この前、仕事で悩んだときに別部署の同僚に相談したところ、いろいろアドバイスをくれたのはいいのですが、「だからこういうやり方はダメだと思う」などジャッジというか、決めつけが多くてなんだか疲れてしまいました。いや、相談しておいて疲れたはないだろって感じなのですが……。私自身、自分の中で結論を出すことが多く、あまり相談というのはしないのですが、相談するときの相手の選び方のようなものはあるのでしょうか?
実は猛毒? “ズバリ言うわよ系”のアドバイザー
相談に対して「ああしなさい、こうしなさい」と断定的な答えを差し出す“ズバリ言うわよ系”の人はある一定の需要がありますね。
当たると評判の占い師なんかも代々ソレ系だし、SNSでもそっち方面のインフルエンサーは断定的であるほどウケが良いようです。
自己評価が低い人ほど、自分で導き出した答えは「自分で導き出した」という理由だけで自信が持てないので、違う誰かの断定的な意見を欲しがるという傾向にあります。
そしてその断定的なアドバイスに従い、功を奏してしまった場合が最悪。
その人は判断力と自己決定力を失い、断定的なアドバイスをしてくれた人を無条件に盲信し、まるで教祖様のように崇(あが)め奉り、依存の沼にハマってしまうわけですね。
自己評価の低い人にとって、断定的なアドバイスは金言のようなありがたいものに感じられるのかもしれませんが、それって実は猛毒なんです。
これから生きていくためには、より精度の高い判断力を身に付けることが必須。
そのためには自己認識や自己決定力を高め、成功体験を積んで自己評価を上げていかなければならないのに、それらを丸ごと他人にお任せしてしまうわけですから、いずれ自分自身が決断しなければならない問題に道をふさがれたとき、自分で判断することができずに立ち往生してしまうということです。
良いアドバイザーの条件は…
良いアドバイザーの助言は、その人の自己決定権を決して奪いません。
相談者の意見や感情を尊重し、その人自身がその人自身の人生について決定するために必要な情報を提供することが目的のアドバイスです。
そのために傾聴し、盲点を導き出す質問をして、より自己認識を高められるよう客観的視点を与え、精度の高い判断ができる情報を提供するだけです。
自己評価が低く依存体質な人には少し物足りないアドバイスになるのかもしれませんが、自分で判断して自分で成功しなければそれは真の成功体験にはなりませんからね。
漁場や釣り方は教えるけど魚は与えないということです。
断定的なアドバイスは無視して結構ですよ。
そのアドバイスに従って不利益を被ることになってもその人は責任を負ってはくれません。
どうせ自分で責任を負わなければならないのなら、自己決定権は誰にも渡さないように。
それを踏まえたアドバイスをしてくれる人の話をよく聞いてください。