「令和の共働き婚」第11回

「お母さんがやってたから」は卒業! “しない家事”を決めるススメ【篠田真貴子×川崎貴子】

「お母さんがやってたから」は卒業! “しない家事”を決めるススメ【篠田真貴子×川崎貴子】

「川崎貴子の「令和の共働き婚」」
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婚活サイト「キャリ婚」を主宰する川崎貴子さんが「令和の共働き婚」をテーマに、それぞれの分野で活躍するプロと対談する連載。第4回のゲストは、ちょうど1年前に株式会社ほぼ日のCFOを50歳で退任し、現在は“ジョブレス”な日々を送っている篠田真貴子(しのだ・まきこ)さんです。全3回。

他人にお願いすることで仕事のスキルも上がる

川崎貴子さん(以下、川崎):前回「料理は愛情」という考えに物申しましたけれど、うちの母の料理が激マズだったんですよ。

私が料理好きになったのは、まさに「生きるため」で、妹のお弁当が可哀想(かわいそう)すぎて、途中から私が作っていたくらい。とにかくテレビで司会者が「健康にいい」と言った食材を一緒に煮る(笑)。そんな母が一番イヤだったのは、メニューを決めることだったみたい。

篠田真貴子さん(以下、篠田):家事の何が大変って「考える」という部分だと思います。子供たちが小さい頃はお金を払って人の手を借りながら家事をしていましたけど、お願いする前に自分で「ここまでやってもらう」と決めておかなくてはいけないんですよね。

「外注するのが面倒だから自分でやる」という方は、その「考える」部分を大変だと感じているんだと思います。何をするか、何をしないかを自分で決めて、決めたことを人にお願いする。時には夫に頼んでもうまくいかなかったりする。

でも、そういうことをやっていくと、実は仕事のスキルがすごく上がるんですよ。

篠田真貴子さん

篠田真貴子さん

川崎:仕事で培ったスキルは家庭の中でも使えるし、家庭で培ったスキルも仕事に役立つ。

「私がやったほうが早いから」と言いがちだけど、中長期的に考えると、人にお願いするほうが人材は育つし、協力者も増えるし、逆に「そんなやり方もあるのか」という気付きもある。

家庭の中で自分がいいマネージャーになれるようにしていけるといいですね。

「お母さんがやっていたから」の考えは捨てよう

川崎:パートナーと家事分担について、気付いたほうがするシステムだと「私ばかり……」という不公平感が生じるという悩みを聞くのですが、2人にとっての「やりたくない家事」を共通認識にしておけばいいんですよね。

前回の繰り返しになりますが、やりたくない家事は、せっかく共働きなんですから、家電に解決してもらったり、アウトソーシングすればいい。

会社でも自分で仕事を増やしている人が大勢います。パワーポイントですごく凝った社内資料を作るとか。家庭内にも、「お母さんがやってたからやっている」みたいな、苦労してやらなくてもいい家事がいっぱいあると思いますよ。正解なんてないけれど、夫婦で「これはいるよね。じゃあ、これはどう?」って家事も取捨選択することが必要だと思います。

川崎貴子さん

川崎貴子さん

篠田:前回「食洗機なんて必要?」と言う夫の話が出ましたけど、私は頑張れないから「無理、できない」と早い時期からはっきり言っていました。すると、夫はキョトンとした顔をしてたんです。だって、彼は私の負担を本当には分かってなかったから。

だけど、妻がこれだけ押し戻して、本当にやらないということは、ただ「手で洗えばすむ」話じゃないんだろうなと、そこで初めて認識する。

だからといって不満が一気に解消されることはないのですが、少なくともイヤなことをやり続けるより、放棄しちゃうほうが私は楽でした。

川崎:私はリビングがキレイな状態になっているのは好きなのですが、タンスの中はぐちゃぐちゃでもいい。

でも、夫の管理下にあるクローゼットの中はTシャツがお店みたいに色味がグラデーションになって並んでいるんです。彼にとってはそれが気持ちいいんですよね。だけど、私はぐちゃぐちゃで許してほしい(笑)。

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篠田:そういう範囲決めって、けっこう大事ですよね。「あなたには目障りかもしれないけど、ここは私の聖域」だと主張する。逆もしかりで、どうしても気になるなら、黙って手を出すのではなくて「気になる」とちゃんと伝える。

川崎:あと、家の中でも「ありがとう」「ごめんね」と言うことは大事ですよね。うちの夫は元専業主夫なので、何でも先に気が付くのは夫なんです。夫婦間でも多く担ってくれているほうに、ねぎらいの言葉をかけることは必要じゃないかな。

篠田:「やって当たり前」と思われるのが一番イヤなんですよね。

「ありがとう」もそうだけど、「家がさっぱりして気持ちいいね」みたいな一言がたまにあるだけでも違う。「分担ね」と決めても、どうしても自分の得意な領域には気が付いちゃうから、それを相手にも求めるのは現実的じゃないし、自分が先に気付いたら気付いたで、それもつらい。

「どっちが気付くの合戦」みたいになってしまうから、そこは「おかげさま」の気持ちを伝えられたらいいですよね。

夫婦で「私たちルール」があればOK

篠田:平等なパートナーシップを築いていくというのは、表面的な作業量や経済力が同じということではないんですよね。家事の分担で不公平だと感じるのは、分担そのものが問題なのではなく、自分が大切にされていない感じがするという不満の表れなんだと思います。

川崎:夫婦にとって一番居心地のいい場所にしなければいけないのが家庭。この居心地のよさというのは、「家の中が整理整頓されていておいしい料理が出てくる」という意味ではなく、「ここは汚くてもいい」とか「今日の食事はウーバーイーツで頼めばいいよね」みたいな、夫婦で「家事をしない」許容のラインが一緒ということかもしれませんね。

「これはOK」「これはダメ」というラインがお互い違うから、それぞれ主張し合うのではなく中庸を取って、「私たちルールとしては、これでいいよね」というラインをすり合わせていくことが大事だと思います。

※第3回は12月27日(金)公開です。

(構成:新田理恵)

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川崎貴子の「令和の共働き婚」

人生100年時代。私たちの母親世代とちがい、結婚したら共働きが当たり前になった「令和」の時代。婚活サイト「キャリ婚」を主宰するなど、1万人以上の女性の人生をマネジメントしてきた会社経営者の川崎貴子さんが、「令和の共働き婚」をテーマに有識者と対談し、自分たちらしい結婚や家族のかたちについて考えていきます。

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