のどがイガイガ、ヒリヒリする…花粉症をケアするツボ集【鍼灸師に聞く】

のどがイガイガ、ヒリヒリする…花粉症をケアするツボ集【鍼灸師に聞く】

花粉症による不快な症状を少しでもセルフケアできないかと、外出時でもできるツボ押しについて、鍼灸師で太子橋鍼灸整骨院(大阪府守口市)の丸尾啓輔院長に連載で聞いています。第1回は鼻の症状、第2回は目の症状をケアするツボを教えてもらいました。

今回は、のどの痛みや腫れ、不快感などのつらいのどの症状について尋ねます。

空気とともに吸い込む花粉に刺激される

はじめに丸尾さんは、花粉症によるのどの症状についてこう話します。

「のどや鼻から空気とともに花粉を吸い込むと粘膜が刺激されて、のどが痛む、かゆい、イガイガ、ヒリヒリと不快感がするなどの症状があらわれます。鼻とのどはつながっているため、鼻で吸い込んだ花粉ものどに流れて炎症を起こします」

また、ツボの押し方について、「のどに近い位置にあるツボから順に紹介しますが、のどにある『人迎(じんげい)』は決して強く押してはいけません。押しやすい指の腹でそっとなでる・さするようにします。そのほかのツボは、ツメを立てないようにして押しやすい指の腹でひと押し5~10秒ほどを3~5回くり返します」と丸尾さん。

のどの症状をケア…のどの周りにあるツボ3つ

どのツボも、のどの乾燥、痛み、イガイガ感、ヒリヒリ感、かゆみなどの不快な症状を緩和します。

・人迎(じんげい)
のどぼとけの上と同じ高さで、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)という耳の下から鎖骨にかけて、斜めに伸びる筋肉の前のきわ。脈の拍動を感じるところ。左右にあります。血圧を調整するツボとしても知られています。

・天突(てんとつ)
左右の鎖骨のあいだのくぼみ。ひとさし指の腹で下に向かって押しましょう。せきやしゃっくり、声がれなど、のど、気管支の不調の特効ツボとして知られています。

・気舎(きしゃ)
天突からおや指の幅1.5本分ほど外側へ、鎖骨の上のきわのくぼみ。また、このあたりを指で触れながら首を横に向けると現れる小さなくぼみ。左右にあります。ツボ名は呼気が集まる場所を示すといわれ、せきやしゃっくりなど呼吸器の症状にも有用です。

手と腕にあるのどケアのツボ2つ

手と腕にあって、のどにつながるツボです。

・合谷(ごうこく)

手の甲側にあり、おや指とひとさし指の骨が交差するところ。左右にあります。反対の手のおや指とひとさし指でツボをはさみ、ツボ側の手のひとさし指に向かって押します。全身の痛みを緩和する万能ツボとして知られています。

・孔最(こうさい)

肘(ひじ)を曲げるとできる横じわの外側から手首の横じわに向かって、おや指の幅3本分ほど移動したところ。左右にあります。反対の手のおや指とひとさし指ではさんで押します。肺につながる道筋に所属するツボで、せき、たん、鼻づまりのほか、肘、腕の痛みにも有用です。

聞き手によるまとめ

一連のツボ押しを1日3~5回・2週間試してみたところ、のどが潤ってきてかゆみや不快感が緩和されたように思います。とっさにケアしたいときのみならず、予防としても日常的に実践継続していきたいものです。

(構成・取材・文 藤原 椋/ユンブル)

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