Viva! Photodays 第27回

ギネス認定、世界一いろんなクラゲが楽しめる 山形県・加茂水族園に魅せられて

ギネス認定、世界一いろんなクラゲが楽しめる 山形県・加茂水族園に魅せられて
PR

photo2

ひとり旅とカメラをこよなく愛する編集者、宇佐美里圭(うさみ・りか)さんのフォトエッセイ、今回の旅先は山形県鶴岡市の市立加茂水族館です。

行って後悔しない場所

海の月、と書いてクラゲ。確かに、いわゆる“クラゲ”を頭に思い浮かべると、その姿は海に浮かぶ満月のようです。

photo1

山形県の鶴岡市に行った時のこと。お目当てはもちろん日本が世界に誇る“鶴岡市立加茂水族館”でした。ここでは50種類以上ものクラゲが飼育されていて、その数はギネスブックにも登録されています。2014年6月にリニューアルオープンされてからは、2年ほどで入館者数が150万人を突破したそう。個人的にも「行って後悔しない場所」として、強くおすすめしたいスポットです。

photo3

私が訪れたのは、残念ながらリニューアル前でしたが、とにかくその多種多様なクラゲの姿に目が釘付けになりました。暗い水槽の中で、ただただ水に漂うクラゲたち。衝撃だったのは、クラゲには“脳”と“心臓”がないことと、“口と肛門が一緒”であるということ。さらにみずからの意思で泳いでいるのではなく、ただ“潮の流れに乗っているだけ”ということ。だから、水の流れがないと、底に溜まって死んでしまうのだそう。

photo4

脳と心臓がないとはつまり、腸と胃が一緒になったものしかないということです。食べて、出して、子孫を残してふわふわと広い宇宙を漂うだけ。しかも自らの力ではなく他力本願で。

photo5

ただ、そこに“いる”だけ。

photo8

ああ、それでいいのかもしれないなあ−−。人間も、あれこれ言ったってそんなものかもしれません。何のためかはわかりませんが、そこにいるということ、そこにいたということが大事なのだ……。そして、一度でもいたら、“いなかった”ことにはなりません。

photo6

クラゲはカンブリア爆発の前の原始的な生物だそうです。たくさんの人がつい吸い込まれるように、何十分も何時間もクラゲを見つめてしまうのは、そこに生命の本質を見るからかもしれないな、なんて思う秋の夜長です。

photo7

SHARE Facebook Twitter はてなブックマーク lineで送る
PR

この記事を読んだ人におすすめ

この記事を気に入ったらいいね!しよう

ギネス認定、世界一いろんなクラゲが楽しめる 山形県・加茂水族園に魅せられて

関連する記事

編集部オススメ

2022年は3年ぶりの行動制限のない年末。久しぶりに親や家族に会ったときにふと「親の介護」が頭をよぎる人もいるのでは? たとえ介護が終わっても、私たちの日常は続くから--。介護について考えることは親と自分との関係性や距離感についても考えること。人生100年時代と言われる今だからこそ、介護について考えてみませんか? これまでウートピで掲載した介護に関する記事も特集します。

記事ランキング