恋愛経験をある程度積み重ねてきて、酸いも甘いも知っているオトナだからこそ、パートナーにあえて「言わない」ことをあえて拾って、恋愛コラムニストの桐谷ヨウさんにアドバイスをいただく連載「◯◯って言わない女子」。
ヨウさーん! 今回はこんなつぶやきを発見しましたよーー!!
【今回のつぶやき】
「せめてフェードアウトの理由を教えて…」
いつも音信不通か自然消滅で恋が終わります。最近も、友人の紹介で会った男性と付き合いはじめ、順調にお付き合いが進んでいると思ったのですが、ここ一ヶ月連絡が取れなくなり始め、とうとう2週間前に送ったLINEを最後に連絡がつかなくなりました。
友人に相談したところ「今回の彼となぜ連絡を取れなくなったのかは彼じゃないからわからないし、考えても無駄だと思う。でも、もしかしたら面倒になったのかもしれないね。あなたは男らしい男性が好きって言っていて、それは個人の好みだと思うけれど、相手の男らしさに甘えていた部分もあったんじゃない? 例えば、デートの行き先もご飯を食べるレストランも相手任せじゃ疲れちゃうよ」と言われました。確かに彼女の言う通りだと思うのですが……。
次はどうすればいいのか知りたいです。
フェードアウトの理由って?
こんばんは、LINE既読スルー常習犯のヨウさんです。いつもすいません。
友人のアドバイスは「相手にとって負担が大きかったから、距離を置かれてしまった」という趣旨なんですね。
たぶんこれは理由ではない、と思います。おそらく多くの男性がこの意見にピンとこないはず。
というのも、男性目線で言えば、その程度の面倒さがフェードアウトにつながるとは、実感として連想できないんですよね。
では「そもそも好きじゃなかった」ということでしょうか?
それこそ彼じゃないのでわからないですが、好きだったという前提で話を進めていきましょう。
音信不通か自然消滅。恋愛のフェードアウトとは、明確な転機がなく、ふたりの関係が途切れてしまうことです。
相手がよっぽどのクズではないかぎりフェードアウトの理由とは、“おたがいの執着のなさ”に集約される気がします。
で、ここは恋愛の難しいところなのですが、誰しもが「自分の思いを純粋に貫ける」わけではないんですよね。むしろそれで痛い思いをしてきているから、予防線のように相手の思いをさぐりながら、出方を伺いながら、恋愛をしているわけです。
どういうことか?
今回のケースであれば、
“彼はあなたのことが好きだったにも関わらず、あなたが彼に対して真剣なように見えなかったのではないか?”
ということです。
グイグイ勝手な推測で進めていきますよ。
彼は「この人いいなぁ」とあなたのことを思っていた。向こうが真剣に好きになってくれたら、俺も真剣になろう。そんな感じで関係がスタートする。
だけど、あなたがどうも真剣そうに見えない。会えば好きそうにしてくれるけど、なんか他にも同じように仲がいい人がいるような、いないような。向こうがそうだったら、深追いしなくても楽しいからそれでいいや。
ほどなく旬が冷めて、他に気になる子ができたから、あえて連絡を取ることもなくなっちゃった……。
そんなストーリーはいかがでしょう?
「相手が本気ならば」の溝
ふっざけんな! こっちがどうであろうと好きなら真剣に好きになれよ!
とは言えないですよね。逆の立場だったら、たぶん自分もそうしてしまいません?笑
アラサー……と一括りにするのは無理がある気がしますが、ウートピを読んでいる「それなりに恋愛をしてきている女性」はこの空気感がなんとなく伝わるんじゃないか? と感じます。
できたら相手には真剣になってもらいたいけど、自分から先に真剣になろうとまでは思えない。
自分は真剣なんだけど、それをストレートに出すと重い雰囲気が出るからカジュアルに見せたい。
まあ、状況は様々だと思いますが、「相手が本気ならば」の溝って、いろんなところで発生している気がします。
“なんとなく”では離れられない関係
で、ご相談にたちかえると「次はどうすればいい?」という言葉がありますが、答えはひとつです。あなたの真剣な思いをストレートに伝えましょう! というショボい回答で原稿を締めるつもりはありません。
なんというか、ご相談者様はおそらく「そんなに気にしてない」気がするんですよね。笑
フェードアウトされたのは気になるけど、追いかける気はもちろんないし、次に起きても「ま、いっか」と思うのかなって。
逆に答えを見つけてみてほしいなーって俺は思います。
恋愛において真剣さや好意を先出しして相手にもその気になってもらう戦略、
相手が真剣になるように誘導する戦略、
いろいろな戦略は確立されてますが、なんかどれも行き当たりばったりにはちがいないんですよね。
“なんとなく”では離れられない関係とは何なんだろう? というのを考えてみてはいかがでしょうか。そして、それを追求することは生涯の伴侶を探すこととそうズレてはいません。まぁ、生涯の伴侶がいなくてもいいんですけど。
いずれにせよ、人を少しだけ孤独から守ってくれるのは「なんとなくなんかで離れない関係性」だけのように思えます。
応援しています。