社内のいろいろなプロジェクトに参加しながら仕事をしています。どうしても業務量が増えていて、最近はだいたい70%くらいのレベルでしかできていません。もともとは一つの業務に集中して突き詰めたいタチなのですが、会社から求められるレベルと自分のキャパシティを考えると今の状態がギリギリ、会社からの期待にも応えてなんとか回せているのかなという感じなのですが、正直このままでいいのかな? 休日も返上してがんばればもっとできるのでは? と思ってしまいます。とはいえ体を壊したら元も子もないし……。業務改善するにも会社もあまり余裕がないので仕事を減らすことは難しいかなと思います。あおいさんならどうするか教えてほしいです。
「仕事したなー!」という達成感は快感だけど…
自分に与えられた時間、自分の体力や精神力、そして自分が持つ技術や知識、それらを100%総動員してやっとクリアできる仕事って、最も達成感を得られる仕事になるんですよね。
それこそ鳥肌が立つくらいの快感を伴う達成感で、それは大きな仕事へのモチベーションになってくれたりして、ちょっとした“ワーカーズハイ”みたいな感じで、働くことにブーストがかかるんです。
技術はみるみる伸びていくし、知識も面白いほど入ってくるし、働くことが謎に楽しくてしょうがないし、この期間が最も成長著しいときなんですよ。
そして同じ快感(達成感)をもう一度得たくて仕事に没頭していくわけですが、同じことをやっても同じ快楽を得ることはできないので、ワンランク難易度の高い仕事にチャレンジして、またワンランク上の仕事にチャレンジしての繰り返しになり、それに付随して地位や報酬も上がっていくわけですが、ぶっちゃけて言えば地位やお金なんて二の次で、一番の目的は達成感から得られる快感になるんです。
もちろんワーカーズハイが続くわけですから、それだけ成長も早いのですが、成長が早いと自分の限界が見えてしまうのも早くなってしまうんですよね。
自分の限界が見えてしまうと、ワーカーズハイという魔法が解けてしまいますので、一気にモチベーションがなくなり、まるで廃人のように無気力となり、出社のために朝起きることさえできなくなってしまうんです。
達成感という快楽の離脱症状、いわゆる「燃え尽き症候群」と呼ばれるのがこれです。ちなみに適切なところで診断してもらうと「適応障害」または「うつ」という病名が選択肢に上がるでしょうね。
真面目な人や責任感が強い人、仕事に情熱を持っている人や無駄にポジティブな人が陥りやすい「達成感」という名の快楽の罠(わな)。
やりがい、ポジティブ、情熱、責任感、これらの全ては世の中で賞賛されているものですが、実は度を越してしまうと人をボロボロにしてしまう劇薬でもあるので取り扱いに注意が必要なものです。
仕事で大事な “いい加減”
何事も「いい加減」が大事だということ。
怠惰になり過ぎず、勤勉になり過ぎず、ちょうど良い塩梅(あんばい)にチューニングしておくことが自己管理であって、そのためには休むことやサボることだって大事な自己管理になるんですよ。
仕事のために休日があるわけではないのですよ。
休日のために仕事があるのですよ。
誰がなんと言っても私たちは休日に遊ぶために働きましょう。