冬のダメージヘアがつらい…「抜け毛・切れ毛・静電気」をケアしてキレイをキープ【美髪プロが教える】

冬のダメージヘアがつらい…「抜け毛・切れ毛・静電気」をケアしてキレイをキープ【美髪プロが教える】

「冬になると切れ毛や抜け毛が目立つ」「静電気で髪がパサパサに」など、冬は髪のダメージが進みがちです。「Hair salon aruca」(福岡県北九州市)のオーナーで美髪を追求する三谷遥さんによると、「冬は空気の乾燥や低い気温、そのための水分不足や血流の滞りなどが原因で、静電気によるダメージ、切れ毛、抜け毛などが増えます」と話します。その原因とセルフケアについて教えてもらいました。

乾燥と水分不足で毛髪の内部が空洞化する

——冬に髪がパサパサになり、切れ毛や抜け毛が増えるのはなぜでしょうか。

三谷さん:冬は乾燥した空気が原因で、毛髪の内部の水分や栄養分が不足してツヤが失われる、また静電気が生じてキューティクルが損なわれがちだからです。

毛髪は外側から順に、キューティクル、コルテックス、メデュラという3つの層にわかれています。

キューティクルは表面を覆って、内側のコルテックスやメデュラを守っています。コルテックスは髪の内部の大部分を占めて水分や栄養分を保ち、メデュラは髪の芯の役割を担っています。

キューティクルがダメージを受けると、コルテックスで保たれている水分や栄養分が流出します。すると、毛髪の内部がスカスカして空洞のようになり、ブラッシングや軽く引っ張るなどの少しの摩擦でも毛髪が切れるようになるのです。

それに、顔の皮膚と同じように、頭皮も乾燥や低温のもとでは毛細血管の収縮などで血流が悪化します。そうなると表皮のダメージだけではなく、毛髪に栄養が行き渡らずに切れたり抜けたりしやすくなります。

——損傷した毛髪は見た目によくないうえに、切れ毛や抜け毛などの原因になるということですね。では、冬の毛髪に静電気が生じやすい原因は何でしょうか。

三谷さん:潤いのある髪の場合、毛髪にたまる電気は水分によって空気中に放電されます。ですが、乾燥していると「帯電」といって電気をためたままの状態になります。すると毛髪がこすれ合ったり、何かに触れたりすると摩擦で静電気が生じやすくなるわけです。

ブラシを選び、毛髪の保湿と頭皮の血流促進を

次に三谷さんに、冬のダメージヘアを自分でケアする方法を挙げてもらいましょう。

・ブラシやコームは「木製」か「静電気予防タイプ」を選ぶ
ヘアブラシやコームの素材はプラスチック製ではなく、静電気が起こりにくい木製か、「静電気予防」をうたうタイプを選びましょう。

・ブラッシングの方法を見直す
無理に引っ張る、強くブラッシングすることは避けましょう。ブラッシングの際にははじめに毛先のからまりをそっとブラシでほどき、毛の流れを整えます。それから、生え際から頭頂部に向かって、根元をブラッシングしていきます。

・シャンプーはぬるめのお湯で
冬でもシャワーの温度は38度か39度に設定し、シャンプー前の「予洗い」に3~5分ほどかけてそっと手ぐしをしながら頭皮全体をすすぎましょう。摩擦によるダメージを軽減し、皮脂を浮かび上がらせて汚れが落ちやすくなります。また、その後のシャンプーの泡立ちもよくなります。

・「ヘマチン」を活用する
ダメージを補修し、ハリ、コシ、ツヤを出す成分であるヘマチンを配合したシャンプーや原液を試すのもよいでしょう。

・毎日、髪の保湿ケアをする
アウトバス用の「洗い流さないトリートメント」や「ヘアオイル」を適宜、活用しましょう。

・頭皮の血流を促す
起床時、シャンプー時、寝る前などに、両方の手のひらや指を使って、頭皮マッサージを2~3分ほど行いましょう。

・ヘアスタイルを工夫する
長い髪にダメージがあると目立ちます。また静電気予防のために、毛髪が衣服やマフラー、バッグに接触しないように、髪をまとめる、お団子ヘアにするなどアレンジしましょう。

・日常生活でも保湿を
加湿器などを活用して、室内の湿度を50~60パーセントに保ちましょう。

・美容室でのカットやベッドスパ
セルフケア法ではありませんが、最後に美容院の活用も選択肢として紹介しておきます。髪のダメージが激しい、自分では手におえない、ケアできているのか不安な場合などは、美容院で相談してカットをする、またはヘッドスパを試しましょう。ヘッドスパを目安として1カ月に1度の頻度で行うと、ダメージが回復して美髪をキープしやすくなるでしょう。

聞き手によるまとめ

冬は湿度や気温の低下が原因で、抜け毛や切れ毛、静電気によるパサパサ髪、ツヤなしぼさぼさ髪などになりやすいということです。セルフケアのポイントとして、ブラシや衣類のチョイス、毛髪の保湿、頭皮の血流促進など、すぐにとりかかれることがいくつもありました。この冬、毎日実践していきたいものです。

(構成・取材・文 藤原 椋/ユンブル)

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