子どもの頃はお世話になっていた文房具。大人になるにつれて遠ざかり「メモや予定はデータ管理が中心」という人も多いのでは? しかし、文房具も日々進化を遂げていて、使い方一つで毎日の仕事の強い味方になってくれます。
文具プランナーでウェブマガジン「毎日、文房具。」副編集長の福島槙子(ふくしま・まきこ)さんに「気分も上がって仕事もはかどる」文房具を紹介していただきます。
第30回目のテーマは、長い歴史を感じさせてくれる上質でおしゃれな「ヨーロッパ発の文房具」です。
1本3万円! 六角形はこの鉛筆が起源
はじめにご紹介するのは、1761年にドイツで創業した「ファーバーカステル」。鉛筆を世界で初めて作った筆記具ブランドです。1851年に長さ、太さ、硬度の基準を定めた六角形デザインの鉛筆を発表し、この基準が世界中で常識となっています。
注目アイテムは、希少なシダーウッドを使用した鉛筆の最高峰「パーフェクトペンシル プラチナコーティング」。木材のリブパターンとシルバーパーツが、洗練された雰囲気を演出してくれます。また、プラチナコーティング仕様の保護キャップには、シャープナーが内蔵されています。1本3万円と大変高価な鉛筆ですが、書き心地は抜群なので、特別な人への贈り物にも。
商品名:パーフェクトペンシル プラチナコーティング(ファーバーカステル)
価格:30,000円(税抜き)
知る人ぞ知るノートブランド
ノートや手帳といえば「モレスキン」を愛用している人もいると思いますが、ノートブランド「ロイヒトトゥルム1917」のノートもオススメです。
ドイツで1917年に創業したノートブランドで、シンプルながら、しおり紐や裏表紙ポケットなどが付いた機能的なノートです。インクが裏抜けしにくいので、万年筆を使う方にオススメです。
最大のポイントは、目次ページがあり、全ページにページ番号がナンバリングされていること。ページレイアウトも、「罫線」「方眼」「無地」「ドット」の4種類から選べ、カラーバリエーションが多いのもうれしいですね。
商品名:ノート ミディアムサイズ(ロイヒトトゥルム1917)
価格:2,900円(税抜き)
コレクションしたいキュートな消しゴム
1918年にスペインで創業したステーショナリーメーカー「ミラン」。ポップなデザインが目を引く計算機も有名ですが、創業当時は消しゴムの専業メーカーだったため、現在でもたくさんの種類の消しゴムが販売されています。
シンプルな三角形やオーバル型や、かわいいイラストがプリントされたもの、ペーパーウェイトやオブジェとして使えそうな大きなものなど、そのデザインや大きさは様々。文房具好きなら、コレクションしたくなるようなかわいい消しゴムがいっぱいです。
商品名:消しゴム428(ミラン)
価格:120円、ブリスターパック2個入は200円(税抜き)
ファッショナブルな1本で万年筆デビュー
カジュアルながらも洗練されたデザインが人気の「ラミー」は、1930年にドイツで創業した筆記具メーカー。なかでも、万年筆、ローラーボール、ボールペンの3タイプを展開する定番「サファリ」は、ビビッドなカラーバリエーションと大型のワイヤー製クリップが特徴で、「店頭で見かけたことがある!」という人も多いのでは?
毎年リミテッドカラーを展開しており、2018年はマットな質感がかっこいい“オールブラック”。価格もお手頃でラフに使えるので、万年筆デビューにぴったりのアイテムです。
商品名:サファリ 万年筆(ラミー)
価格:4,000円(税抜き)
バーチカルタイプの正方形ダイアリー
最後にご紹介するのは、1952年にフランスで創業した「クオバディス」。見開きページに一週間をフォーマットしたバーチカルタイプのダイアリーを、世界で 初めて考案したダイアリーブランドです。
ひと目で「クオバディス」だと分かる「エグゼクティブ」は、使いやすい正方形。オシャレなデザインと色が特徴で、手帳好きの人なら一度は使ったことがあるのではないでしょうか? 書きやすさを追求した手帳なので、使ったことがな い人にはぜひオススメしたいアイテムです。
商品名:エグゼクティブ4/ソーホー(クオバディス)
価格:3,800円(税抜き)
まきの一言メモ
日本の文具のクオリティーは高い上に価格も手頃なものが多いので、なかなか海外製品には手を出さないかもしれません。でも、海外の製品やブランドは歴史が長いものが多いので、歴史を感じたいという人にはオススメです。色やデザイン、使い心地など日本にはない発想で作られているので、一度手にとってみると新しい発見があるかも?