恋バナ収集ユニット・桃山商事 清田隆之さんインタビュー1

「本当にこの人でいいの?」と迷う貴女へ 恋愛における「決断力」の身につけ方

「本当にこの人でいいの?」と迷う貴女へ 恋愛における「決断力」の身につけ方

普段から会食や飲み会が多い女性の中には、実は「出会いがない」ことより「出会いがありすぎる」ことに悩んでしまう人もいるのでは? アプローチを受けてデートをしてみても「なんか違う」と思ってしまい、また別の男性とデートをする。恋人候補は増えても、誰もが今ひとつ決め手に欠けてしまう。

それっていったい何が原因なの? そこで今回から全3回で、桃山商事の清田隆之(きよた・たかゆき)さんに、ウートピ読者が抱えがちな恋の悩みを分析してもらうことに。16年間で1000人以上の恋の悩みを聞いてきた「恋愛相談のプロ」の回答は?

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【第2回】「話がつまらないオトコ」が多いのは気のせい?

選べないのは「時間」がないから?

——「男性を選びきれない」というのは、贅沢な悩みなのかもしれませんが、選択を誤らないようにするにはどうしたらいいのでしょうか?

清田隆之さん(以下、清田):これは言わば、手持ちのカードがたくさんあるなかで、「最善の選択をしなくては……」と迷っている状態ですよね。より具体的に言えば、結婚につながる相手、幸せな未来を一緒に築いていける相手を選ばなくてはならないと考えている。

この状況をさらに難しくしているのが、“妊娠のリミット”という要素ではないでしょうか。我々の元に訪れる女性たち──特にアラサー以降の女性たちは、子どもを産みたいという願望の有無に限らず、25歳を超えたあたりから体の中でタイマーが作動したような感覚になると言います。

単に複数のカードから最善の1枚を選ぶだけなら、時間をかけて吟味することもできますが、背景に妊娠のリミットという時間的制約があることで、選択が格段に難しくなっている。1度の失敗を致命傷だと感じてしまう状況では、気楽にトライアンドエラーなんてできませんよね……。だからこれは、決して「贅沢な悩み」などではないと思います。

恋愛の決断力を上げる唯一の方法

清田:とはいえ、この状況を抜け出すためにはどこかで“決断”をする必要があると思います。決断とは単に1枚のカードを選ぶだけでなく、「その他であり得たかもしれない可能性をすべて手放すこと」とセットです。Aさんにはこんな魅力がある、Bさんと一緒にいたらこんな未来があるかもしれない、Cさんを選べば……という“タラレバ”の呪縛は思いのほか厄介です。どの人も捨てがたいけど、どの人を選んでも後悔するような気がするから難しい。

——では、どうすれば決断できるようになるのでしょうか?

清田:「決断力」と聞くと、なんとなく先天的な才能のように感じますが、実は訓練によって鍛えられるものだと思うんですよ。つまり、誰でも経験を積めば決断力は上がっていく。

——どのような訓練をしたらいいですか?

清田:この状況を「選択肢が多すぎるから決められない」と見る向きもあるかもしれませんが、実は正反対で、決断できないのはほとんどの場合“情報不足”が原因です。それは相手のことだけでなく、自分自身に関しても十分に把握していないという意味です。

だから決断をするためには、デート相手に対して能動的に関与していき、たとえば仕事やお金にまつわる考え方を聞いてみたり、過去の恋愛や家族との関係性について語り合ってみたりしながら、その人のことをもっと掘り下げていく必要があります。また自分について知るためには、過去の日記や写真、SNSの書き込みを振り返ってみたり、自分自身のことをアウトプット(書き出すとか人に話すとか)してみて、自分という人間が何を欲し、何を考えているのかを徹底的に可視化してみたりすることをオススメします。

そうやって自分と相手に関する情報が十分に出揃えば、「この人は合いそうだ」「これは絶対ナシだ」と、判断に確信が持てるようになるはずです。もちろんその先に必ずしも期待通りの未来が訪れるとは限りませんが、そのときはそのときで「あの決断は間違っていた」と結論づけて撤退するのみです。

情報を集め、判断を下す。そして違和感を覚えたときは勇気を持って撤退する。これが「決断力」というものの正体です。これは決断を下した経験や、その決断に対して後悔した経験が積み重なっていくことでしか養うことはできません。焦る気持ちを抑え、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。

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※次回は「話がつまらないオトコ」が多いのは気のせい?
(取材・文:姫野ケイ、写真:青木勇太)

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