全国の掃除苦手さんを代表して、掃除のプロに聞きました vol. 3

片付けられない、時間もない。いまさら聞けない掃除の基本

片付けられない、時間もない。いまさら聞けない掃除の基本

忙しい日々の中で、つい後回しにしてしまいがちな掃除。とりあえずさっと掃除機をかけているから大丈夫……と思っていませんか? 私の掃除のやり方って本当にあっているの? 

意外と知らないお掃除のコツについて、清掃用品のレンタルや販売、ハウスクリーニング事業を行うダスキンの広報担当、古屋洋さんにお話を伺いました。

ダスキンの古屋さん

ダスキンの古屋さん

掃除の優先順位を高くできない

——掃除しなきゃと思っても、正直、忙しくてそんなに頻繁にお掃除できません! という30代の働く女性は多いかと。

古屋洋さん(以下、古屋):わかりますよ。家事の優先順は一番が食事、次に洗濯など、みなさん掃除のプライオリティは低いですよね。

——食事はしないと死んでしまうし、洗濯は着るものがなくなると困る。でも、掃除は多少後回しにしたところで、困らないというか……。

古屋:「後から一気にやればいい」、そうおっしゃる方は少なくないですよね。でも、汚い部屋は健康には良くありません。第1回で寝室掃除のお話をしましたが、寝室の掃除をきちんとすることと安眠はつながっているようで、安眠は健康の基本になります。

あるご家庭で正しいお掃除の仕方をレクチャーしたところ、お子さんの喘息やアレルギー症状が以前よりも軽くなったというケースもあるようです。もちろん、病院に行って薬を処方してもらうのも大切なことですが、部屋を清潔な状態に保つことで、改善されることは多々あります。そこを、ぜひ認識していただければと思います。

結局時間がない…私はどうしたら?

——掃除のアドバイスにおいて、みんなさんに共通していることってありますか?

古屋:掃除は上から下、奥から手前にするど、基本があります。意外にそれを知らない方が多いように感じます。基本をしっかり押さえたうえで、それぞれのご家庭に合った頻度で掃除計画を立てれば、掃除はそれほど難しいものではありません。

——ここもやらなきゃ、あそこもやらなきゃと思いながら、結局時間がないから、どこにも手をつけないということの繰り返しです。

古屋:なるほど。では、まずは汚れのイメージを3段階で描くことから始めてみましょうか。

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掃除の負担を軽くしたいのであれば、汚れに変わる前までになんとかすることが重要です。シミや頑固な汚れになってしまったら、道具にかかる費用も掃除にかかる時間もぐんと増えてしまうし、自分できれいにするのが難しい場合はさらに費用がかかってしまう。

何事も軽いうちに自分で済ませてしまえば、結果的にラクだし、お金もかかりません。ですから、レベル1〜レベル2をキープする掃除の仕方をすればいいんです。

掃除の基本5つのポイント

 
——ウチはレベル2、すでにレベル3に達している所もある気が……。

古屋:汚れになるまでの間にそれぞれの場所に見合った頻度で、正しい掃除の仕方を実践することが大切です。場所によっても使用頻度によっても汚れる箇所と汚れない箇所があるので、汚れない箇所は週に1回、月に1回、半年に1回、年に2回と大まかに分けて、汚れる箇所は週に2回にするなど、分けて考えると、それほど大変ではないことに気づくと思います。

一度プロに清掃をお願いして、きれいになった状態から、掃除の計画を立てるのもいいですよ。

そしてその機会に、正しい掃除の仕方を覚えてしまいましょう。

■掃除の基本
1 ほこりは上から下、奥から手前に、巻き上げないで掃除する
2 ドライ清掃とウェット清掃を使い分ける
3 洗剤は用途に応じたものを適量使用する
4 頑固な汚れは洗剤をとどめて汚れを浮かす
5 お湯や熱を上手に使う

どこの掃除にも当てはまる、基本中の基本です。頻度の高いほこり掃除は、基本的にモップか掃除機のドライ清掃で簡単に済ませましょう。

キッチンやトイレなど油分や水分がある場所は、水拭きや洗剤拭きなどウェット清掃が適当です。洗剤についてですが、私がおすすめしているのは、用途に応じて販売されている洗剤です。経験上、もっとも安全で安価で、かつきれいに掃除できるのは用途に合わせて販売されている洗剤だと思います。

洗剤は用途に合わせて使うのがイチバン

——そういえば、いつ何のために買ったのかわからない洗剤がたくさんシンク下に眠っています。

古屋:洗剤はむやみやたらに買うのではなく、用途に合わせて揃えていただくのがポイントです。汚れによって酸性やアルカリ性、中性と液性が異なります。間違ったものを使用すると素材を痛める原因になります。

まずは、キッチン用洗剤、トイレ用洗剤、浴室用洗剤、ガラス(窓)用洗剤の4種類を揃えておけばいいと思います。

ちなみに、洗剤は長期保管しているうちに容器の成分が溶け込んだりすることもあるので、早めに使いきることをおすすめします。

——最近は重曹やクエン酸など、環境に配慮した洗剤が注目を集めていますよね。

古屋:それはそれでいいと思いますが、用途別の洗剤も環境問題に十分に配慮されているものが多くあります。もちろん、じゃかじゃか使うのはよくありません。表示されている適量を的確に使ってください。

ドライ清掃、ウェット清掃でも落ちない頑固な油汚れなどを掃除する際のポイントは、つけおきです。便器やガラス、お風呂の壁などは、洗剤を吹きかけたら、ラップやトイレットペーパーを貼りつけて、洗剤をとどめることで汚れを浮かすことができます。

——なるほど。洗剤をシュッと吹きかけて雑巾でさっと拭いて、「落ちない」と諦めてしまっていました。

古屋:洗剤を吹きかけて拭いて終わりという掃除の仕方をしている方は多いですよね。汚れが落ちないだけでなく、力ませにゴシゴシ拭くことで素材を傷つけてしまいます。

洗剤の力を最大限に利用するなら、5〜10分きちんと浸透させることが大事です。汚れを浮き上がらせてから拭き取ることで、汚れもとれて、なおかつ素材を傷つけることもありません。

お湯・熱を使う

——お湯・熱を上手に使うというのは?

古屋:熱と洗剤の力を使うことで、より油を浮き上がらせることができます。食器洗いも同じですよね。水だとベタベタが落ちにくいけど、お湯ですすげばキュッキュッと、油がきれいに落ちます。

レンジフードのフィルターやガスコンロの五徳など取り外しができるものは、お湯と洗剤を入れたビニール袋の中につけておきましょう。最後はビニールの端をちょきんと切って排水溝に流せば、シンクも汚れずにすみます。ただし、火傷には気をつけてください。

画像提供:ダスキン

画像提供:ダスキン

——結局、シンプルなことを正しく実践するということですね。

古屋:はい、なんかおもしろくなくてすみません。私も常に劇的なお掃除方法がないか探しているのですが、結局基本が一番という結論に戻ります。日々のほこりをためないこと。それがもっともラクな掃除です。

(聞き手:安次富陽子、構成:塚本佳子)

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