【今週のボヤき】
私のチームは5〜6人のメンバーで動いているのですが、この前上司から「チームのモチベーションを上げるためにいろいろ動いてほしい」と言われました。一応、「わかりました!」とは言ったものの、今まで個人プレーで動いてきたせいかモチベーションの上げ方がよくわかりません。
何となく、後輩に声をかけたり、褒めたりすればいいのかなあと思ってはいるのですが、他に思いつかず……。おやつをあげる? 飲み会に誘う? どうしたもんかと悩んでいます。
モチベーション=やる気、ではない
「モチベーションを上げる」というと、多くの人は「やる気を出す、テンションを上げる」というメンタル的なことを思い浮かべると思うのですが、モチベーションとやる気は全く別のものなんですよ。
「やる気」とは目的を問わない一過性のもので、私はそれを「単なる気まぐれ」と思っています。
気まぐれにやる気に満ち溢(あふ)れてアドレナリンがドバドバ出ることはありますが、それが持続することはありません。
短距離走のような一瞬の勝負ならやる気は大きな力になってくれるのかもしれませんが、仕事のような持続性が問われる長期戦には向かない原動力にしかなりませんね。
「何のための仕事か?」を明確に
「モチベーション」とは普遍的な動機付けを確立して持続させることが目的のもの。
「何のためにこの仕事をするのか」というその仕事をする理由を明確にして、理論的に行動の理由を与えること。
「仕事を頑張りましょう!」と鼓舞するのではなく、「なぜその仕事を今しなければならないのか」という動機を明確にしてあげることが「モチベーションを上げる」ということなんです。
良いパフォーマンスを出せる条件
ですのでやる気はいりません、飲み会で精神論を叩き込む必要もありません、仲間の結束を固める必要もありませんし、アドレナリンも出さなくて結構です。
人が最も良いパフォーマンスをするときというのは興奮状態にあるときではなくリラックスした状態のとき。
興奮しすぎず、緊張しすぎず、かといってだらけすぎず、程良くリラックスできる環境の中で最も集中力が増し、そこにその仕事をするための「モチベーション」が明確になったとき、最も良いパフォーマンスができるものなんですよ。
「モチベーションを上げる」という言葉の意味を履き違えないように。
やる気なんていらないから仕事を理解してもらうこと。
毎日やる気で仕事をしている人なんていませんよ。
毎日モチベーションで仕事をしているだけなんですよ。