映画『ずっと独身でいるつもり?』インタビュー 後編

「比べられるのは仕方ない」松村沙友理が気づいた周囲の声との付き合い方

「比べられるのは仕方ない」松村沙友理が気づいた周囲の声との付き合い方

2021年7月に、乃木坂46を卒業したばかりの松村沙友理さん。11月19日には、出演する映画『ずっと独身でいるつもり?』(ふくだももこ監督)が公開されました。松村さんは本作で、ギャラ飲みやパパ活にふけりながら、若さを失うことにおびえる美穂役を演じています。

インタビュー後編では、周りの意見との付き合い方や映画を通した価値観の変化。気になるこれからについてもお話いただきました。

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周囲の意見は「参考にする」

——本作『ずっと独身でいるつもり?』では、田中みな実さん演じるまみが出演する配信番組での言葉がきっかけで物語が動いていきます。松村さんは、誰かの言葉に背中を押された経験はありますか?

松村沙友理さん(以下、松村):いっぱいあります。私は周りの人の言葉をすごく頼りにするタイプなので、みんなに支えられているなと感じることばかりです。だから、あんまり「一人で立っている」という意識がないというか……アイドルを10年やってきたからかもしれないし、もともとそういう性格なのかもしれないけれど、何をするにも周りの意見を参考にしています。

——たとえば、どんな意見を?

松村:それこそ乃木坂46にいたときは、一番身近なメンバーのアドバイスはとっても頼りにしていました。パフォーマンスを褒めてもらえたら次への活力にもなったし、日常のささいな言葉のすべてに、いつも背中を押されてきました。

——反対に、グループだからこそ誰かと比べられるような言葉が突き刺さってくるときもあったのではないかと思います。

松村:まさに、大人数アイドルグループというのは本当に比べられることばっかりでしたね。ほんのちょっとした場面でも、周りと比べられることから逃げられない。いっときは「もう比べないで!」と思ったりもしましたが……なんだろう、あるときから「気にしないのは無理だな」と気づいて……。気にしてしまうのは仕方ない。だけど、それをどんなふうにとらえるかは自分次第なんですよね。

たとえば「あの子のほうがかわいい」と言われることもよくありましたが、そこで落ち込むのではなくて、そう言われる理由は何だろうって考えてみる。そうすれば、その子のかわいさから自分にも取り入れられそうなことが学べます。人の声や意見は、ネガティブにとらえない。なんでも自分の糧になるように、うまく変換していけばいいと思っているんです。

——ソロになり、そんな心強い仲間と離れて、さみしいときはどのようにしていますか?

松村:即寝るようにしています! でも、それだけじゃ面白くないですよね……(笑)。眠れないくらいさみしくなっちゃったら、明るい作品を観ます。乃木坂46にいたときはアイドルにまつわる悩みがたくさんあったので、前向きなアイドルの姿を自分に取り入れたくて、アニメ『ラブライブ!』をめっちゃ観ていたんですよ。『ラブライブ!』にはソロで活動する要素もあるから、卒業したいまも結局『ラブライブ!』に元気をもらっています。

結婚は、人生の選択肢のひとつでしかない

作中より

作中より

——松村さんが演じた美穂は、いわゆるパパ活女子でした。世の中には「パパ活女子はこう。母親ならこう」「女性は〇歳までに結婚するのが幸せ」みたいな決めつけの視線がたくさんありますよね。でも本作を観て、つい貼りつけてしまう“属性ごとのレッテル”を剥がせた気がしました。松村さんご自身は、本作を通じた価値観の変化などはありましたか?

松村:そうですね……。たとえば「結婚」は、私のなかでも大きなテーマです。いままでは世の中のイメージにとらわれて、自分自身が別にすごく結婚したいわけでもないのに、なんとなく「女性はある程度の年齢になったら結婚したほうが幸せかもしれない」と思い込んでいました。でもこの作品と出会って、無理にそう考えなくたっていいんだなと気づいたんです。結婚は、誰かにとっては幸せになるための決断かもしれない。でも、人生のなかにたくさんある選択肢のひとつでしかないんですよね。そう感じられるようになって、私自身も肩の力が抜けたように思います。

——では、松村さんにとっての「人生の幸せ」って、どんなことだと思いますか?

松村:最近は、出演した映画やテレビを誰かが観てくれて、感想をもらえるのが幸せです。アイドルをやっているときは握手会やファンレターでそういう声が聞けていたし、アイドルのファンの方々って本当に小さなことまで気づいてくれるんだけど、卒業してからはそういう機会がなくなってしまって。だからこそ、感想や褒め言葉をいただいたときの喜びが一段と増しました。

知識の裏付けがある大人になりたい

——松村さんは、これから、どんな女性になっていきたいと考えていますか?

松村:何かを語れる女性になりたいです。たとえば誰かにお茶をすすめるとき、ただ「お茶どうぞ」と言うんじゃなくて「このお茶は〇〇産で、身体のここにいいのよ」って言えるとか……(笑)。一つひとつの物事に対して、より深い知識をもっている人になれたらいいなと。主演の田中みな実さんは、まさにそういう方ですよね。深い知識があって信頼されているからこそ、多くの方がみな実さんの使った化粧品やアイテムを試してみたくなるんだと思います。

——何かを語れる女性になるために、いま努力なさっていることはありますか。

松村:ひさしぶりに本を読むようになりました。昔から小説は好きだったんですが、ながらく暇がなくて遠ざかっていたので……最近は、アニメにハマっていた『舟を編む』の原作を読みましたね。小説からはじめて、少しずつ専門書みたいに知識の身につく本に手を伸ばしていきたいです。

——その小説が映像化して出演……という流れも考えられますね。これから演じてみたい役などはありますか?

松村:コメディもやってみたいんですよね。『勇者ヨシヒコ』シリーズ(テレビ東京)みたいに濃い世界観がある物語とか、わかりやすくちょっとおかしな格好をした役とか、いわゆるキャラクターっぽい役をやれたら面白そうだなって思っています。

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(構成:菅原さくら、撮影:宇高尚弘、編集:安次富陽子)

■映画情報

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『ずっと独身でいるつもり?』
2021年11月19日(金)全国ロードショー
(C)2021日活

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