秋の美髪への近道…暑くてもこれだけは実践したいヘアケア4つ【美髪プロに聞く】

秋の美髪への近道…暑くてもこれだけは実践したいヘアケア4つ【美髪プロに聞く】

酷暑の日々、暑くて髪に気を配っていられない、鏡をふと見たらぼさぼさだ…という読者のため息が寄せられています。そこで、「Hair salon aruca」(福岡県北九州市)のオーナーで美髪を追求する三谷遥さんに、夏にこれだけはしておきたいヘアケア法について具体的に教えてもらいました。

残暑時のヘアケアは秋の美髪につながる

——暑くて頭も顔も汗だらけで、髪も肌もケアができずに放っています。ツヤが消えてバサバサのままだと、秋には見苦しい髪になりそうです。

三谷さん:夏は暑さで疲れて、ヘアケアを怠りがちですね。無理もありませんが、残暑時のケアは秋の美髪につながります。お盆を過ぎたころからはヘアケアの意識を高めて、少しでも実践していくとよいでしょう。

——手軽になんとかする方法はありますか。

三谷さん:まずは、雑になっていた洗髪やブラッシングを少し丁寧にすることです。そして、夏ならではの具体策をプラスしましょう。苦にならないだろう範囲でできる方法を次に紹介します。

(1)紫外線を避ける

夏の筆頭のヘアケア法です。紫外線の毛髪や頭皮への害については随分と知られてきましたが、回避を実践しているかどうかがポイントです。

紫外線は毛髪だけではなく、頭皮に『光老化』というダメージを与えます。毛髪では、髪の表面を覆ってツヤのもととなるキューティクルがはがれ、1本ずつが衰えます。夏に髪がバサバサ、ゴワゴワしてツヤがなくなる原因に挙げられるのも紫外線です。

頭皮では、皮膚(ふ)の細胞へのダメージで、抜け毛、シワ、タルミをまねき、また、毛髪を生み出す毛母細胞への影響で白髪、薄毛の原因になります。

ヘアケア法
・毛髪用の紫外線カット剤(UVケア剤)を使いましょう。外出前にはスプレータイプが、アウトバスでは洗い流さないトリートメントにUVカット機能を付加したタイプを使うと便利でしょう。

・外出時のヘアスタイルは、毛髪が紫外線を浴びる範囲が少なくなるように、束ねる、アップにする、お団子にするなどの工夫をしましょう。

・外出時、UVカット99.9%以上の帽子、日傘を活用しましょう。

(2)夏でも髪はドライヤーで乾かす

洗髪後、扇風機で髪を乾かす人は多いようです。涼しくて手軽だからでしょう。しかし、それでは髪も頭皮も湿気を帯びる時間が長くなり、雑菌が繁殖すると、臭い、かゆみ、フケの原因になりかねません。

ヘアケア法
・洗髪後は必ず、タオルドライをしてから、ドライヤーの温風で乾かしましょう。タオルドライをすることで、ドライヤーの時間を短縮することができます。

・7割ほど乾いたなと思ったら、冷風に切り替えてヘアブラシでブローしながら乾かすと、ツヤが出やすくなります。また冷風で熱を緩和することもできます。

(3)プールや海で濡れた髪はすぐに洗う

プールの水には消毒用の塩素が、また、海の水には塩分や雑菌が含まれています。それらが毛髪に付着すると、弱酸性から弱アルカリ性に傾いて、キシキシやパサパサした感触になります。頭皮は顔や体の皮膚同様に、放置すると荒れていきます。

とくに毛髪や頭皮が水に濡れたまま紫外線にあたるのは毛髪にとって最悪です。先ほど話した光老化が進み、ダメージを受けるいっぽうです。

ヘアケア法
・プールや海でのヘアスタイルについても、(1)と同じように、毛髪ができるだけ水に触れない、紫外線にあたらないように、頭の高い位置でお団子ヘアにする、まとめるなどしましょう。

・そのうえで紫外線カット用のヘアスプレーを使います。

・さらに、可能な限り、紫外線カット99.9%以上の帽子をかぶりましょう。

・できるだけ毛髪が水に濡れないようにします。濡れたらすぐにタオルでふいてください。

・プールや海からあがったら、できるだけ速やかに髪を洗いましょう。弱酸性のシャンプーを使い、弱アルカリ性に傾いた毛髪を中和させます。トリートメントや、洗い流さないトリートメント、ヘアオイルなども使用します。保湿とキューティクル保護を意識しましょう。

・スポーツなどで多量に汗をかいた場合も同じようにしてください。

(4)雑にならないで、手早く洗髪するコツ

夏は暑くて洗髪が雑になりがちではないでしょうか。そんなときとくに意識したいのが、次の2つのコツです。

ヘアケア法
・「洗髪前に目の粗いブラシやコームで髪をそっと、1分ほどブラッシングすること」と「シャンプー前に、37~38度の湯で洗い流す『予(よ)洗い』を2分以上すること」です。

これだけで、毛髪と頭皮の汚れの多くを低刺激で落とすことができて、さらにその後のシャンプーの泡立ちもよくなります。

ただし、お湯の温度は37~38度が適温です。それ以上の熱い温度で流すと毛髪も頭皮も傷めやすく、逆効果なので注意してください。

・シャンプー後は、すすぎを3分以上、入念に行います。洗い残しが多いのは、生え際、つむじ、後頭部、耳のうしろのくぼみです。そのため、シャワーを顔の前方からあてるだけではなく、後頭部や側頭部もよくすすいでください。頭を前に下げて、後頭部の下から毛髪の流れに逆らってシャワーをあてると、洗い残すことはないでしょう。

——暑い時期はつい雑になるヘアケアについて、紫外線と水濡れを避けて、洗髪前のブラッシング、予洗い、すすぎを入念にし、扇風機ではなくドライヤーで乾かすこと、また、トリートメントやヘアオイルを使うことといった、手早くできるちょっとした工夫を、ということです。秋の美髪への近道として、これらぐらいは実践したいものです。

(取材・文 藤井 空 / ユンブル

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