川原好恵のランジェリーコラムVol.36

“大人の白”、ネオン、ヌーディ…春ランジェリーのトレンドカラー

“大人の白”、ネオン、ヌーディ…春ランジェリーのトレンドカラー

今年のトレンドカラーは?

桜の開花宣言も出て、一気に春めいてきました。コートを脱いで、本格的に春のオシャレを楽しむ季節の到来ですね。ファッションの世界では、無難な定番アイテムをコーディネイトするエフォートレスなスタイルから、色や装飾を楽しむスタイルへと流行の変化が見られるよう。カラフルな色のフレアスカート、フリルやリボンのついたオフショルダーのトップスなどの流行は、その傾向を表しているのかもしれません。

「服に流行色があるのはわかるけれどランジェリーにも流行色ってあるの?」と思われる方も多いかもしれません。確かに、日本の下着売場などを見てもわかりにくいかもしれませんが、実はランジェリーにも、ちゃんと流行色があるのです。

例えば“ランジェリーのパリコレ”と言われる、フランス・パリで開催されるトレードショー(見本市)。そこには、世界中から500を超えるブランドが集結するのですが、ここで各ブランドの新作を見ていると「この色新鮮!」と思わせる色があります。つまり、それが“ランジェリーの流行色”のひとつ。

2018年春夏のコレクションでは、ネオンカラー(蛍光色)がそんな鮮度を感じる色の代表格でした。しかもシルクやレースなどエレガントな素材を使ったネオンカラーが今春のスタイル。そして、目が覚めるほどビビッドなオレンジやイエロー、青と紫の中間のようなライラックなども目立ちました。

また、白は下着の定番色ですが、今春はエレガントなデザインで優雅さを演出しているブランドが多く“大人の白”を印象づけました。同じく下着に多い肌に溶け込むようなヌーディカラーも、ファッション性の高いデザインでぐんとオシャレな雰囲気に。無難な“ベージュ”とはひと味もふた味も違うモードなランジェリーが提案されていました。

服では大胆過ぎる色や着たことのない色でも、他人に見せない下着ならトライしやすいですよね。今年の春は新しい色に挑戦して、新しい似合う色を見つけてくださいね。

昨年7月にパリで開催されたランジェリーのトレードショー「モードシティ」でのショーのワンシーン。

昨年7月にパリで開催されたランジェリーのトレードショー「モードシティ」でのショーのワンシーン。

同じく「モード シティ」にて。「リズシャルメル」のフロアショーで披露された、エレガントな白のロングスリップ。

同じく「モード シティ」にて。「リズシャルメル」のフロアショーで披露された、エレガントな白のロングスリップ。

ヨーロッパの注目トレンドはネオンカラー!

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フランスブランド「オーバドゥ」のサテンシルクコレクションは、毎年トレンドカラーの新色を発売する人気シリーズ。色によって大きく表情が変わるので、毎シーズン買い求めるファンもいるほど。今春の新色は、ネオンカラーのフューシャピンク。サテンシルクの光沢感と真っ赤の縁取りレースが相まって、とても華やかです。この背中がレースアップになったベビードールは、品のよいセクシーさを楽しめます。

ベビードール30000円/オーバドゥ(栄進物産)

パワーチャージできそうな鮮やかオレンジ

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まるで太陽の光のような、鮮やかなオレンジやイエローも注目色。思いっきりビビッドな色合いが今年風です。このカップが内蔵されたブラは、世界で最高品質と呼ばれる綿糸“filoscozia(フィロスコッチア)”によるコットンを用いて、スタイリスト・衣装デザイナーの安野ともこさんのアイデアをもとに作られたもの。そして今春、「support surface」のデザイナー研壁宣男さんとのコラボレーションによって、この“ビワ”と、“ピーコック”と名付けられた2色がデビューしました。透ける素材の服の下に見せて着たい“スタイリングインナー”の誕生です。

シェルフロント ショート15000円、ハイウエストショーツ9000円/アロマティック カスカ(カスカ インティメイト)

青と紫の間を楽しむライラックブルー

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青と紫の中間色ともいえる、ライラックやラベンダーの花をイメージさせる優しい色も今春多く見られた色のひとつ。優しさはありつつ甘さを感じさせない、スタイリッシュな表情も特徴と言えます。“トロピカル(熱帯)”をコレクションテーマにした「ランジェリーク」のこのセットは、ジャングルの花々・熟れた果実の漂う香りを華やかなレースやドットのチュールで表現。カップの上部は透ける素材を使い、バストを優しく包み込みながら、すっきりとした印象に仕上がっています。

ブラジャー10000円〜、ショーツ5000円/ランジェリーク(カドリールインターナショナル)

上質なデザインだから叶う、大人の白

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白の下着というと、清潔さや可憐さを表したものが多いのですが、ヨーロッパでは、大人の女性にこそ似合う“優雅な白”が見られます。日本のブランドでもそんな“大人の白”を表現した、エレガントなセットを発見! アシメトリーにあしらわれた大輪の花がとってもゴージャス。“ドレスイージーブラ”という名のこのブラは、M1・M2・M3・L1・L2という独自のサイズ展開。L字ワイヤーで前中心のワイヤーのあたりをなくしたことで様々な体型にあわせやすいため、イージーステップでドレスアップできるブラを選ぶことができます。

ドレスイージーブラ4800円、ローライズショーツ2200円、ストリングショーツ2200円/シュット!インティメイツ(インティメイツ)

無難色じゃない!モードなヌーディカラー

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服に透けない色=ベージュ、という常識を覆す下着が登場し始めています。肌に溶け込むような色ではあるけれど、“ベージュ”ではなく、もっとニュアンスを感じる“ヌーディカラー”。例えば、この写真の色はアンティークピンクと名付けられています。フォルムはシンプルでもリバーレースを使うなど、高級感のある素材使いも特徴。ヌーディカラーは、透けない無難色ではなく、モードなファッションカラーへと昇華したと言えそうです。

ブラジャー6800円、ボーイレッグ3800円、ソング3000円/サロン バイ ピーチ・ジョン(ピーチ・ジョン)

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