「OVER THE SUN」対談・前編

オーバー40にとってVIO脱毛は“最後のお祭り”【ジェーン・スー×堀井美香】

オーバー40にとってVIO脱毛は“最後のお祭り”【ジェーン・スー×堀井美香】

コラムニストのジェーン・スーさんとTBSアナウンサーの堀井美香さんによるPodcastのトーク番組『ジェーン・スーと堀井美香の「OVER THE SUN」』(毎週金曜17時予定)。2020年10月から配信が始まるやいなやポッドキャストランキング(日本)で1位に躍り出るなど話題になり、現在も好調をキープしています。

恋愛、結婚、離婚、カラダの話など、番組で語られるテーマはさまざま。リスナーから寄せられるリアルすぎる体験談に、舌鋒鋭いジェーン・スーさんとふんわりした堀井さんとのやりとりが絶妙で、ハマる人続出中です。

そんな2人に、最近番組でも話題に上った 「中年女性のお悩み」をテーマに対談をしていただきました。

「O」に毛が生えてるなんて知らなかった

ジェーン・スーさん(以下、スー):番組でも取り上げましたけど、確かに「VIO脱毛」が話題になることは多くなりましたよね。私たちが学生の頃は、まだ腕・ワキ・膝下の脱毛を、やるかやらないかっていう程度。30代の頃は、ドラマ「SEX AND THE CITY」でも登場したブラジリアン・ワックスが流行しはじめて、アメリカへ旅行に行った時、友達と面白がってやってみたんですけど。終わった後の自分の姿に爆笑して、それっきり。

堀井美香さん(以下、堀井):私も、興味はありますが、やったらやったで、もしかしたらマイナス面もあるのかなって思っちゃうんですよね。

スー:自分で機械を購入して脱毛する人もいるよね。昔、私も毛を引っ張って抜くタイプの脱毛器を買ったことがあるけど、めちゃくちゃ痛かったし、毛穴も痛んでしまった。今は良くなってるのかなと思って、Amazonとかでよく見るんだけど、レビューを読んで比較検討しているうちに、訳わかんなくなって、うーっと熱が上がったみたいになっちゃって、ベッドにバタン(笑)。もう何がいいのか、よくないのか、五里霧中で藪(やぶ)の中って感じですよ。

堀井:私、「VIO脱毛」っていう言葉を聞いたのが、3年くらい前だったかな。今では普通に電車の広告でも目にするじゃないですか。昔は、アンダーヘアの脱毛なんて、口にするのもはばかられるという感じだった気がするんですけど。

スー:そもそも「O」に毛が生えてるなんて知らなかったし、自分がどうなってるか知らないわ。しかし、早かったですよね。10年前、ブラジリアンワックスが話題になってから、「VIOやってないの?」って話になるまでの時間が早かった! 固定概念って、あっさり変わっちゃうんだなって。この話を大っぴらにすること自体が、私たちの世代にとっては目新しいこと。でも下の世代では普通になっていて、なんていうのかな、ロケット切り離され感。宇宙にさまよって落とされていく側のロケットになったような……。

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介護脱毛にカルチャーショック

堀井:番組で、「介護をされることを考えて、VIO脱毛をしておく」という話を聞いて、それはカルチャーショックでした。そうなんだ、考える必要があるんだ、って。白髪になるとできないから、早めに受けておくのがいいんだという話もあって。具体的にVIO脱毛をしておいたら、介護の際にどういいんでしょう?

スー:短期間ながら私も母親の介護を経験しましたけど、ヘアがあると、排便の時に手間がかかる場合がある。頻繁にお風呂に入れないなら、臭いが出てきたりする人もいるのかもしれないし。介護する側が楽なんじゃないかな。それをあえて自分で処理しておくというのは、「申し訳ない、恥ずかしい」という気持ちからだよね。そうそう、医療系の人から、「前のヘアを少し残しておかないと、泡立てるのに不便」という意見が寄せられましたよね。ツルツルだとそれはそれで洗いづらいと。

堀井:最近は、男性もあらゆる部位を脱毛する人が増えているみたいですけど、男性も介護のことを考えてVIO脱毛をするのかしら。

スー:うーん、それはどうかな。そういう感覚を持つ男性は、まだまだ少ないんじゃない? やっぱりこれは、介護をした経験がある人のほうが感じやすいから、現状、介護されることを見据えた脱毛を考えるのは女性が多いということなんじゃないかと。リアリティを持って考えられるというか。

いや、しかし、私が父親の介護をするとして、ヘアがなかったら、どう思うんだろう。ただでさえ異性の性器は見慣れないものだから、ヘアで隠れていたほうが気分的に楽なのか、処理しやすいからやっぱりなしのほうがいいと思うのか……今はちょっと想像がつかないな。

脱毛のジェネレーション・ギャップ

堀井:ママ友に聞いたんですが、新体操部とか、水泳部とか、露出の多いスポーツをされている中学生の娘さんを、ワキとVゾーンの脱毛に連れて行くんですって。

スー:なるほど。親がお金を出してくれるから、ますます若い人にとっては「脱毛は当たり前」の時代になっているんでしょうね。学生の頃、ワキや腕の脱毛に10万円以上使っている友達を見て、すごいな、私にはとても出せないな、と思っていましたけど。

堀井:親がさせるとしたら、子どものことを考えて、きちんとした医療脱毛を選択すると思うんです。そしたら、また金額も跳ね上がるんですかね? ちょっと相場がわからないんですけど。

スー:そう、適正価格がよくわからないよね。でも数万円でできるものじゃないでしょう、10万円以上はするわけじゃない? 中高生で部活とかの理由があれば、出してもらえるかもしれないけど、大学生くらいになると、もう親には言えないよね。言い出すのも恥ずかしいだろうし、でもまとまった金額を自分で払うのも難しい。

堀井:大学生に10万円以上は、負担が大きいよね。そのためにアルバイトをするという感じになっちゃうのかな。

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オーバー40にとってVIO脱毛は“最後のお祭り”感

スー:若い人は処理して当たり前という風潮はあるのかもしれない。でも、数が多いほうが一般的だと思うという傾向はどの年代でも同じ。処理をしている人に接してビックリしてしまう世代もいれば、逆も真なり。これからは「男の人で処理してない人に会った」と驚く若い女性が出てくるかもしれない。

堀井:そうね。今のところ、周りを見回しても、オーバー40では処理している人のほうが少ないかな。やっている人が少ないからこそ、話題になるというか。初潮が来る前の子どもと一緒ですよね(笑)。

スー:そう、VIO脱毛は、オーバー40にとって、最後の「エイヤ!」、最後の大冒険というか。この年になると、もう未知数のことってあまりないじゃないですか。ググればいろいろ出てくるし。でも女性器周りの話って、禁忌だっただけに知らないことがまだたくさんあって、そのうちの一つがVIO。だからこそ、前人未到の山のような気がして、登るか登らないかという気にさせられる(笑)。

堀井:そうね、確かに! 目新しいからね、ついいろいろ知りたくなっちゃう。

スー:それって言わば、祭り感。色めきたつから、私たちの番組でも盛り上がるんだと思うな。やるときの心理的なハードルが高かったり、やった後の達成感だったり、若い人にとってはワキや腕の脱毛と同じ感覚かもしれないけど、40代にとっては、新しい感覚。「やるぞ!」とか「やったぞ!」とか。

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でも、毛に会えなくなるのは寂しい

堀井:情報に踊らされそうになりますけど、でもそこは、ちょっと冷静でいたいなという気持ちもあるんですよ。

スー:それでいいんじゃないですか? 人によって考え方が異なるのは普通のことだし、脱毛をする・しないのチョイスは、自分の意思で決めたいよね。頭以外のヘアは、全部なくさなきゃダメだという強迫観念は、なくなってほしい。私は……あと、10年待とうかな。10年たったらもっと医療が進んでるだろうから、痛くなさそうで、いいかも。

堀井:でもやっちゃったら、もう会えなくなると思うと寂しいな。

スー:え、何に? 毛に?

堀井:そう、やっぱりあったほうがよかった……ってなった時には、もう取り返せないわけでしょう。

スー:フフフ、そうだね(笑)。

後編のテーマは「更年期のお悩み」。7月9日(金)公開です。

(取材・構成:山野井春絵)

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