DJあおいさんと「仕事がデキること」について考えていく連載「私は仕事ができない。」1回目のボヤきは「メールはすぐに返さないとダメ?」です。
【今週のぼやき】
多くのビジネス書や仕事系のハウツーサイトを見ると「メールの即レスは基本」と書いてあります。新人時代にもそう教えられました。だからこそたまにメールの返信が遅くなってしまうと勝手に落ち込んでしまいます。相手から「こいつは仕事できない」と思われているかと想像するだけで絶望的な気分に。心の持ちようを教えてください。
返信が面倒な原因は?
メールの返信が面倒に感じる時って忙しい時より暇な時なんですよね。
適度な暇なら問題ないのですが、過度な暇になると気力も思考も奪われて何をするのも面倒になり、考えることさえイヤになってしまうんです。
着替えるのも面倒、化粧するのも面倒、テレビのリモコンに手を伸ばすのも面倒。暇な人ほどめんどくさがりで生活習慣が乱れてしまったりするわけです。
そんな人がメールを即レスするはずもなく「後でいいや……」と暇なくせに後回しにして挙げ句の果てには忘れてしまうわけですね。
暇だと思われるのがイヤでメールの返信に少し時間を空ける人もいるのですが、それはかえって逆効果。「忙しいのかな?」と思うどころか、「だらしない人なんだな」とマイナスのイメージを与えてしまうことにもなりかねない駆け引きに。
返信が早いのは「気持ちいいから」?
忙しい人は「面倒なことを後回しにした結果がもっとも面倒」ということをよく理解しているんですよね。今できることは今やっておきたいんです。
そうやって前倒しで物事を進めて忙しさの中に身を投じると、気分も乗ってきて忙しさの向こう側にある「ワーカーズハイ」ってやつになるんです。
次第に集中力が増しその忙しさが苦痛から快感に変わっていく。
忙しさに没頭するうちに、仕事と自分が一体化したような感覚になり仕事が無性に楽しくなるんですよ。たぶん脳内に快楽物質がドバドバ出ている状態だと思います。そんな時に一通のメールが来たら後回しにする方が苦痛なんです。
忙しい人ほどメールの返信が早いのはただ「その方が気持ちいいから」という理由であって、別に相手の印象を操作しようとは考えていないんですよ。結果的に好印象になっただけでそれが目的ではないということ。そこに計算はありません。
本当に大事なのは、メールの返信を早くして相手に好印象を与えることではなく「早く返信したい!」と思えるほど充実した自分になること、メールの返信を早くするだけではなくもっと根本的な「姿勢」を改めることなんですよ。