子どもの頃はお世話になっていた文房具。大人になるにつれて遠ざかり「メモや予定はデータ管理が中心」という人も多いのでは? しかし、文房具も日々進化を遂げていて、使い方一つで毎日の仕事の強い味方になってくれます。
文具プランナーでウェブマガジン「毎日、文房具。」副編集長の福島槙子(ふくしま・まきこ)さんに「気分も上がって仕事もはかどる」文房具を紹介していただきます。
第29回目のテーマは、デザインに昭和の懐かしさがただよう「レトロかわいい文房具」です。
ノスタルジックな図書貸出カード型のしおり
図書貸出カード型のデザインが懐かしい「読書記録しおり ワタシ文庫」。いつ、何の本を読んだのか記録することができるしおり型のリーディングログです。二つ折りのしおりには、読み始めた日、読み終えた日、本のタイトル、著者名、簡単な感想を書き込める欄があります。
グリーン、ネイビー、ピンクの3種類で、ザラっとした風合いとフォントがとてもキュート。本物の図書貸出カード用ブックポケットを使用した専用ノリ付封筒がセットになっているので、手帳に貼ってカードを保存することもできます。
リーディングログとしてだけでなく、読みかけの本のしおりとして、映画鑑賞記録として使っても。本好きの人にプレゼントすれば、喜んでもらえそうな読書アイテムです。
商品名:読書記録しおり ワタシ文庫(ベアハウス)
価格:450円(税抜き)
デザイン&色合いが楽しい原稿用紙
原稿用紙の周囲に飾り枠のついた「飾り原稿用紙」。A4サイズ、400字詰めの原稿用紙は、万年筆との相性が抜群。手紙を書いたり、写経のように小説を写してみたり、手書きをじっくりと楽しみたいデザインです。
飾り枠のデザインは、かっちりとした雰囲気の「黒雷公」、波打つ模様が美しい「波抹茶」、流れる雲を表現した「桃雲流」、落ち着いた色合いの「蔓葡萄」、レンガ模様が楽しい「港煉瓦」、カワセミをイメージした「碧翡翠」、錯視をテーマにした「金鶯錯」の7種類。
「碧翡翠」は、2016年第25回日本文具大賞デザイン部門でグランプリを受賞したデザインで、原稿用紙として使う以外にも、プレゼントのラッピングやブックカバーとして使ったり、封筒に仕立てたり、様々な使い方ができそうですね。
商品名:飾り原稿用紙(あたぼう)
価格:各色50枚入りパッケージ 480円(税抜き)
歴史あるクラシックデザインの消しゴム
レトロな雰囲気がかわいい鉛筆用消しゴム「プラスチック字消」。雑貨店や文具店で見かけた人も多いのではないでしょうか?
パッケージデザインの主役となっているライオンのロゴマークは、創業220年以上の歴史がある 事務用品メーカー・ライオン事務器が1929年(昭和4年)から使用していたデザインで、歴史を感じます。
もちろん機能も優秀なので、日常使いのアイテムとしてガンガン使いたいですね。
商品名:プラスチック字消(ライオン事務器)
価格:小60円、中80円、大100円(税抜き)
アナログ感がおしゃれなテープ
文字や数字を打ち込んで貼れる便利なテープ「DYMO(ダイモ)」。ポコッと膨らんだレトロな文字がかわいく、世界中で愛用されています。「ダイアルを回して文字を選び、ノック部を押して打刻する」というアナログな工程も楽しいステーショナリーです。
また、いろいろ選べる豊富なテープカラーや、本体の種類によっては、ひらがなやカタカナ、記号などの文字も使えるラインナップも魅力のひとつ。自分の名前を打ち込んでノートに貼ったり、収納の分類に使ったり、ファイルをナンバリングしたりと使い方はいろいろ。私は、文房具を整理する引き出しの分類に使っています。
商品名:ダイモ ラベルキューティコン 9ミリテープ用(オリエント・エンタプライズ)
※テープは別売り
価格:各色1,980円(税抜き)
千葉の文具店が開発した小道具箱
千葉県の「夕方5時から開いている」文房具店・ぷんぷく堂が開発した「あなたの小道具箱」。2017年の第26回日本文具大賞デザイン部門でグランプリを受賞した小物入れです。約50年の耐久性を持つと言われている丈夫で頑丈な硬質パルプ「パスコ」を使って、町工場でひとつひとつ丁寧に作られています。
カラー展開は、きいろ、あか、あお、みどりの4色。オンラインショップでも購入ができますが、実店舗に行けば、箱とフタの色をそれぞれ選ぶことができるので、ぜひお店を訪れてほしいです。
紺色の平ゴムバンドが付いているので、カバンに入れて持ち運ぶ時にもピッタリの小物入れです。
ハガキを入れて指でスムーズに出せるサイズ感なので、ハガキやメモはもちろん、文房具や裁縫道具、工具、通帳、印鑑など、仕事でもプライベートでも使いたいアイテムです。
商品名:あなたの小道具箱(ぷんぷく堂)
価格:各色2,400円(税抜き)
まきの一言メモ
平成もついに終わろうとしていますが、文房具界隈では昭和感があるアイテムやレトロなグッズが人気です。人気の秘密は、昔からの定番でホッとするという理由のほかに、“インスタ映え”といったビジュアルで訴える時代ならではの理由もありそうです。