きゃー!!! 今夜も女性の悲鳴が聞こえてきました。社会人になりたての頃、「叱られているうちが花だよ」なんて言われた経験はありませんか? それでも怒られるのは嫌なものですが、不思議なことに世の中には、積極的に怒られに行く人もいるようで……。そんな女性の心理をずんずんさんに考察していただきます。
今日もオフィスに響く謝罪の声
こんばんは! ずんずんです。
「申し訳ありません!」
とオフィスでいつも謝っている人っていませんか? 人間だもの。仕事でミスをして謝ることなんて人生で何度もありますよね。
しかし、何度も同じミスを繰り返して怒られているあの人……よく見ると……
口元が笑っている!?
なぜ彼女は笑っているのでしょうか。もしかしたら、「怒られたガール」かもしれません。
ミスをしたら、改善して同じことを繰り返さないようにするのが、普通の人の行動です。しかし、この「怒られたガール」はちょっと違います。
できるだけ怒られるように行動する、とんでもガールなのです。まったく理解できませんよね。
ここでそんな「怒られたガール」のNさんをみていきましょう。
「怒られたガール」のたくみな戦略
Nさんは、23歳、新卒で自動車部品メーカーの営業事務として就職した社会人1年目の社員です。このNさんは非常にもの覚えが悪く、いつも上司や先輩に怒られてばかりいました。
怒られるたびに、泣きそうになって頭をさげています。Nさんは、反省しているように見えるのですが、いつも同じミスを繰り返して仕事の効率は入社時点から全く変わっていません。
そんなNさんの仕事っぷりに先輩のおねーさまたちのイライラは積もるばかりです。
そしてある日、ランチタイムも過ぎた15時頃、いつものように怒られて落ち込んだNさんは会社のカフェテラスにいました。時間も時間なので、人の姿はありません。ですが、そこにたまたまNさんの同期のA君がいたのです。A君は営業で、Nさんがいつも怒られているのを見ていました。
ちなみにA君は癒し系のイケメンなうえ、仕事ができると評判で、Nさんの部署のおねーさま方のアイドル的存在でした。
A君に気づいたNさんは目に涙を浮かべながら、仕事でミスをしてしまったことを告げます。そして、
「もう私、無理かも……。一生懸命やってもみんなに迷惑かけちゃう……」
とぽつりとつぶやいたのです。
それを聞いて、「Nさんを慰めなきゃ!」と思った優しいA君。
「もしよかったら、終業後に2人で飲みに行かない?」
と、Nさんを誘いました。A君はもうその時点でNさんのことを、「けなげに頑張るこの子を守ってあげなきゃ」って思ってしまったんですよね。なんならちょっと好きになっちゃいましたよね。
「かわいそうな私」でいる必要はない
なぜNさんは何度も同じミスを繰り返しても平気なのか。「怒られたガール」は、このように人の気を引くためにわざと怒られているのです。怒られていれば「かわいそうな私」でいることができます。かわいそうな私だから、構って守ってと周囲にアピールしているのです。こうすることで、ちやほやされている自分を作りあげていっています。
このアピールには、ピュアな男性や、体育会系の上司には効果てきめんかもしれません。しかし、普通に仕事をしている人たちには「うわっ……」と引かれてしまいますよね。
正直なところ人生で「かわいそうな私」である必要なんて全くありません。そんな同情で人の注目を集めたとしても、人は飽きていくものです。
最初は優しかった人たちも、
「また?」
と距離をとっていくでしょう。
ひとりぼっちの時って怖いですよね。小さな時は、ひとりぼっちで泣いていたら誰が慰めてくれたかもしれません。しかし、いい大人になったら、誰かに慰めてほしい、守ってほしいなんて考えている場合ではありません。その場で与えられた義務と責任を果たしていくことで、自分で自分を守っていかなければいけないのです。
さてはて、昼間の会社のカフェでちゃっかり将来有望でイケメンのA君とデートにこぎつけた、けしからんけど、うらやましいNさん。でも世の中には壁に耳あり、障子に目ありということわざもあるもので。実はあの時、同僚にそのシーンを目撃されていたんですね。結局、部署全体にうわさが広がってしまい、A君とはなんとなく疎遠になってしまったようです。
さらに、注意しても改善が見られないため、これでは仕事にならないと、違う部署に異動させられてしまいました。しかし、そこでもまた「慰めてくれる人」を探して、けしからうらやましいことを続けているようです。そのうち、不倫騒ぎでも起こして大問題になるかもしれませんね……。
くわばらくわばら……。