40代からの私
30歳からの美常識 No.7

42度以上のお湯で洗うのはNG! 皮膚科医が教える「正しい髪の洗い方」

42度以上のお湯で洗うのはNG! 皮膚科医が教える「正しい髪の洗い方」

自己流の美容習慣を見直す「30歳からの美常識」。第7回目のテーマはヘアケアです。用賀ヒルサイドクリニック院長の鈴木稚子(すずき・わかこ)先生に「正しい髪の洗い方」について聞きました。

「濡れたまま」が髪によくない理由

今回も、ついやってしまいがちな習慣をピックアップしました。

【under30】
□髪を十分に乾かさないで寝る
□乾かした髪はそのまま
□リンスインシャンプーを常用する
□スッキリしたいから爪を立てて洗う

・髪を十分に乾かさないで寝る→×

毛根周辺以外の髪は、すでに死んでいる組織です。髪を覆うキューティクルは、濡れると非常に繊細な状態に。髪を乾かすのは濡れて開いたキューティクルを閉じる意味でも必要なのです。また、濡れたままの髪で寝返りをすると頭部の重みが髪の負担になって、キューティクルがはがれ、髪がパサつく原因に。

・乾かした髪はそのまま→△

髪にパサつきを感じていないのなら、あえてオイルをつける必要はありません。逆に、つけたオイルが顔につきニキビの原因になることがあります。オイルを塗布する際に重要なのは、「頭皮ケア用」と「毛先用」の使い分けです。

・リンスインシャンプーを常用する→×

洗髪の目的は何でしょう? 頭皮を洗浄することですよね。つまり頭皮を中心にシャンプーを塗布するのが正解なのです。シャンプーと一緒に指通りのよいリンスの成分が入ってしまうと、本来の洗浄目的を邪魔してしまうのとことに。リンスやコンディショナーは、頭皮専用のもの以外は、頭皮に塗布せず、毛先に塗布するのが望ましいのです。

・スッキリしたいから爪を立てて洗う→×

完全にアウトです。洗髪は「指の腹で優しくマッサージするように」と聞いたことがありませんか。強く刺激しないと洗った気がしない人は、シャンプーの種類を見直しましょう。毛先の柔かいシャンプーブラシを試してみてもいいかもしれません。頭皮も皮膚です。かゆみがあっても、顔に爪を立てて掻く人はまれですよね。顔と同じように優しく洗いましょう。

永久保存版! 正しい洗髪の仕方

髪を濡らす前に、良質なブラシで髪をときましょう。ほこりや汚れが落ちやすくなります。

そして欠かせないのがお湯でする「予洗い」です。最低1分、35~42度のお湯で頭皮全体をマッサージするように指で押し、髪の隅々まで水分を行き渡らせます。髪はケラチンというタンパク質でできていますが、42度以上になると壊れてしまいやすくなります。

片手にシャンプーをとり、もう片方の手でお湯を加えながら、泡立てたシャンプーを塗布しましょう。シャンプーは皮脂汚れを落とすものでもあるので、最低でも3分はよくすすぎ、頭部に洗浄成分が残らないようにします。

トリートメントとコンディショナーの違いって?

トリートメントは、髪の内部を保湿してくれます。髪は死んだ組織だと言いましたが、ケア次第で傷んだ髪でも健康な髪に戻る可能性があります。傷みが気になる人は、髪の内部に栄養を入れるものを選びましょう。トリートメントは常用というより、スペシャルなケアといったところでしょうか。コンディショナーは「美容リンス」といって、指通りを滑らかにするためのものです。

ブラッシングの効果って?

ブラッシングで頭皮の皮脂を毛先まで行き渡らせると、髪のパサつきを抑えられ、頭皮の皮脂バランスが整います。例えば、頭にニキビができやすい人は、皮脂が一箇所に溜まっている可能性が。ブラッシングというと、「毛先のため」と思っている人も多いですが、実は頭皮ケアにもなっているのです。ブラシはクッション性があり、先が丸いものがおすすめです。

温度の使い分け

汗をかいた日や髪がベタつく日には、お湯を42度くらいに設定して洗髪するといいでしょう。30代は、自分を知る年代。日々の頭皮の様子を見ながら、グッズを使えるようになるといいですね。

ちなみに、髪にとって一番よくないのは、タオルでゴシゴシと水分を拭うことです。「優しく扱う」、それが美しい髪を保つ秘訣です。

(パツワルド敬子)

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