私たちは人生の3分の1を寝て過ごします。ウートピ編集部のヒアリング調査でも、「買うなら、家具よりマットレス」「マットレスだけはケチりたくない」そう考える30代女性は少なくありませんでした。いいマットレスを手に入れるだけで、体が軽くなって、何だか人生まで明るく感じられるもの。でも、どのマットレスを買えばいいの?
マットレス選びのポイントをおさらいした前回に続き、今回は選ぶ前に知っておきたい安心のハイブランドを順番に見ていきます。
伝統で選ぶなら「シーリー」と「シモンズ」
この二つのブランドなら、誰しも聞いたことがあるのでは。どちらもアメリカで1800年代後半に創業した老舗のブランド。
心地よい眠りを、常に科学的な視点から見つめてきた「シーリー」。整形外科医との連携によるマットレス開発を行ったのも先駆けでした。実際に身体を横たえた時の本物の快適さを追求し誕生した「ポスチャーテックコイル」は、アメリカの特許も取得。体圧の異なる身体の部位に合わせて素材を配した「プレッシャーリリーフ・インレー」構造は、不要な寝返りを低減します。独自の快眠テクノロジーは、今も進化中。
「シモンズ」は、アメリカで1870年代に創業したブランド。数々の一流ホテルにも導入されている実績は、安心です。”ポケットコイルマットレス”という、体圧を分散させ、振動を吸収する独自技術が特長。ひとつ一つを特殊不織り布で包み込んだコイルが、マットレスいっぱいに並んでいます。圧縮されたポケットコイルの適度な弾力性によって、寝返りの打ちやすさは抜群です。
王室も御用達の英国製「スランバーランド」
1919年創業の「スランバーランド」は、”ロイヤルワラント”(英国御用達)の称号をこれまで三度も授かっている、ヨーロッパを中心に世界中で信頼の厚いブランド。「ポケッテッドポスチャースプリンギング・システム」は、標準よりも数多いスプリングを、独自のからませ方で組み合わせ、それらをポケットと呼ばれる布で包み込んだ技術。体重を均一に支え、通気性にも優れています。ソフト層、支持層、クッション層の三層構造も心地よい寝姿勢を保ってくれます。
日本ではフランスベッド(株)が取扱い。フランスベッドのショールームのほか、インテリアショップなどで試せる。詳しくは展示店一覧ページを。
日本初のベッドメーカー「日本ベッド」
現代のような西洋のベッドが日本に登場するのは明治の頃。日本ベッドの創業者が、国産のベッドを作りたいという思いから前身となる会社を立ち上げたのが1926年(大正15年)でした。今年90周年を迎える日本ベッドのマットレスは、シングルサイズでも1200個ものポケット(ひとつ一つのコイルを繊維集合体で包んだもの)を組み込んだ”超高密度”。それによって、しっかりと体を支え、質のよい眠りにいざないます。スプリングの違いで感触の異なる「シルキー」と「ビーズ」の二種を展開。
ここでは、4つのブランドをご紹介しましたが、これらは主に、マットレスの中にコイルが敷き詰められているスプリングタイプで有名なブランドです。前回の記事でご紹介したように、マットレスには、スプリングタイプの他に、ウレタンや樹脂素材の高反発マットレスもあります。そちらは、和式の布団や、今お使いのベッドマットレスに重ねて使えるものも。ライフスタイルや予算に合わせて、慎重に選んでくださいね。
ちなみに私は、綿布団の下に、3つ折りにできるウレタン素材のマットレスを敷いています。冷え性の私には暖かくて、底冷えともサヨナラ! おかげで真冬も電気毛布を夜通しつけっぱなしにする必要もなくなりました。