リュックは私に向いていない? 肩、胸、腰が痛い原因と選び方【鍼灸師が教える】

リュックは私に向いていない? 肩、胸、腰が痛い原因と選び方【鍼灸師が教える】

ビジネスリュックやタウンリュックが大流行中です。しかし、街でさっそうと背負い歩く人を目にするとらくそうに見えますが、「実際に使ってみると肩や胸が痛くなる」という声もよく耳にします。

鍼灸師で太子橋鍼灸整骨院(大阪府守口市)の丸尾啓輔院長に尋ねると、「肩まわりや胸の筋肉の力が弱いといつもと違う部位に負荷がかかって姿勢が悪くなるでしょう。すると背負い方でかばおうとして、さらに首や肩への負担が大きくなります」ということです。

そこで、リュックで苦しくならない持ち方や選び方など、対策法を教えてもらいました。

筋肉の状態、背負い方、種類を見直す

ビジネスリュックを買って、ノートパソコンや水、折りたたみ傘、筆記具、財布、スマホ、化粧品、雑貨などを入れています。いつも持ち歩いているショルダーバッグの中身と同じですが、リュックで持つほうがなぜか、胸痛や肩こりを感じます。

これについて丸尾さんは、「リュックを持って胸が苦しい場合は、背中の負荷に対して胸の筋肉が弱く、猫背になって肩と胸により負担がかかるからです」と話し、原因と対策について次のように説明をします。

(1)肩、首、胸、腰の筋肉が弱い
ショルダーバッグよりリュックのほうが、体の左右のバランスをとりながら歩くのにはよいと考えられます。ただ、背中に荷物が乗るわけですから、その分の荷重が背面にかかるため、直立しようとして肩、首、胸、腰に力が入ります。ショルダーバッグを持つときとは違う筋肉を使うわけです。

また、多くの人はたいてい、肩や胸、腰の左右の筋力やコリ方が違うはずです。差があるところに、リュックで左右に均等な力がかかると、弱い方をかばおうとして左右の差が激しくなって疲れることもあります。

ショルダーよりリュックの方が苦しいと感じた場合は、いつもは使っていない部位の筋肉に負荷がかかっていること、また筋力が弱いことを意識して、ストレッチや筋トレを行いましょう。

(2)リュックの下端が骨盤より下にある
肩ひもを長くして、リュックの位置を骨盤より下にする背負い方をよく見かけます。おもにタウン用の肩ひもが細いタイプで、おしゃれな持ち方としている女性に多いようです。この場合、重心が下がるので肩が下に引っ張られます。すると、無意識のうちにバランスをとろうとして腰から前のめりになり、猫背になって頭、首、肩が前に出ます。

肩ひもを調節し、リュックの下端が骨盤より上に位置するように持ちましょう。

(3)肩ひもは太いタイプを選ぶ
肩ひもは太いほうが肩への負荷が分散され、猫背になりにくいです。

(4)リュックが背中から離れる
リュックのメリットは、背中全体の大きな筋肉で荷重を支えることができる点にあります。しかし、(2)のような持ち方などでリュックがぶらぶらと揺れ動くとそれができません。無意識に背中の負荷を安定させようとして胸や肩の筋肉に力が入り、コリや痛みにつながります。

リュックは背中と密着し、背面にクッションが入っているタイプを選びましょう。クッションは背中への負荷ストレスを和らげます。また、背面がメッシュで蒸れを防ぐタイプだと暑い季節も持ちやすくなります。

(5)リュックが背中より大きい
リュックのサイズが背中より大きいと、(3)と同じことになります。

リュックは背中よりやや小さめのサイズを選び、背中で安定することを確認しましょう。

(6)肩ひもの左右の長さが違う
スリーウエイバッグなどでは、肩ひもをリュック仕様に取り付けた際に左右の長さが違う場合があります。歩いているとずれてくることもあるでしょう。この場合、無意識に左右のバランスをとろうとして、肩、背中、胸、腰、骨盤に偏った負荷がかかります。

肩ひもの左右の長さは同じに整えましょう。

(7)荷物の詰め込みすぎ
リュックだから持ちやすいだろうと想定して、多くの荷物を詰め込むと、当然、荷重が大きくて体に負荷がかかります。

持ち慣れていない人はまず、軽量タイプのリュックを選び、荷物をできるだけ軽くして背負い慣れることから始めましょう。

(8)肩や腰にチェストベルトはついているか
写真はわたしのリュックをスタッフが着用し、肩のチェストベルトを取り付けたものです。こうすると、リュックが肩と背中により密着し、揺れにくくなって負荷が小さくなります。チェストベルト、またはチェストストラップと呼び、単体でも市販されています。手持ちがないときは、長いスカーフや大判のハンカチをたたんで両方の肩ひもを結び、代用するとよいでしょう。

190418_リュック01

1
2
SHARE Facebook Twitter はてなブックマーク lineで送る

この記事を読んだ人におすすめ

この記事を気に入ったらいいね!しよう

リュックは私に向いていない? 肩、胸、腰が痛い原因と選び方【鍼灸師が教える】

関連する記事

編集部オススメ

仕事と恋愛、キャリアとプライベート、有能さと可愛げ……女性が日々求められる、あるいは自分に求めてしまうさまざまな両立。その両立って本当に必要?改めて問い直すキャンペーンが始まります。

後悔のない30代を過ごしたい。ありとあらゆる分野のプロフェッショナルに、40歳から自分史上最高の10年を送るために「30代でやっておくべきこと」を聞いていきます。

記事ランキング