そろそろメンターを探すタイミング。あの女性が成長を続ける理由とは?

そろそろメンターを探すタイミング。あの女性が成長を続ける理由とは?

20代の頃は経験することすべてが新鮮で、成長していく自分を実感できたのに、最近はどこか「頭打ち感」がある。自分を次のステージに連れ出してくれる“何か”が欲しい。

そう感じているなら、そろそろメンターを探すタイミングかもしれません。

メンターとは、人生を導いてくれる師匠のような存在のこと。

けれど、上司や先輩とはどう違うの? どんなことが学べるの?

自身も複数のメンターを持つ、メディアプロデューサーで「C CHANNEL」元編集長のやまざきひとみさんに話を聞きました。

「この人だったらこんな時どうする?」とヒントをくれる存在

——もともとサイバーエージェントで、すごい人たちに囲まれてきたと思います。メンターの必要性はありましたか?

やまざきひとみさん(以下、やまざき):上司や先輩から学ぶことはたくさんありました。でも、上司はあくまでビジネスパートナー。グチや悩みを相談する相手として、仕事以外の時間を取らせるのは誰のためにもならないので、必要のない弱みは見せないようにしてきました。けれど、それだといつか行き詰まるような気がして。成長を続けるために、上司以外のメンターが必要だな、と。

——たとえばどんな人ですか?

やまざき:私は、メディアやウェブの仕事をしているので、その業界のトップランナーとして頑張っている方たち。また、キッズラインの経沢香保子社長には昔からお世話になっています。他には、仕事が好きな女の子たち。

——性別も世代もバラバラなんですね。

やまざき:基準があるとしたら、行動原理がブレない人。経沢さんは、すごいスピードで動いていらっしゃるので、力を入れていることはその時によって違うのですが、言っていることはいつも同じ。その行動や考え方に触れていると、何かモヤモヤや壁を感じた時に「この人だったらこんな時どうするかな」と考えられるようになって、解決の糸口につながるんです。

歳を重ねると「悩みを吐き出す場所」がなくなる

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——メンターとはどんな話をするんですか?

やまざき:内容はいろいろ。仕事だけでなく、恋愛やプライベートについても話します。でも具体的に「今これに困っています」みたいなことは少ないかも。どちらかというと、漠然とした不安。今と思い描く未来にギャップがありすぎて、次の解決策が見えない時、上からの景色が見えている人に話すと、意外な角度からのアドバイスが飛んできて、視点が変わることがあるんです。

——同世代の女性たちもいるとか。

やまざき:はい。仕事のグチみたいなことは彼女たちと話します。尊敬できるぐらい仕事が好きで、前向きに頑張っている女の子たち。頭の回転が早くて、経験も豊富だから、悩みや理不尽なことも、「あのケースって実はこうだったんじゃない?」とか「ありえないよね!」なんて軽く笑い飛ばして、エンパワーし合っています。

——面白そうです! 女子会や女友達と集まるのとは違いますか?

やまざき:そうですね。年齢が上がっていくにつれ、悩みを適切に吐き出せる場所が見つからないという問題がありますよね。30歳前後の女性って本当にライフステージがバラバラ。結婚して子どもがいる人もいれば、彼氏も作らず仕事に打ち込んでいる人もいる。

それぞれ大事なことの比重が違うから、友達と集まっても、消化不良になったりする。だから、仕事系はここ、悩みやグチはここって、いつも同じメンバーで集まるのではなく、共感度の高いネットワークを複数持っているといいと思いますね。

メンターといい関係を保つには後輩力はマスト

——メンターをどうやって見つけているんですか?

やまざき:飲みに行く(笑)。フットワークの軽さが大事です。業界の交流会やちょっとしたパーティーには声がかかればできるだけ顔を出すようにしています。そういうところから仕事が生まれたことがないって嫌う人も多いんですけど、やっぱり人を介して広がる世界は大きい。

——みなさん忙しい人たちですよね。どうやって会う約束をしているんですか?

やまざき:「悩みを相談したいです。ランチでもいいので時間をください」って連絡することもあるけど、メンターの方って意外と見てくれていて。絶妙なタイミングで向こうから、メールが届くことがあります。

——すごい。会うときに気をつけていることはありますか?

やまざき:そうですね。人生の先輩って、視点を上げてくれたり、面白い人を紹介してくれたり、ごはんをごちそうしてくれたり……。こちらからは何も出せないのにすごくお得状態になっちゃうじゃないですか。だから、相手に返せることはできるだけ全部やります。お店を予約したり、その場を盛り上げたり、お礼を特に心のこもった言葉で伝えたりとか。どれも小さなことですが、相手が気持ちよく過ごせるように、後輩力や年下力は欠かさないように意識しています。

頑張り屋さんほど「小さな世界」に閉じこもりがち

——メンターって、なんかいいですね。

やまざき:ポジティブな原動力になりますよね。でも、みんなメンターを見つけるのが下手だなって思うんです。頑張り屋の女の子って、自分の見える範囲の世界は大切にするんだけど、それ以外は視野が狭くなりがち。そのままでいると、小さな世界で見えない壁にぶつかる日がくるんです。だから、自分の見えている世界以外のものさしを持つことってすごく大事。

——なんだかそれ、わかるような気がします。

やまざき:自分のコミュニティの居心地がよくなっちゃうと、そこから出ようと思わなくなっちゃうんですよね。社交ってなんだかんだ言っても、面倒臭い部分もあるし、ある程度体力も使うことだから。でも、30代以降もう一歩ステージを広げたいなら、定期的に外に出て人に会うことを自分に課す。「あいつ面白いから今呼ぼうよ」みたいなリストに入っておくと、そのうち理想のメンターに出会えて、自分の成長にもつながると思います。

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