前回の記事(社員の使い捨て、給料未払い…「#ブラック求人あるある」ツイートで法改正を)では、いわゆる“ブラック求人”のルールを見直そうという動きについてお伝えしました。
毎年ブラック求人によるトラブルは多発していて、厚生労働省に2015年に寄せられた苦情は1万937件、同年、日本労働組合総連合会(以下、連合会)に寄せられた同様の相談件数は243件に上るそう。
ブラック求人とは気づかずに入社し、泣き寝入りをせざるをえなかったり、どう対処していいかわからず頭を悩ませてたりしている人が大勢います。
4個以上が当てはまったらブラック企業
自分の勤務先がブラック企業かどうか確信が持てない人のため、連合会はこんなチェックリストを用意しています。
<あなたの職場は大丈夫…? ブラック企業度チェック>
□職場でパワハラやセクハラがある
□残業代が支払われない
□有給休暇がなかなか取れない
□会社が各種保険会社に加入していない
□就業規則を見ることができない、または見たことがない
□仕事や給料が、約束した内容と違う
□理由がわからず給料から天引きされる費用がある
□職場に労働組合がない……
4個以上当てはまったら危険度高。今すぐ解決策を考える必要があります。対策を連合会の担当者に聞きました。
「就職前に求人票などを見て疑問に思うことがあれば、雇用仲介事業者(職業紹介事業者、ハローワークなど)を通じて確認するか、会社に直接確認しましょう。面接の際に求人票を印刷などして持参する方法も有効です。可能なら会社側に確認しましょう。
ですが、現実には一人で会社に立ち向かうのは非常に難しい。その場合は、相談窓口や専門家に相談することをおすすめします。
とにかく一人で抱え込まないことです。まずは相談ダイヤルまでお電話くだされば、その後の対応は相談者の意向に沿って行います。電話で法律的なアドバイスだけ提供することも可能ですし、面談で相談を受けることもできます。
会社との交渉を希望される場合は、交渉のお手伝いをします。会社に労働組合がない場合でも、連合には一人でも入れる組合があります。働きやすい職場をつくっていくのが労働組合の役割ですので、一人で悩まずにご相談してください」
仕事にも、人間関係にも、何もかもに疲れ果てると、誰かに救いの声をあげることすら億劫になってしまいがち。だけど勇気を出して、ほんの小さなことでも誰かに聞いてもらえれば、フッと気持ちが軽くなるかもしれません。
●連合なんでも労働相談ダイヤル
0120-154-052(フリーダイヤル 行こうよ れんごうに)
http://www.jtuc-rengo.or.jp/soudan/tel_soudan/
●「ホントにあった怖いブラック求人」キャンペーンHP
http://a02.hm-f.jp/cc.php?t=M249235&c=2804&d=d45d
(河合桃子)