トレッキングや山登りなど、最近は女性にも人気のアウトドアレジャー。
服装や靴に関しては数々の注意が喚起されているため、準備もできているかと思いますが、身の安全を守るためにかならず準備して欲しいのが専用の下着です。
「なぜ専用の下着が必要なの?」「どんなことに注意して選べばいいの?」アウトドアウェアには気をつかっているけれど、下着まで頭が回らないという人も少なくないのでは?
アウトドアブランドのPR担当者に選び方のコツやオススメ商品を聞きました。
体を冷やさないことを第一に考えて
「普段使いの肌着に多いコットンは、汗を吸収したあと乾燥するのが遅いため、汗冷えしてしまい、低体温症のリスクが高まります」(ザ・ノース・フェイスPR 渡邊麻理子さん)。
「水分を蒸発する機能が備わっていない普通の肌着だと、汗をかけばかくほどその水分を吸収して重くなります」(アークテリクスPR「凛」の御園生彩さん)。
吸収した汗をできるだけ早く乾燥させ、体の冷えを招かないことが、アウトドアで着る肌着=ベースレイヤーの大切な役目。そのため、化学繊維やメリノウールなど吸水速乾性に優れた素材を使ったものを選ぶ必要があります。
さらに「『アークテリクス(下記参照)』のアンダーウエアは、長時間着用するということを考慮し、生地の滑らかさを気にかけ縫製部分がなるべく肌に干渉しないようにし、動きを妨げないカッティングにもこだわって作られています」(御園生さん)。
また「アクティビティの種類と自分の発汗量によって生地の厚さを変えるのがオススメ。夏でも山の頂上は初冬並みに寒いこともありますし、冬の雪山登山は夏の登山と同じくくらい汗をかくこともあります」(御園生さん)というアドバイスも。
ウェアで完全防備しても、下着選びを軽んじると大事になる可能性もあるので、アウトドアショップでスタッフの方のアドバイスを受けながら、しっかり吟味しましょう。
化繊でありながらコットンに近い肌触り
高い保温性を持つ、定番のベースレイヤー。速乾性の高い化繊素材でありながら、コットンに近い肌触りでストレッチ性に優れているのも人気の秘密。アウトドアシーンだけでなく、普段使いで利用するユーザーも多いアイテムです。運動性の高さや消臭機能も備えているので、さまざまなスポーツシーンで活躍します。
ロングスリーブ ウォーム クルー5200円/ザ・ノース・フェイス
ショーツも吸水性・速乾性はマスト!
上記のベースレイヤーと同じ素材のショーツ。鼠蹊(そけい)部や腰のあたりは意外に汗が溜まりやすいので、ショーツの吸水性・速乾性はベースレイヤー同様にマスト。また、骨盤あたりを保温することで、寒さ対策に優れた効果を発揮します。たかがショーツ……と片付けず、一緒にアウトドアショップでチェックしましょう。
ウォーム ショート3500円/ザ・ノース・フェイス
柔らかい肌触りで、激しい動きにもフィット
キャミソールタイプのベースレイヤー。蒸れを拡散する最先端の素材を使用し、柔らかい肌触りで激しい動きにも肌にぴったりフィット。下着としてだけでなく、そのままアクティブウェアとして使用できるデザインで、暑い夏はこれ1枚でも使えます。同素材でブラジャーも展開しています。
フェイズSLキャミソール6000円、フェイズSLブラ5500円/ともにアークテリクス
着用時のストレスを最小限に抑えた、軽量ショーツ
まるでシルクのような軽さのショーツ。激しい動きにもフィットする伸縮性の高さと、優れた速乾性で蒸れを拡散。クロッチ(股の部分)はマチ付きで食い込みにくく、フラットロックシーム構造で縫い目の凹凸を極力なくすなど、活動を妨げる不快感をなくすための細かい配慮がなされています。
フェイズSLボクサー4500円/アークテリクス
T字サポートでバストの上下のユレを抑制
50年近くにわたり、約4万人の女性のバストを測定した結果に基づいて、スポーツごとの特徴に合わせたスポーツブラを開発している「CW−X」。
トレッキングにはT字サポート機能で上下のユレを抑制し、長時間でも着け心地がラクなブラがオススメです。リュックを背負ったときに、普通のブラのストラップだとアジャスターなどが当たって痛くなる可能性もあるため、Yバックを選ぶことも重要です。
ブラジャー3900円〜/CW-X(ワコール)
計算されたサポートラインで疲労を軽減
上半身がスムーズに動くようになると、下半身との連動性も高めることができるとの考えから、上半身の動きやすさを追求した機能性トップス。肩甲骨と骨盤の連動性に重要な、腹斜筋と広背筋に沿うように入ったサポートライン、肩甲骨の可動域を広げ、腕を振る動作をサポートするラインなどで、体全体を効率良く動かすよう導き、疲労を軽減します。
JYURYU TOP HOT TYPE9500円/CW-X(ワコール)
「備えあれば憂いなし」ではなく、「備えがなければ危険」なのが晩秋・冬のアウトドアシーン。下着からしっかり準備して、自分の身の安全は自分で守りましょう。