『七人の秘書 THE MOVIE』菜々緒さんインタビュー

菜々緒・選択の基準は「自分を幸せにしてあげられるかどうか」

菜々緒・選択の基準は「自分を幸せにしてあげられるかどうか」

昼は名もなき秘書として働く女性たちが、裏では“影の仕返し屋(エージェント)”として活躍し、人知れず弱い立場に追いやられた人を救う。「現代版・必殺仕事人」とも言える痛快なストーリーが話題を呼んだドラマ『七人の秘書』(テレビ朝日系)が、映画『七人の秘書 THE MOVIE』として帰ってきます。

同作で、クールな武闘派秘書・長谷不二子を演じた菜々緒さん。作品への想いや、自分らしく生きるために大切にしている考え方について聞きました。

「本当にこの七人でよかったと思います」

——2020年に放送されたドラマ版のときからチームワークがよい現場だったそうですね。再集結の知らせを聞いたときの気持ちはいかがでしたか?

菜々緒さん(以下、菜々緒):うれしかったです。ただ……ドラマの撮影中から「これは続編があるのでは?」と期待していたので、正直、驚きはしませんでした(笑)。 約2年ぶりに撮影が始まっても、久しぶりな感じも全くなく。いい雰囲気でクランクアップまで迎えられました。

——いいチームワークが続いていたのですね。

菜々緒:はい。つかず離れず、必要なときには手を貸し合い、一致団結してミッションをこなしていく。そんな七人の秘書たちのように、キャスト・スタッフのみなさんと切磋琢磨しながら作品を作り上げられた手応えを感じています。

私は、毎日一緒にいて、連絡も欠かさず頻繁にして……と近すぎる関係が苦手なので、キャストのみなさんの程よい距離感がありがたくて。本当にこの七人でよかったと思っています。

劇中より

芝居を通して刺激を与えられる存在でありたい

——ドラマに続き、『ドクターX~外科医・大門未知子~』『ハケンの品格』などで知られる中園ミホさんが映画の脚本を担当しています。10月スタートのドラマ『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系)も話題となっていますが、中園さんの脚本の魅力ってどんなところにあると思いますか?

菜々緒:真面目に頑張っているけれど、あまり日の当たらない人たちにスポットライトを当ててくれるところが、中園さんの作品の魅力だと思います。『七人の秘書』では、ほぼ女性だけのチームで大きな悪を懲らしめます。そんなふうに働く女性の活躍する姿を描いてくださったことがとてもうれしく、同時に、いただいた脚本を丁寧に演じなくてはと身の引き締まる思いもします。

——“強い女性”を演じることの多い菜々緒さんですが、そういうオファーが来ることをどう感じていますか?

菜々緒:私は、“女性”を強調されると居心地の悪さを感じることがあるので、従来の“女性像”を壊していくような役をいただくことは、素の自分に近いというか。芝居を通じて、普段感じていることを伝えられているような感覚もあり、ありがたいです。

また、いろいろな女性を演じることで今までになかった視点を得ることもでき、役に自分を成長させてもらっている感じがします。その成長をまた視聴者の皆さんにもお届けしたい。芝居を通して刺激を与えられる存在でありたいと、常に意識しています。

劇中より

——『七人の秘書』で演じている長谷不二子も強い人です。不二子からはどんな視点を得ましたか?

菜々緒:仕方がないと諦めて流されるのではなくて、逃げないこと。古い価値観や慣習が残っている中で、まだ思うように生きられないと感じることもあると思います。だけど、一度逃げたら後悔するというか……。戦わなきゃいけないときもあると不二子の姿に感じました。警視庁で秘書として働いていた彼女にも、先輩からセクハラやパワハラを受けていた過去があります。理不尽な異動もありました。だけど、不二子は逃げませんでした。

頑張っていれば、いつか時代が味方してくれるときが来ると思います。その流れに乗って、自分がもっと幸せになれる選択を自分自身で決められるといいですよね。

——人生の舵取りを自分で。

菜々緒:はい。そういう人たちが増えれば、人と違うことも怖くなくなるというか。自分らしく生きるきっかけになるはずです。いい影響は伝染していくものですから。

小さな積み重ねが自分の人生になる

——今まで多すぎましたよね。「こうしなきゃいけない」「こうするべきだ」と自分の基準ではなくて、世間の基準の中から選ばされている感じが。

菜々緒:そう感じてしまいますよね。だけど、自分はこうしたいと思うことがあるのなら、突き進んでほしいと思います。迷ったら自分を快適にするほうを選ぶ。その小さな積み重ねが自分の人生になると思うので、「これくらいは我慢しよう」と思わずに、自分が大切にしたいこと、ワクワクできることを選んでほしいです。そういうことを最近すごく感じています。

——最近、何か価値観が変わるような出来事が?

菜々緒:はい。やっぱりコロナ禍での生活で意識が大きく変わりました。たとえば、いろんなことが制限される中で、「じゃあ何ができるのか」と考えるようになって。制限があると、「あれができない」「これもできない」と「ない」ことにフォーカスしがちですが、「ある」ものに目を向けたときに、180度意識が変わったんです。そうやって気づけたことのひとつひとつが学びになりましたし、いつも幸せでいられる選択をしたいと思いました。

仕事に対しても、外出しづらい時期があったから家で楽しめるドラマや映画などのエンターテインメントがある大切さを感じましたし、直接会えなくても画面を通じて誰かに何かを伝えることのできる、自分の仕事の重要性を再確認できました。

自分を幸せにするために今日からできること

——健康への意識も高まりましたよね。菜々緒さんがあるインタビューで「幸せなことが起きても不健康だと幸せを感じられない」といったことをお話しされているのを見て、本当にそうだなと思いました。

菜々緒:そうですね。体調を崩していると食事もおいしく感じられませんし、仕事のパフォーマンスも落ちてしまいます。ご飯がおいしいとか、仕事が楽しいとか。健康でいるからこそ「当たり前」に幸せを感じられるというか……。自分の身体を大切にしてあげることが自分を幸せにするアクションなのだと思います。

——規則正しい食事、睡眠、運動……と聞くと「やらなきゃいけないこと」のように思えて面倒になりがちですが、「自分を幸せにするアクション」と考えるとやってみようかなという気がします。

菜々緒:主体的に、自分の身体や気持ちを大事にして過ごせるといいですよね。もし共感してくださるなら、適宜な運動をしてみようとか、ヘルシーな食事をしてみようとかできるところから始めてみるといいのかなと思います。そうやって自分を大切にできるようになると、周りも大切にできるようになって、いい変化が起こるのではないでしょうか。私自身も、生活や気持ちが変わってきたように感じています。

——変化といえば、映画の中の不二子さん。人生が大きく変わっていて驚きました。

菜々緒:そうですね(笑)。不二子の変化だけでなく、大変だった雪山での撮影やスケールアップしたアクションシーン、極悪一家をどう懲らしめるのか……。見どころが盛りだくさんの作品となっているので、ぜひ劇場の大きな画面で見ていただけるとうれしいです。

(ヘアメイク:吉田真妃(クララシステム)、スタイリスト:柴田一宏(ドラゴンフルーツ))(取材・文:安次富陽子、撮影:西田優太)

■映画情報

『七人の秘書 THE MOVIE』

公開日:2022年10月7日(金)
監督:田村直己
脚本:中園ミホ
音楽:沢田 完
主題歌:「Final Call」milet Sony Music Labels

出演:木村文乃、広瀬アリス、菜々緒、シム・ウンギョン、大島優子、岸部一徳、室井滋、江口洋介、玉木宏、濱田岳、吉瀬美智子、笑福亭鶴瓶
配給:東宝
©2022「七人の秘書 THE MOVIE」製作委員会

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