DJあおいさんと「仕事がデキること」について考えていく連載「私は仕事ができない。」77回目のボヤきは「完璧すぎて後輩がついてこない」です。
【今週のボヤき】
先日、友人がランチで「部下がついてこない」と愚痴をこぼしていました。彼女は生粋のお嬢様で頭もよく優しく素直で「エリートというのはこういう人を言うのだなあ」という絵に描いたような“デキる女”です。彼女と同じ会社で働いていたこともあるのですが、後輩や部下への気配りもできます。彼女自身もチラッと言っていたのですが、彼女が完璧すぎて部下が萎縮してしまい「私はダメな人間だ」と勝手にクヨクヨして心を病んでいくケースが多いようです。美人には美人の悩みがあるように、デキる人にもデキる人の悩みがあるんだなあと妙に感心してしまいました。優秀すぎる人が毒になる場合ってあるんでしょうか?
デキる人の悩み
美人は美人扱いされるのが苦手だそうです。
なぜなら美人扱いされると美人として振る舞わなければならないので疲れてしまうそうです。
だから美人な女性ほど雑に扱ってくれる人を好むそうで、雑に扱ってくれると「この人の前では美人でいなくてもいいんだ」と思い気が楽になるそうですよ。
仕事ができる人も多分同じで、仕事ができる人として扱われると「完璧でなければならない」という心理が働いてしまうのでしょうね。
周囲のイメージに合わせるように自分に鞭を打ち仕事を完璧にこなすのは精神的にも体力的にも相当キツいはず。
彼女に今必要なのは「雑に扱ってくれる人」なのかもしれませんね
後輩を育てるときに知っておきたい三つの欲求
さて、部下や後輩を育てるために注目してほしいのは、親和欲求、承認欲求、自己実現欲求、この三つの欲求です。
男性の場合だとまずは「必要とされたい」という承認欲求が先行されます。
次に「同じでありたい」という親和欲求、そして最後に「自分の目標を成し遂げたい」という自己実現欲求の順番になりますね。
しかし女性の場合は少し順番が変わってきます。
女性はまず「同じでありたい」という親和欲求が土台になります。
その土台となる親和欲求が満たされて「必要とされたい」という承認欲求、そして最後は男性と同じ「自分の目標を成し遂げたい」という自己実現欲求の順番になるんです。
兎にも角にも女性はまず親和欲求が土台となる場合が多いので、それが満たされないと次のステージにいけない場合が多いんですよ。
ですので、女性の部下や後輩を育てるためにはまず親和欲求を満たしてあげることが優先されます。
土台となる親和欲求を満たしてあげるには共感性が必要です。
特に部下や後輩の至らないところやミス等、ただ指導するのではなく「私も同じミスをしたことがあるんだよ」とか「私もそれ苦手だったんだよ」と共感性を付け足すことが重要になります。
その積み重ねで親和欲求が満たされて、次のステージとなる「承認欲求編」に進むことができ、それが満たされて最終章となる「自己実現欲求編」に進むことができるってことです。
一人で駆け上がりたいのならべつに後輩や部下を育てる必要はありませんが、自分の後進となる人材を育てたいのならこの順番は頭に入れておいてください。
まだ未熟な部下や後輩に共感性を感じることは、自身にとっても肩の力がいい具合に抜けるWinWinな行為になると思いますよ。