「大人のモテ」をテーマにした対談の最終回は、美容師との上手な付き合い方について。美容院に行っても思い通りの仕上がりにならない原因はどこにある? 美容師さんを選ぶポイントは何? 「運命の美容師さんに出会えた人は、その後の人生が変わる」と話す、ヘアライターの佐藤友美(さとう・ゆみ)さん。そして、現役の美容師である「モテ髪師」こと、義永大悟(よしなが・だいご)さんに語っていただきました。
これだけは美容師に伝えてほしい!
佐藤友美さん(以下、佐藤):前回の“モテ体質になるためには”でも話したけど、愛を込めて髪に触れるのは、本当に大事なこと。私の著書『女の運命は髪で変わる』を読んでくださった方も「担当の美容師さんに、私の髪を“カノジョ”に触れるように大事に扱ってもらいたくなった」という感想をくれて。
義永大悟さん(以下、大悟):そうですね。自分の体のパーツに触れる人ですからね。
佐藤:私は、美容師さんとお客さんの関係って、「半々」だと思っているんです。例えば、美容院に行く前にイメージができているかで25%決まる。カウンセリングでちゃんと伝えられるかで25%。ここまでの50%はお客さんの責任。そして、残りの50%が美容師さんの技術。
大悟:なるほど。
佐藤:美容師さんはプロだけど、エスパーではない。顔の形と髪質から、その人に似合うように工夫はできても、その人がどうなりたいかは言葉で伝えなきゃわからないんですよ。例えば、おなかが痛くて病院に行った時、お医者さんに対して「さて、私はどこが痛いでしょう?」とは言いませんよね。1ヵ月前から痛いのか、突然激しく痛むようになったのかで、処置内容は変わるはず。問診は絶対に必要なんです。
大悟:確かに。ただ、自分の意見を主張することに遠慮しちゃう女性って多いですよね。「本当はこうなりたいんだけど、そんなことを言ったら迷惑かな」とか。でも、この場を借りてはっきり言います。美容師としては全然迷惑じゃないし、むしろ言ってほしい。
佐藤:その人の理想を叶えてあげる仕事ですもんね。そういえば、美容師さんを選ぶ際の性別についてはどう思います?
美容師は、女性と男性どっちがいい?
大悟:僕の感覚としては、同性に「いいね」って思われたいなら女性の美容師さん。男目線のモテ髪なら男性の美容師さんかな。さとゆみさんはどうですか?
佐藤:私の実感としては、女性の美容師さんは比較的スタイリングがラクな髪型にしてくれますね。朝の身支度を自分も毎日しているから、どういう髪型にするとお手入れが簡単かよくわかっているんです。一方で、男性の美容師さんの場合は「この手間は(髪に)かけてくれるだろう」という期待が含まれている気がします。「これ、毎朝ブロー頑張らなきゃいけない髪型だよね」っていうスタイルを提案されることが多い。
大悟:あるかもしれない。
佐藤:だから、作り込みすぎないナチュラルなスタイルにしたいなら女性の美容師さん。ちょっと背伸びして頑張りたいと思うなら男性の美容師さんがいいんじゃないかな。
「お任せで」は自分を大切にしていない証拠
大悟:ブローの仕方もわからなかったら、ちゃんと質問した方がいい。1年365日のうち美容室に行くのは多分5日くらいで、残りの360日は自分でセットしなきゃいけないから。
佐藤:そこは遠慮しない方がいい。
大悟:あと僕ね、最初から「お任せで」と言うのはちょっと無責任な気がするんです。もちろん、美容師に期待してくれてる気持ちは伝わってくるんだけど。でも、自分の髪のことを丸投げするのは、自分を大切にしていない証拠だと思うんです。丁寧に生きていたら、いきなり自分という大切な存在をよく知らない他人に「お任せ」しないんじゃないかな。
佐藤:まずは信頼関係が大事ですよね。
みんなに「シッポ」を振ると、人生が好転する
佐藤:「信頼関係を築く」とか「モテる」って、結局のところ、人への興味をどのくらい持てるかで決まるんじゃないかな。「モテる人」は、相手に興味が向いているからモテるんです。モテない人は自分にしか興味が向いてない。つまり、自分が相手からどう思われるかばかり考えてる。そうじゃなくて、自分から相手に興味を持って、相手に気持ちよく話してもらう工夫をした方が、より「モテ力」アップにつながるはず。
大悟:そうですね。接客をしていて、「この子、モテるな」って思う人はみんな質問力が高い。質問されて、自分に興味を持ってくれているんだなって感じると、男女問わず嬉しくなりますよね。
佐藤:誰に対しても、「会えて嬉しい!」って、全力でしっぽを振るくらいがちょうどいいと思うんです。犬って、可愛いじゃないですか。可愛いって思わせたら、勝ちですよ。この子のために頑張ろうっていう気持ちになる。
大悟:うんうん。僕もね、誰にでも好かれる姿勢は大事だと思う。そういう気持ちでいれば、運命の美容師さんにも出会えると思うし、人生が好転するんじゃないかな。