ダウンをどう着こなす？　輝きマダム、シックなマドモアゼル【パリ流ユニクロコーデ】

「ベーシックなアイテムを大人っぽく着たい」「ワンパターンになりがちな手元の服をいつもとは違った感じで着こなしたい」「情報はたくさんあふれているけれど自分のスタイルが見つからない」とファッションや着こなしについて悩んでいる人もいるはず。

そこで、『大人パリジェンヌStories〜おしゃれと恋と日常と〜』など、パリジェンヌのおしゃれやライフスタイルをつづったイラストエッセイで知られる米澤よう子さんに、ユニクロのアイテムの着回しコーデを紹介していただきます。

何よりも自分らしさを大事にするパリジェンヌの着こなしを参考にすることで新しい発見やおしゃれのヒントが見つかるかも？　

シャイニーのウルトラライトダウンを着こなす

11月になって、パリの店内に増えるのが「輝きアイテム」。スパンコールやラメ、シャイニーな服や小物が並び、ノエル＝クリスマスへのムードは上がる一方。パリの人々はいつにも増してお買い物が楽しそう。私もつられて、ノエルの予定がなくても輝きアイテムを買ったものです。

今回は、そこからヒントを得て、シャイニーカラーが新鮮なウルトラライトダウンをチョイス。パリ流でダウンのコーデは意外？　確かに以前は少数派だったものの、年々ダウンが軽くなり、ファッショナブルになったことも手伝ってアウトドアから街着へ「昇格」。おしゃれを楽しめるアイテムに！

若い層は元気に派手に、年齢を重ねるとシックに落ち着くと思いがちですが、パリで多く見て刺激を受けたのは、シックなマドモアゼルと、年齢を重ねた分、カラフルになっていくマダムたち。年齢とマッチするこのスタイルは取り入れたい、と常々思っていました。

マダム編〜フェミニン＆ヴィヴィッド〜

パリに行けば必ず目に入る「エレガントなマダムたち」。私の目測では、日本よりもスカート率が高め。５０～６０代、７０歳以上でも、年を重ねて派手になると同時にフェミニンになる傾向が！　つくづく生涯「現役女性」の国だと実感します。それに倣いスカートを選んだら、次は「巻きモノ」。ヴィヴィッドなパープルがアクセントのカシミヤマフラー。

パリでは巻き方達人があちらこちらに！　顔まわりの装いのせいか、その誰もが色っぽいんですよね。イラストを参考に、ふわっとさせてみると実感するはず。スカートはタイトなボルドー。「下半身痩せ」にもなります。格好いいマダムの足もとに欠かせないのがヒール。やわらかで歩きやすいブーツがおすすめです。

マドモアゼル編〜ルーズ＆フィット〜

活動的でいるために、パンツルックが定番の10～20代。中でもスキニーが大定番なのはご存じかと思います。今回はオーバーサイズを得意とするパリジェンヌをお手本に、あえてバギーに。ニットは「彼から借りたの」というオーラを放つメンズで。グリーンにして、シックになりすぎない計算です。足もとの白スニーカーは、はつらつ感を出します。

また、凍るほど冷たいパリで「かぶりモノ」はお役立ちアイテム。マドモアゼルによくお似合いのニット帽、フランス語では「ボネ」がイチ推しです。頭を小さくすることで、全体のフィット感につながります。

マダムとマドモアゼル。ふたり並ぶとクリスマスカラー？　来月がいよいよ本番。心も装いもノエルへ向けてスタンバイ！　夏は午後10時くらいまで明るいパリも冬は午後４時にはすっかり真っ暗に。なんとなく心まで暗くなりそうですが、街のイルミネーションと、輝く装いの人々によって、街が明るく照らされているよう。こんなふうにして長く厳しい冬を越えるんですね。