「ちゃんと歯磨きしてくださいね」で終了する歯科医はダメ いい歯医者の見分け方って?

「ちゃんと歯磨きしてくださいね」で終了する歯科医はダメ いい歯医者の見分け方って?

「歯を磨いてもすぐ虫歯になってしまう」「口臭が心配」「思いっきり笑いたいのに歯が気になって手で隠してしまう」などなど、歯について悩んでいる女性は少なくないのでは?

20代の頃は服や化粧品にお金をかけていたけれど、年齢を重ねるうちに髪や歯のメンテナンスにお金をかけたいと思うようになったという声もチラホラ。

“若さ”にこだわるわけではないけれど、「人生100年時代」が到来すると言われている今、健康的に美しく人生を送りたいというのは多くの人が願うところなのではないでしょうか。

「医療機関の中で、病気になっていなくても行けるのが歯科医院」とキッパリ言うのは「株式会社オーラルケアの歯科衛生士・出口茜さん。むし歯や歯周病など病気になってからの「治療」ではなく、かかる前の「予防」を大切にしようという予防歯科を推進しています。

出口さんに「歯が気になるお年頃」の女性にとってためになるお話を4回にわたって聞きます。

最終回は、「正しい歯科医院の選び方」です。

【1回目】「むし歯になったら行くところ」って思ってない?
【2回目】生涯医療費の差は1600万円! 定期的に歯科医院に行こう
【3回目】ホワイトニング、本当に必要? 歯のケアアイテムの選び方

歯科衛生士の出口茜さん

歯科衛生士の出口茜さん

「ちゃんと歯磨きしてくださいね」で終了する歯科医はダメ

——歯科医院にはメンテナンス目的で通っていいと第1回で教えていただきましたが、賢い歯科医院の通い方と見極め方を改めて教えてください。

出口:歯科医院というのは、治療が必要になる前に問題を教えてもらえるところです。痛くなってからではなく、より健康に過ごすために通うというのが賢い通い方です。

予防的観点でお伝えすると、一番のむし歯の予防法って歯科医院に行くことではなく、毎日のセルフケアなんです。メンテナンスに通うとしても、多くて年4回ですから、残りの361日は全部自分でケアすることになります。ですから、セルフケアがしっかりできるように、衛生士さんがちゃんと教育してくれて、サポートしてくれるところを選んだほうがいいですね。

クリーニングに行っても、さーっと終えて「ちゃんと歯磨きしてくださいね〜」だけで帰すところはダメです。その時はキレイになっても、家に帰ってご飯を食べたらすぐ汚れがついてしまいますから。

「なぜ歯茎が腫れてるの?」「どうケアすればいいの?」という部分をテーラーメードで伝えてくれるところは、いい歯科医院だと思います。「患者さん」というマスではなく、ひとりひとりに合った提案をしてくれるところを探してください。

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——これまで歯科医院に通った経験上、こちらから要望しないと、積極的にそういう対応をしてくれるところは少なそう……。

出口:きょう取材に来ていただいた「ウェルネスデンタルクリニック」は、日本初の「治療をしないクリニック」です。

そもそも、当社がなぜこのクリニックをサポートしているのかというと、定期的に一般歯科でクリーニングを受けている人のグループと、まったく歯科医院に行っていないグループの口の中をチェックしたとき、状態の悪さがまったく同じだったからなんです。

現在の日本の歯科治療の世界では、一般歯科で定期検診とクリーニングに通っても、「行っても行かなくても同じ」という残念な結果になっている。そこで、「100%むし歯予防が可能と自負できるクリニックを作ろう」というコンセプトを極めたのがここなんです。

自分の口の状態がわかる検査って?

——私たちだけではなく、現状、歯医者のシステムも「予防」の観点で運営されていないということなんですね。でも皆がこちらのようなクリニックにメンテナンスに通うのは、地理的にも金銭的にも、なかなか難しいですよね。

出口:そうですね。でも、「自分の口の中がどうなっているのか知りたいんです」と歯科医院で聞いてみて、むし歯を作る菌が多いか少ないがわかるだ液検査や歯周病のリスク検査などをしてもらうことで、自分の口腔内のどこが弱点なのかを知ることはできます。

自分の状況を知って、「じゃあフロスを使おう」とか、「だ液が少ないって言わたから、キシリトールガムを食べよう」とか、そのあたりから意識を変えるだけでも全然違ってくると思います。

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——だ液検査や歯周病の検査って、一般歯科でもやってくれるところがあるのですか?

出口:たくさんありますよ。でも、検査をすることが目的ではなく、その結果をもとにケアのプログラムを立てるということがすごく重要なので、そこまでやってもらうようにしてください。

例えば、このウェルスデンタルクリニックでは、だ液検査や歯周病リスクの検査、歯垢(プラーク)のチェックの結果をもとに、どの要素を改善すればむし歯を防ぐことが出来るのか「カリオグラム」というスウェーデンで開発されたソフトを使って図表化し、患者さんひとりひとりに合ったケアの方法を指導しています。

——すでにむし歯がたくさんあって、ガシガシ治療をしている状態でも、まだ遅くないですか?

出口:ぜんぜん遅くないです。いつから始めても大丈夫です!

——「歯医者さん怒られたことしかないから恐い」という声もよく聞きます(笑)。

出口:後回しにすればするほど、恐さは増しますからね。私たちはどちらかというと、ネイルサロンやへアサロン、ジムみたいなイメージでクリニックを活用してほしいと思っているんです「デートだから歯のケアをお願いしに行こう」とか、「友だちの結婚式だからホワイトニングをしよう」みたいな意識でオーラルケアに取り組んでもらえたらと思います。

(取材・文:新田理恵、写真:宇高尚弘/HEADS)

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