有川真由美さん『女子が毎日トクをする人間関係のキホン』最終回

「人は人、自分は自分」で生きるために 私がやめた3つのこと

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「人は人、自分は自分」で生きるために 私がやめた3つのこと

「人は人、自分は自分」というけれど、なかなかそんなに簡単にはいかないというのがホンネではないでしょうか。でも「人間関係を味方につけるキホンは、『自分で選んだ人生を生きる』と決めること」だと作家の有川真由美さんは言います。

有川さんによる人間関係のレッスン。最終回は有川さん自身のご経験をもとに、「自分は自分で生きるコツ」について書いていただきました。

【第1回】「女子の人間関係=モヤモヤ」はもう古い
【第2回】「毒のある言葉」は受取拒否してOK
【第3回】会話のポイントは「質より回数」

人の目という“呪縛”にとらわれていた

人間関係で気を遣いすぎて、ものすごく疲れる……。じつは、かつての私がそうでした。いまでこそ人間関係の本を書かせてもらっていますが、元々は人の輪に入ったり、自分の意見を主張したり、人とうまく付き合ったりするのが大の苦手。

人の顔色をうかがってばかりいるのに、「あの人はおかしい!」という批判したくなる気持ちもあって、いつもイライラ、クヨクヨ考えてばかりいました。

これは性格や考え方の問題もありますが、多くの人が陥っている“呪縛”によるものかもしれません。「人はどう思うのか?」「人はどうするのか?」と人の目を基準にした言動をとってしまうのです。それはもう意識もしないほどあたりまえに。

私がやめた3つのこと

30代半ばまで、仕事を転々として、結婚もうまくいかなかった私は、だれになにを言われたわけでもないのに、自分のことが嫌でたまりませんでした。

「みんなから認めてもらえない=自分はダメ」と思っていたのです。

そんなふうに人の目を気にしながら生きてきた私が生き方を180度転換したのは、やっと地方の新聞社に就職できて、定年まで働かせてもらおうと思っていたのに、会社の都合で辞めざるを得なくなったときでした。

そのとき、心から思ったのです。

「自分の幸せに責任があるのは、自分しかいない。これからは、だれになんと思われてもいい。好きなように生きていこう」と。

そして、つぎの3つのことをやめようと決めました。

1. 「人と比べること」をやめる
2. 「人に合わせること」をやめる
3. 「人の目を気にすること」をやめる

カーストは小さな世界の中のラベルにすぎない

私たちは、人と自分を安易に比べて心のなかで「勝った/負けた」「優れている/劣っている」とバトルを繰り返していますが、それは評価の“一部”で、そもそも競争なんてないのです。“職場カースト”“ママカースト”なども、小さな世界の“部分的”な格付けです。

「みんながそうしているから」と、“人”に合わせて自分もその方向に進もうとするのが、不幸の始まり。自分を抑えることになるだけでなく、うまくいかなかったときに、相手のことを恨むようにもなるでしょう。

また、「悪く見られるのではないか」「批判されたらどうしよう」「~と思われないようにしなきゃ」とつねに人の目を気にしていたら、心安らぐことはありません。

人の目を気にする最大の原因は「自分をよく見せたい気持ち」。ですが、だれだって、いいところ、そうでないところもあるのですから、いくらか批判されるのはあたりまえなのです。

そもそも、他人は、自分のことをそれほど見てないと思っておいたほうがいいでしょう。

人と同じ道を行くことが、安心や幸せにつながるという思いは、いまも多かれ少なかれ、人の判断基準に影響を与えています。でも、世間の判断基準なんか持ち出さなくても、自分で人生の道は切り開いていけます。「人それぞれ」でいいのです。

「3つのやめること」を決めたときの私はよく、「自分は自分、人は人」「私には私の価値がある」とつぶやいていました。そして、なにかの選択をするときは、“人”ではなく、“自分”の心を基準にするようにしたのです。「ほんとうのところ、どうしたいの?」と。

人の目は怖がるのではなく利用するもの

「これからは、“自分は自分”で生きていこう!」

そう開き直ってから、私の行動、そして人生はそれまでとはまったく別のものになりました。

小さなことでいえば、ランチは付き合いよりも、自分の好きなものを優先。年齢や人の目を気にせずに、好きな服を着て、行きたいところに行く。お金は見栄や人に合わせるために使うのでなく、自分が心からよろこべることに使う。人から批判されても、やりたい仕事や遊びをする……というように。

すると、人の目や人の声に“恐れ”を感じなくなり、自然体で人と接することができるようになったのです。

そこから学んだことは、人の目や人の声は、気にするものではなく、利用するもの。「がんばってるね」と褒めてくれる目、「あなたならできる」と認めてくれる目、「こんなふうにしたら?」とアドバイスをくれる声、厳しい忠告をしてくれる声など、自分にとって必要なところだけをありがたく頂戴して、あとはスルーすればいいのです。

そんな自分を支えてくれる人の目や声をサポートに、自分で決めたことを一つひとつ実行していくと、だんだん自信がもてるようになって、「自分で選んだ人生」をごきげんに進めるようになります。

“やりたいこと”“やれること”の領域がぐんと広がった

「自分は自分」で生きるようになってから、仕事も、プライベートも、うまくいくようになったのは、不思議なほどでした。本を書くようになって「ベストセラー作家」と呼ばれたり、40代で台湾の大学院に留学したり、国内外の好きな場所で転々と暮らしたり……どれも、かつては考えもしないことでした。

「自分は自分」で、“やりたいこと”“やれること”の領域がぐんと広がったのです。

いま、私のなかには、「自分の行きたい道が、いちばん自分を幸せにできる道」という確信があります。そして、ほんとうに自分を縛っていたのは、“人の目”ではなく、それを気にしていた自分自身の心だったとも思うのです。

自分の行きたい方向を見て、ごきげんに進んでいれば、自然に小さな人間関係のことは気にならなくなってきます。いちばん“喜怒哀楽”を共にできるのは、自分自身です。まずは自分を大切にし、考え方を少し変えるだけで、人間関係も、生きることもおどろくほどラクになるのです。

(有川真由美)

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