『生理で知っておくべきこと』〜お医者さんの声〜

病気じゃないと行っちゃダメ? 「現代の」婦人科は、昔よりも役に立つ!?

病気じゃないと行っちゃダメ? 「現代の」婦人科は、昔よりも役に立つ!?

最新の生理のデータを集めた『自分の体を守る正しいデータを持てなかった女性たちへ 生理で知っておくべきこと』(日経BP)が5月7日*に発売されます。*アマゾンや楽天などのネット書店は5月1日に発売。

予防医療・栄養コンサルタントで、女性の健康や体についての研究を行う団体「ラブテリ トーキョー&ニューヨーク」を主宰する細川モモさんが、6年をかけて約2万人の女性に行ってきた調査を元に執筆された本で「最新の生理のデータを集めた日本で初めての本」としています。

ウートピでは発売を前に「まえがき」とコラムを抜粋してお届けします。女性だけではなく男性も手にとってみてはいかがでしょうか。

【まえがき】なぜ、これまで日本女性には「生理の正しいデータ」がなかったのか?

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病院でできる生理痛の対処法とは

こんにちは、産婦人科の医師の佐藤雄一と申します。この本は、生理の知識を持って、自分の力で生理を軽く快適にする本ですが、この「お医者さんの声」というコーナーでは、医者の視点からぜひみなさんに知っておいてもらいたいことをお伝えします。

生理痛で病院に行っても「痛みどめを処方することぐらい」しかしてもらえなかった時代がありました。ですので、どうせ病院に行ってもしょうがないと思っている人も多いと思います。あるいは「病気かと不安になって病院に行ったけど、何もなくて結局ロキソニンをもらっただけ……」という人もいるかもしれません。

ただ、痛みどめだけの処方は古い考え方です。今は病院に行けば、生理痛をよくするための選択肢が広がっていて、より自分に合った対処法もあります。

主な対処法は、痛み具合と患者さんの希望によって、①痛みどめの薬を飲む ②低用量ピルを飲む ③生理痛を和らげ、避妊効果もある器具を子宮の中に入れる ④漢方などがあります。

最近は、ピルより副作用の少ない黄体ホルモンの生理痛用の薬もあります。以前よりずっと選択肢は増えています。

低用量ピルについては、本書『生理で知っておくべきこと』に詳しく説明をしています。

子宮の中に避妊薬を入れる方法もあります。これは「ミレーナ」という避妊薬で、子宮の中に入れると、ピルと同じ働きをします。子どもを産みおわった人で、ミレーナを使っている人は割といます。

もちろん、お医者さんと相談して、痛みどめを飲み続ける選択肢もあります。ただ、痛みどめも、胃に負担がかかるなどの副作用があります。痛みどめに頼りすぎた結果「薬物乱用頭痛」といって、薬が原因で起こってしまう頭痛もあります。

生理痛に対しては、病院でも選択肢が広がっているのだということを知ってください。どんな手段があなたの体に合い、無理なく続けられるものかを、お医者さんと一緒に考えるのがいい方法です。

婦人科は「生活の質を上げる」ために行く

ちょっとここで、大きな声ではいえない「ここだけの話」をしたいと思います。

前に病院に行って嫌な思いをした方や、気になる症状があって行ったけれど、さんざん待たされた挙句に大したことがないと診断された方や、「病気」と確信しないと病院に行ってはいけない、と思っている人もいるかもしれません。でも今は、生理に振り回されないための相談をしに、婦人科にはとても行きやすくなっていると思います。

というのは、昔の婦人科と、今の婦人科は、方向性がかなり変わっているからです。

正直にいうと、昔の婦人科は、「生理痛なら痛みどめを飲んでおけばいいでしょう」という対処でした。「行ったところでどうせ薬を処方されておしまい」と思っている方は完全にそのパターンです。しかし今の婦人科は、日常生活を毎日快適に送り、女性の生活の質を上げていこう、という方向に変わってきています。この変化には理由があります。

日本は超少子高齢大国であり、出生数は100万人を切りました。つまり、お産だけでは病院を経営していけないのです。

昔はお産中心の病院が多くありましたが、今は、妊娠していない女性の体もしっかり見るところが増えました。だから名前も、「産科クリニック」から「婦人科クリニック」や「レディースクリニック」「ウィメンズクリニック」という名前のところが増えているのです。

このような理由で、病気だけを真剣に診るのではなく、生理痛やPMS、妊娠や産後に関するアドバイスまで、きめ細やかに行うクリニックが増えています。

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