朝の目覚めに体を温めるストレッチ3つ【理学療法士が教える】

朝の目覚めに体を温めるストレッチ3つ【理学療法士が教える】

寒くて布団から出たくない、着替えるのがつらい! そんな朝冷え女子の悩みについて、理学療法士で鍼灸師、パーソナルトレーナーでもある仲川豊基さんは、「体温が上がると目覚めやすくなることが分かっています。寒くて朝がつらいときは特に、末端のストレッチを行って徐々に体を目覚めさせましょう」と話します。そこで、朝に実践して効率よく体を温めるストレッチを教えてもらいました。

布団の中で、手首と足首を動かす

はじめに仲川さんは、寝起きがつらい状態についてこう説明をします。

「寝ているときは寝返りのほかには大きく体を動かすことがなく、同じ姿勢でいる時間が長いために血流が滞りがちになります。さらに朝方の気温が低い場合、目覚めてからもなかなか体温が上がらないことがあります。血流促進を意識して、ベッドの中でまず、体の末端である手先、足先を動かすようにしましょう」

次に仲川さんは、その実践のために、5つのストレッチを紹介します。

(1)手首をグーパー

目覚めのとき、もっともしやすい動作はこれ。両方の手でグーパーを3~5回くり返します。

(2)足首を回す
次に、両方の足首を、右回転、左回転と3~5回くり返します。

(3)手首のストレッチ

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布団の中で寝たまま行ってもいいですし、布団の上に起き上がった時点でもOKです。両手を胸の前で組んで、手の平を正面に向けるように押し出します。しっかり手を組んで離さないようにして、5~10秒をキープしましょう。

これは、ひじから先の手のひら側の筋肉をストレッチしています。腕は手の平側の面の方が緊張しやすいため、その部分を意識しましょう。また、腕を押し出して支えているだけで肩の筋力も使うので腕全体の血流が促されます。

次に、手のひらをくるっと手前にひっくり返して甲を前に出して5~10秒をキープします。先の手のひらを前にする動作と合わせて1回とし、2・3回行いましょう。

(4)ふくらはぎ&ふともものストレッチ

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布団の上に座り、両方の膝(ひざ)を軽く曲げて楽な姿勢をとります。次に左の膝を90度ぐらいになるように曲げます。左の手で左の足の指を上から包むようにして持ち、足首を手前に引きながら足を持ち上げましょう。その姿勢で膝をゆっくりと伸ばし、止まったところで5~10秒キープします。その後ゆっくりと足を降ろしましょう。

右の足に持ち変えて左右を交互に、両方で1回として3回行います。右の足から始めてもOK。手で足の指を包むことで、足を持ち上げてもぐらぐらせずに安定します。ふくらはぎが伸びていることを感じるでしょう。

ふくらはぎは下半身の血液を心臓に戻すポンプの役割があり、血流を促すにあたって重要な部分です。また、膝を伸ばすことで睡眠中にかたまりがちなふとももの裏のストレッチも同時に行えます。

(5)足の指のストレッチ

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両方の足を前に出して布団に座り、膝を曲げます。靴下をはいている人は、靴下の上から左の手で左の足の指を包むようにして持ちます。その手で、足の指を前後に曲げましょう。睡眠中にかたくなった足の指の動きを柔らかくするイメージです。

また、靴下を脱いでも冷えない人は、左の足の指の間に左の手の指をからませて、足の指を前後に曲げましょう。

どちらも、左の足でまず2~3回を1セットとし、次に右の足でも同様にして、左右で3セットほどを行いましょう。

これは、足の指、裏、甲、指の間をストレッチすることになり、足先の血流促進にもっとも有用だと言えます。

仲川さんは、デスクワーク中でもこれらの動作を勧めます。

「デスクワークで長時間、同じ姿勢を続けているときも、手首と足首は動かすように心がけてください。手首をグルグル回す、左右の指先どうしをくっつけて開く、閉じるを繰り返す、足の指を曲げて伸ばす、足首を回すなど、思い立ったら常に実践すると血流を促して冷え対策になります」

さっそく試したところ、重い体が徐々に目覚めて軽くなっていくことを実感しました。朝は常に、デスクワーク時には折に触れて動かしやすい方法で実践したいものです。

(取材・文 品川緑/ユンブル)

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