代って真面目すぎるのかもと思いました。「休みを利用して勉強を」とか「そもそも休んでいいんでしょうか?」とか、「何かやらなければ」「意味あることをしていないと置いていかれるのでは?」と焦ってしまって自分を追い込みがちです。

篠田:「やらなければ」は、中身の吟味が必要です。自分の中の動機や好奇心に光を当てると同時に、「何がイヤか」という気持ちも、もっと大事にしていいのかなと思います。

真面目なのは素晴らしい資質ですけど、人が押し付けてくる義務をただ打ち返すばかりでは奴隷になってしまう。

だから、その真面目さは「自分を大事にする」ことに向けて発揮したほうがいいし、自分が面白いと思えるものに対して使ったほうがハッピーが増しますよね。

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川崎:女性は「不安を集める」ことが得意ですよね。AIに仕事を取られるかもしれないとか、変な男と結婚してDV被害に遭うかもしれないとか。まずそのDV男に出会ってすらいないのに(笑)。

もやもやした不安があるから、より真面目にやらなきゃと思うんですよ。そういう女性には高学歴で仕事ができる人が多く、学生時代の「遊ばずに勉強して、いい大学に受かった」という成功体験を引きずってる。「毎日8時間勉強すれば合格する」という目標があると他の不安は生じないけれど、社会人になるとそうはいかない。不安を打ち消すために「もっと真面目にやらなきゃ」と焦って、バカンスにもノートパソコンを持って行っちゃう(笑)。

篠田さんがおっしゃったように、リフレッシュしたり自分がハッピーになれることをするほうが楽しい人生を歩めるのは目に見えているのに、DV夫の虚像をつくり上げてしまうのはもったいないですよね。だって明日死んじゃうかもしれないんだから。

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(構成:新田理恵)

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川崎貴子の「令和の共働き婚」

人生100年時代。私たちの母親世代とちがい、結婚したら共働きが当たり前になった「令和」の時代。婚活サイト「キャリ婚」を主宰するなど、1万人以上の女性の人生をマネジメントしてきた会社経営者の川崎貴子さんが、「令和の共働き婚」をテーマに有識者と対談し、自分たちらしい結婚や家族のかたちについて考えていきます。

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