DJあおいさんと「仕事がデキること」について考えていく連載「私は仕事ができない。」48回目のボヤきは「図太いと打たれ強いのちがい」です。
【今週のボヤき】
職場に「図太いな〜」と思う後輩がいます。学生時代は体育会系の部活に所属していたそうです。そのせいか、打たれ強く叱っても反省する様子もなく成長も見られません。あそこまで怒られても毎日会社に来ているのは偉いなと思います。私ならショックで寝込んでしまうと思います。そのくらいのレベルです。
彼女を見ていて気付いたのは、彼女は決して打たれ強いわけではなく、単に図太いだけということ。打たれ強い人はアドバイスや失敗を真摯に受け止め、ちゃんと傷つき、自分の糧にしていく、実は繊細な人なのかなと。「図太い」と「打たれ強い」とのちがいは何でしょうか?
「図太い」態度になるワケは…
「図太い人」とは打たれても倒れない人。
「打たれ強い人」とは倒れても立ち上がることができる人。
図太い人はその言葉が効いているかどうかも窺(うかが)い知ることはできません。
ただ鈍感なだけかもしれないし、我慢強いだけなのかもしれないし、自分の言葉がその人に届いているのかさえもわからないんですよね。
だから図太い人とのコミュニケーションは意思疎通ができなくなり手詰まりになってしまうわけです。
「自分が思っていることを相手に知らせてなるものか」という心を閉ざした状態でそれは意思疎通の拒否。
自分の嫌いな人に対する態度が「図太い」という態度になるわけです。だから人は嫌いな人に対しては皆図太くなるんですよ。
尊敬する人の前では皆打たれ強くなる
打たれ強い人は自分の言葉がちゃんと届いていることがわかります。
その言葉によって傷つき凹んでいることが目に見えて伝わってきます。
その言葉のアンサーが「立ち上がる」という態度に現れるわけで、これはコール&レスポンスでコミュニケーションが成立している状態なんですよね。
それは「この人と意思疎通がしたい」という気持ちの表れで、その人に対する敬意があるからできることであり、打たれ強い人というのは少なからず自分に好意を持ってくれている人なんです。
だから尊敬できる人の前では皆打たれ強くなるんですよ。
尊敬しているから耳を傾ける
尊敬できない人の言葉に聞く耳を持つ人などいません。
その言葉によって傷ついたとしても、それを表現することはありません。なぜなら意思疎通したくないからです。
尊敬できる人の言葉には素直に耳を傾けます。それが自分の傷つく言葉でも、尊敬できる人だから素直に傷つくんです。
それを叱咤激励として受け取り、「立ち上がる」という答えを差し出したいんです。なぜなら意思疎通したいからです。
「あの子って図太い」と感じたら疑うこと
図太い後輩ばかりだなと感じたら、自分が尊敬できる先輩ではないのかもしれないと自分を疑ってください。
打たれ強い後輩が多いなと感じたら、それはもしかしたら自分が尊敬されている証なのかもしれませんね。