「歯を磨いてもすぐ虫歯になってしまう」「口臭が心配」「思いっきり笑いたいのに歯が気になって手で隠してしまう」などなど、歯について悩んでいる女性は少なくないのでは?
20代の頃は服や化粧品にお金をかけていたけれど、年齢を重ねるうちに髪や歯のメンテナンスにお金をかけたいと思うようになったという声もチラホラ。
“若さ”にこだわるわけではないけれど、「人生100年時代」が到来すると言われている今、健康的に美しく人生を送りたいというのは多くの人が願うところなのではないでしょうか。
「医療機関の中で、唯一病気になっていなくても行けるのが歯医者」とキッパリ言うのは「株式会社オーラルケアの歯科衛生士・出口茜さん。むし歯や歯周病など病気になってからの「治療」ではなく、かかる前の「予防」を大切にしようという予防歯科を推進しています。
出口さんに「歯が気になるお年頃」の女性にとってためになるお話を4回にわたって聞きます。
3回目は、「歯のアイテムやケアの選び方」です。
【1回目】「むし歯になったら行くところ」って思ってない?
【2回目】生涯医療費の差は1600万円! 定期的に歯科医院に行こう
その高価な電動歯ブラシ、宝の持ち腐れかも……。
——歯も電動歯ブラシで磨いたほうがいいんでしょうか?
出口:企業にオーラルケアに関するセミナーでうかがうと、絶対にあがる質問が「どの歯ブラシがいいのか」「どの歯磨き粉がいいのか」なんです。
でも、そもそもご自身の口の中の状況を知っていなければ、自分には何が必要なのかわかりません。自分に合ったアイテムでなければ、どんなに高価な電動歯ブラシや歯磨き粉を買ったところで、いらない出費になってしまいます。
ほかにも、例えば、コーヒーが好きで、すぐ歯が茶色くなってしまう人には、着色しづらいアイテムを選ぶことが必要ですし、歯のしみやすい人が毛先の硬い歯ブラシを使っていたら、余計にしみる原因を作ってしまいます。
——私は四六時中コーヒーを飲んでいるので歯への着色が気になるのですが、 市販のホワイトニング製品はどうでしょうか?
出口:ドラッグストアやネットで買えるホワイトニングの製品の多くは、歯を削ってしまうんです。最悪なのが、消しゴミみたいに着色を消すという商品。削っているから白く見えるだけであって、削ってザラザラになったところに、より着色しやすいベースを作ってしまいます。
そうすると、また削りますよね。繰り返すうちに歯が薄くなってしみたり、むし歯になったりするので、手軽で誤った製品に手を出すと、結局余計にお金がかかってしまうんです。
——そうなんですね。ホワイトニングは人気だし、みんなやっているのでいいと思っていました。
出口:まず自分の状態を知ることが必要です。最少の投資で最高の結果を出すためにも。みなさん先にノウハウを知りたがるのですが、そもそも、なぜむし歯になるのだろう? なぜ歯茎から血が出るんだろう? って原因を知ろうとする人は意外と少ない。敵を知らずして戦えません。原因がわかれば、むし歯や歯周病を繰り返すことはほぼないんです。
——へえー。
30代は健康について考えるいいタイミング
——歯ブラシにしろ、ホワイトニングをするにしろ、まずは自分の口の状況に合ったアイテムや方法を選ぶのが大事なんですね。
出口:いろいろなところにお金と時間をかけまくれるわけでもない。ちゃんと結果が出るモノに確実にお金と時間を使いたいと皆さん考えてらっしゃるのではないでしょうか。
10代、20代と比べて、30代になるとお金のかけどころも全然違うし、望むものもどんどん変わっていくと思うので、健康のことや将来のことを認知する大事なタイミングではないのかなと思います。
——アンチエイジングだ何だと高いお金をエステに投じる前に、とりあえず歯を健康に保つほうが効果もコスパもあがりそう。次は、賢い歯医者さんの通い方・見極め方を教えて下さい。
(取材・文:新田理恵、写真:宇高尚弘/HEADS)
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