日本一ちっちゃな働きかた改革 第29回「チームの見える化」座談会3

職場に「天敵」がいたらどうする? 性格診断でチームを見直してみた

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職場に「天敵」がいたらどうする? 性格診断でチームを見直してみた

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「フリー編集長」と「社畜プロデューサー」というまったく異なる立場から、ウートピ編集部というチームを運営している鈴木円香(34歳)と海野優子(32歳)。

脱サラした自営業者とマジメ一筋の会社員が、「心から納得できる働きかた」を見つけるため時にはケンカも辞さず、真剣に繰り広げる日本一ちっちゃな働きかた改革が現在進行中です。

鈴木編集長(左)と海野P(右)

鈴木編集長(左)と海野P(右)

職場の「チームワーク」について考える全3回シリーズ。

最終回も引き続き、企業の人事で用いられている性格診断「ディグラム診断」を通じてウートピチームを見える化してみることに。前回までメンバー個人の性格を見える化してきましたが、「メンバー同士の相性」はどうなのでしょうか。聞き手は、編集部の中でもマジメな社畜、安次富がお送りします。

編集部のメンバーの簡単な説明はこちら。

鈴木:34歳、ウートピ編集長(フリーランス)。頭がキレ、PDCAを回すのが早い。冷静でビジネスライクな印象を与える反面、実は優しい。

海野P:33歳、プロデューサー。自称「生徒会副会長」タイプ。社畜と呼ばれながら日々奮闘。ときどき、チーム運営や自身のリーダーとしての適性に悩む。

堀池:35歳、編集者。ストイックな性格で、規律に厳しい。北村の奔放さに頭を抱えることもある。

安次富:33歳、編集者。空気を読んで自己主張できないことがままある。本音と建前の間で葛藤して、ストレスを溜め込みやすい。

北村:30歳、編集者。パリピ気質で事務作業などルールを守るのが苦手。楽しいことが大好き。

左から(海野、鈴木、木原さん、北村、堀池、安次富)

左から(海野、鈴木、木原さん、北村、堀池、安次富)

第1回:私ってリーダーに向いてる?
第2回:同僚の「性格」知ってる?

「守る人」と「攻める人」に分けてみたら…

木原:最初に僕はこのチームを「動物園」と言いましたが、全員の波形を見るとすごくバランスが取れていると感じました。アクセルとブレーキがあって、明るい人たちだけじゃなくて、落ち着いた人もいる。

一同:(ほっ……)。

木原:ちなみに、安次富さんのU型1という内弁慶なタイプが最もマジョリティに近い波形です。おそらくウートピの読者も、ポジティブで感度の高い人たちなのでしょうが、実はU型1の人たちが多いと思います。マイペースにきっちりとコツコツ積み上げて成果をあげるような、マジメで専門性の高い人たち。

一同:なるほど。

digram3-1

木原:マネジメントでは全体の最適を見るのも大事ですが、部分最適も同じぐらい大事。チームの中には必ず「守る人」と「攻める人」の両方が必要です。守る人たちに専門性を与えて、ブライドを持って仕事に取り掛かると、チームがうまく回ります。そのうえで、攻める人が、「おもしろい」「超いいね」とアクセルを踏むことができれば、両輪で回るようになります。

鈴木:ちなみに、「攻める人」たちってどの辺ですか?

木原:堀池さんと、北村さんですね。

似た者同士でぶつかり合う?

鈴木:全然違うタイプだけど、どちらも「攻める人」なんですね。

堀池:驚いています。私はよく北村さんのことを「詰めが甘い!」って怒っちゃうから。北村さんのルーズさが目についてしまうというか……。

北村:すみましぇん(涙)

木原:確かに、CP(厳しさ)が高い人はルールを守ることを重視するので、北村さんのようなM型の適当さに呆れてしまいます。さらに、M型の人は楽天的なので、叱られても懲りずに同じミスやルーズな言動を繰り返しがちなんですよね。

堀池:そう。一生懸命説明しても改善が見られないので、この人に言っても意味がないなって思っちゃうんですよね。

木原:これが積み重なると、ギスギスした職場になるので、厳しさの高い人とM型の組み合わせは最悪だと考えられます。

一同:(大変……!!)

木原:でも、堀池さんもFC(自由奔放さ)が高いので、意気投合する時もあるんじゃないですか?

堀池:そうですね。彼女の人柄はとても好きです。ただ、仕事はちゃんとしてほしい(苦笑)。

天敵は利用し合おう

木原:結論を言うと、M型をルールに当てはめてコントロールしようとするのは難しい。その人の良さがなくなる可能性が高いんです。でも、仕事はしてもらわないと困りますよね。

堀池&北村:困ります。

木原:その場合、タスクを小刻みに設定してあげることですね。そして厳しい人にリマインドを頼む。「天敵」のような人ほど味方につけるんです。

一同:(大丈夫かな……。ドキドキ……)

木原:ルールを守れなかったり、凡ミスが多かったり……。どんな欠点であっても悪いと思いつつ同じことを繰り返してしまうのは、CP(厳しさ)が低いことが多いです。じゃあCPを上げればいいじゃないかと思いがちですが、ここを本人の意思と努力で改善するのは非常に難しい。そもそも自制心が弱いわけですから。

北村:えぇー。そんなー。どうすればルールを守れるようになりますか?

木原:だから、厳しい人にリマインドをお願いするんです。自分と同じように楽天的な人や優しい人に頼んでも残念ながらなぁなぁになっておしまいです。

北村:じゃあやっぱり堀池さん……。

堀池:でもそれじゃあ私のイライラが……。

木原:最初は大変かもしれませんが、ルールを守らないことでイライラが生まれるのであれば、守れるようになれば解消できますよね。

北村:変われるかなぁ……。

木原:僕らは「同じ被験者の波形の推移」も毎年調べています。その結果、全体の75.5%の人が、以前と違う波形になりました。つまり、それだけの人が1年間の間に性格を変えているということです。

明るい社畜とマジメな社畜

鈴木:みんなの仕事とプライベートのバランスはどうですか? 北村さんはわりとプライベートの優先度が高くて、堀池さん安次富さんは仕事を優先しがちなんですよ。

木原:そうですね……。会社に全てを捧げがちなのは安次富さんのタイプです。

海野P:お! 社畜交代!?

安次富:社畜は海野Pの代名詞なので、交代しません。

木原:海野さんの場合は、明るい社畜ですね。自分から突っ込んでいくような、能動的社畜。安次富さんは、完全に受け身ではないけど、「言われたことを全部こなしていかなくては」と、巻き込まれるようにのめり込んでいく感じ。

鈴木:明るい社畜とマジメな社畜だ。

木原:「マジメな社畜」タイプはメンタルケアが大事です。

鈴木:どうケアしたらいいですか?

木原:ケアの仕方には2つあって、たとえば一人旅をするなどの協調性を必要としない行動をするか、周りに同じタイプの人を並べる。同じタイプの人を配置するのは、負荷を分散する効果があります。あとは、下支えしていることをリーダーが認めて声をかけてあげるといいですね。

海野P:そうなんですね。(……ミテルヨ)

安次富:あまり人の顔色を見すぎないようにします。(すごい視線を感じる……)

次に採用するなら「ザ・オンナ」

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木原:今のチームに加えるなら、N型という「ザ・オンナ」っぽい人がいいですね。N型1とかN型2とか秘書っぽい人。

鈴木:そのタイプの人を入れると、どんな変化が起こるんですか?

木原:守りの部分が強化されます。

鈴木:ということは、私と海野ちゃんがリーダータイプで、堀池さんと北村さんが攻めなので、安次富さんとN型の人が守りになるとバランスが取れるわけですね。

木原:はい。その通りです。でも、ウートピのみなさんと話していると、いろいろ言い合えたり意志疎通できたりするのはいいと思います。最近の20代を見ていると、ライン型といって全てが平均的に一直線になっている波形が多くて。ある意味、無個性ということで大変なのかもしれない。

時代によって「理想の人材」は変わる

鈴木:「最近の」とおっしゃいましたが、時代によって変わるものなんですか?

木原:変わります。バブルの時代は、FC(自由奔放さ)が高い人が優秀とされていたし、理想とされる波形やマジョリティの傾向は時代ごとに大幅に変化します。実は、僕も昔はM型だったんですよ。

一同:えっ!? パリピ!?

木原:チャラチャラしていました(笑)。でも、「ディグラム・ラボ」を立ち上げて、経営者としての波形にチューニングをしたんです。

鈴木:意識的にチューニングできるんですね。うちのチームだと、そうだな……。もう1人ぐらい論理性の高い人がほしいのですが、どうしたらあげられますか?

木原:論理性を上げる行動としては、日記を書いてその日にあったことを振り返ったり、TO DOリストを作って、優先順位をつけたりするのがいいですね。オセロやチェス、将棋など、先を読むゲームをするのもいいです。

堀池:私は厳しさを少し下げたいのですが、どうしたらいいですか?

木原:北村さんの改善のところでも少し話しましたが、高いものを下げるのは、低いものを上げるより難しいんです。その時は客観視することが大事です。そして「この状態のままでいたらどうなるか」と最悪の状態まで考える。強く変わりたい、変わらなきゃいけないと思わないとなかなか変われないので。

堀池:なるほど。

木原:ただし、慣れた環境の中にいるとあまり意識できないでしょうから、違う環境の中に身を置いて自分の立ち位置を外から眺めてみるのをお勧めします。

鈴木:会社と家以外に、サードプレイスを持つことですね。

木原:そういう意味での働き方改革の話をすると、職場以外の場所で自分を客観視する時間を持つことはとても大事ですよ。

安次富:堀池さん、一緒にサードプレイスを探しにいきましょうか。

堀池:そうね。

一同:(新しい企画が生まれた……!)

ウートピの未来は…

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安次富:なんかキレイにまとまって安心しました。「手の施しようがありません」と、バッサリ言われたらどうしようってとても心配していて。

木原:そういう時はバッサリ言いますよ。

安次富:最後に聞きたいのですが……ウートピ編集部のこれからは大丈夫でしょうか?

木原:珍しさもあるいいチームなので、前途は明るいと思いますよ。

海野P:珍しい? 新しい感じですか?

木原:昔からこういうチームはあるんですよ。たとえるなら、ギルドのような専門的なチームです。その中でも、ウートピには明るさや賑やかさがあるから、面白いものを生み出すんだろうなという気がしています。

一同:よかったー!!

木原:基本的には各々の個性が強いので、あとは何をテーマにするか。ちゃんとビジョンがあって、進むべき方向がしっかりしていれば進んでいけると思います。

鈴木:だってさ、海野ちゃん。頑張ろう。

海野P:はい! 木原さん、ありがとうございました!

【新刊情報】

木原誠太郎さんの新刊が2017年11月30日発売予定です。

47都道府県格差』 (幻冬舎新書)

(構成:ウートピ編集部・安次富陽子)

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日本一ちっちゃな働きかた改革

脱サラした自営業者のウートピ編集長・鈴木円香と、社畜プロデューサー海野Pのふたりが、時にはケンカも辞さず本気で持続可能なワークスタイルを模索する連載です。

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